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清水エスパルス戦前の出来事に関して(第4報)

本年8月24日(土)にエコパスタジアム(静岡県)で行われた「清水エスパルスvs浦和レッズ」の試合前に、浦和レッズのサポーターによるスタジアム駐車場における暴行事件と、それに先立つ公道でのサポーターバス(浦和レッズサポーターが独自にチャーターした応援ツアーバス)からの花火類投下・発射行為(バスでの行為)が発生しました。本件につきまして清水エスパルス様、Jリーグ事務局をはじめファン・サポーターほか多くの皆様にご迷惑とご心配をお掛けしたことを改めてお詫び致します。
本件に関しては、先般、浦和レッズから事実確認結果、対応策、再発防止策をとりまとめてJリーグに報告しておりましたが、本日Jリーグから制裁結果を受領いたしました。制裁内容を重く受け止め、自由な雰囲気を保ちながらサポーター自身の自己抑制のきいた安全で快適なスタジアム作りに取り組む覚悟でおります。
なお、バスでの行為については、スタジアム敷地外の公道で発生した行為ですが、当事クラブとして浦和レッズが事実確認を行い適切に対処する必要があると考え、サポーターバスに乗車した26名全員を含む延べ100名以上からヒアリングを行う等により事実確認を行ってきました。
以下にJリーグからの制裁内容及び浦和レッズからの報告要旨を取りまとめてお知らせ致します。

Ⅰ.Jリーグからの裁定内容
(1)けん責(始末書提出)
(2)制裁金1,000万円
※Jリーグからの制裁内容については下記をご覧ください
http://www.j-league.or.jp/release/000/00005483.html

Ⅱ.浦和レッズからの報告要旨
1.行為の概要
(1)サポーターバスからの花火類の投下・発射行為(バスでの行為)
サポーターバスが、スタジアム周辺の県道で清水エスパルスの選手バスと偶然遭遇した際、酩酊、泥酔状態の者を含む計4名が、サポーターバス後部のサロン部分から、爆竹、スモーク(煙類)、ロケット花火の3種類の花火類計数発を投下・発射させました。持ち込まれた花火類は前節の試合会場で「清水戦に勝った帰りに海などに寄ろう」との会話がツアー参加者の中で交わされて準備されたもので、ファミリー花火セットなども含まれていました。バスサロン部分では、大量の酒類が消費され宴会状態でしたが、バス前部の乗客の多くは仮眠を取る等サロン部分とは無縁状態でした。
ヒアリングの結果、今回の行為は「計画的」「組織的」「常習的」のいずれにも該当するものではありませんでしたが、チームや選手に危害を与える行為は、スポーツクラブとして断じて許されません。公道における本行為は、チームや選手に危害を与えかねない危険な行為です。浦和レッズ、Jリーグ、サッカー、スポーツの品位を貶めるものであり、極めて遺憾です。
(2)花火類の投下・発射後にスタジアム駐車場で発生した暴行事件
上記サポーターバスがスタジアム駐車場に到着時、主管クラブの清水エスパルスがバスでの行為から危険物持ち込みの恐れがあると判断しバス駐車場入口を封鎖していたことから、ツアー幹事が警備員に抗議。その過程で警備員に対し暴行したほか、他のサポーター3名が止めに入る等する中で警備員の胸ぐらをつかむ等しました。計4名が暴行容疑で現行犯逮捕されました。4名は全員が被疑事実を認め、19日間の勾留後、暴行罪で略式命令による罰金刑が確定しました。
暴行行為は、浦和レッズが「誇りあるスタジアムに!」を掲げて取り組んでいる国連プロジェクト「SPORTS FOR PEACE! プロジェクト」で設定する「重点禁止6項目」に反するもので、暴行事件の発生は極めて遺憾です。

2.該当者へのペナルティ
当事者等からのヒアリングや対話等による事実確認結果に基づき、行為の経緯や事情を勘案しながら厳正な対処を取ることとしました。なお、該当者全員がクラブとの対話の中で、深く反省している旨述べています。ペナルティの内容は下記の通りです。

(1) バスでの行為関連(サポーターバスから花火類を投下・発射した者/バスに乗車したその他の乗客)
[1]花火類を投下・発射した者(4名)
・浦和レッズのゲーム、清水エスパルスのゲームとも「スタジアム入場を今後一切禁止」(3名)
・浦和レッズのゲーム、清水エスパルスのゲームとも「スタジアム入場を無期限禁止」(1名)
[2]バスでの行為があった時に、いわゆる「サロン部分」にいた者(上記4名を除く8名)
・浦和レッズのゲーム、清水エスパルスのゲームとも「スタジアム入場を無期限禁止」(1名)
・浦和レッズのゲームについて「スタジアム入場を6試合禁止」(7名)
(2)暴行事件の当事者(4名。内1名は[1]の「今後一切禁止」と重複のため省略)
・浦和レッズのゲーム、清水エスパルスのゲームとも「スタジアム入場を無期限禁止」(3名)

※本案件に関わるペナルティ対象者は計15名です。内訳は、スタジアム入場について、「今後一切禁止」が3名、「無期限禁止」が5名(いずれも浦和レッズ戦、清水エスパルス戦とも対象)、「6試合禁止」が7名(浦和レッズ戦が対象)です。
バス内での花火類の投下・発射やスタジアム駐車場での暴行に直接関わった8名(内1名は両案件に関与しており実質7名)の他、宴会状態だったバス内のサロン部分にいた8名についてもサロン部分から花火類の投下・発射が行われたこと等からペナルティを科しています。
このほか、これらの行為とは無関係だったものの、バスに乗車していたことから、事実関係が確認されるまでの一定期間観戦自粛をして頂いた方が11名おります。

3.再発防止策等
サッカーを魅力的なものにする自由な雰囲気のあるスタジアムづくりのために不可欠なことは、「楽しくて熱いサポート」「自発性・自己抑制」の両立で、最大の推進力となるのはサポーターそのものです。一方、スタジアムやスタンドにおいてトラブルを未然に防止するためには、サポーター自身が「自発性・自己抑制」の意識を備え、クラブが常識に著しく欠ける行為に対して厳正に対処する「抑止」が大切です。
クラブが考え抜かれた方針を保有し、サポーターに対して啓発・発信、そして「抑止」を含む手段を活用して取り組むことによって、クラブとファン・サポーターの意識が共有され、スタジアム内はもちろん、スタジアム外でも自己抑制が発揮されトラブルの再発防止に繋がるものと考えます。
浦和レッズは、この視点に改めて立ち返り、担当部門だけでなくクラブの全部門で現状を確認するとともに、再発防止策を検討・策定しました。具体的な再発防止策については、順次実施していきます(一部実施済み)。
(1) 安全で快適なスタジアムづくりに向けた「基本方針」の修正・確認:対話路線に基づくファン・サポーターの自立性の確保と抑制意識の向上を基本に、厳正な対処を着実に実施することが「基本方針」であることをクラブ全体として確認します。
(2) 「各種体制」の強化:クラブの組織体制やリスクマネジメント手法、情報共有の手法等「各種体制」を見直し、全クラブとして実施できる体制を構築します。
(3) SPORTS FOR PEACE!プロジェクトを原動力とした「啓発・発信」活動の強化:ファン・サポーターへの啓発のため、国連プロジェクトであり国連関連機関と共同で実施している『SPORTS FOR PEACE!プロジェクト~~~誇りあふれるスタジアムに!』を手段として、「啓発・発信」活動を積極的に推進します。
(4) ファン・サポーターの「自発性・自己抑制」を促す各種施策の実施:スタジアムでの「自発性」を発揮できるファン・サポーターの取り組みを促しつつ、「ファン・サポーターが安全なスタジアムづくりの担い手」であることを訴え、「自己抑制」への意識も高まるような施策を実施します。スタジアムでの警備体制と警備手法の見直しと連動させていきます。
(5) アウェイゲームでの体制強化:アウェイゲームについての安全確保体制、警備体制を見直す等アウェイチームとしての運営協力手法を修正・強化します。
(6) 実効性ある「抑止」の発揮:対話路線を維持しつつも、仮にトラブルが発生した場合は、事前に対処指針の概要を公表した上で、確実に実施していきます。特に、「重点禁止6項目」については、実効性のある「抑止」を行います。
(7) 当事者に対する責任追及の検討:万一、クラブに対して制裁金他損害を及ぼす等の行為があった場合は、対話路線を維持しつつも当事者に対する賠償請求等を行うことも検討いたします。

なお、クラブスタッフに対するペナルティとして、セキュリティ担当及びその責任者を厳重注意と致しました。橋本光夫代表につきましては、報酬の自主返上(月額報酬の5%を1カ月間)を行います。
今回の一連の出来事につきましては、関係者の皆様に多大なるご迷惑をお掛けしましたことをお詫び申し上げます。多くのファン・サポーターの皆様にもご心配をお掛けしました。『SPORTS FOR PEACE!プロジェクト~~~誇りあふれるスタジアムに!』を胸に、熱気があり、安全で快適なスタジアムを共に作って参りたいと存じます。
皆様におかれましては、今後長期的に行われていくクラブの取り組みに対してご理解、ご協力、ご参画のほど宜しくお願い申し上げます。

浦和レッドダイヤモンズ
代表 橋本 光夫


Jリーグに提出した報告書(全文)はこちらをご覧下さい。
Jリーグへの報告書

以 上

清水エスパルス戦前の出来事に関して(第4報)

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