MENU

NEWS

Web Little Diamonds Vol.11「今シーズン初めての公式大会に臨むレッズユース」

4月10日(日)から『高円宮杯U-18サッカーリーグ2011 プレミアリーグ』が開幕する。U-18世代の全国トップレベルのチームと、シーズンを通してホーム&アウェイで戦うという本格的なリーグ戦で、浦和レッズユースにとっては今シーズン初めての公式大会となる。
東日本大震災の影響で、例年とは違う練習環境の中、いかに個々を磨き、同時にチームとして成長させていくのか。そして新しい大会にどうチャレンジしていくのか。見どころの多い幕開けとなった。
レッズユースを率いて5年目となる堀 孝史監督と、昨年からレギュラーとして出場している高校3年生の野崎雅也に意気込みを聞いた。


プレミアリーグでリーグ戦本来の雰囲気を
人間として大事なものを身につけさせたい
浦和レッズユース監督:堀 孝史

★「高円宮杯U-18サッカーリーグ2011 プレミアリーグ」の開幕が目の前です。
堀「そういう試みをやっていくというのはすごく良いことなので、それを僕たち現場がどうやってうまくやっていけるかが大事なところで、良い方向には進んでいると思います。初めてですから、難しいことも出てくるかもしれませんが、それも少しずつ良くなっていけるように。大会自体もそうですし、選手たちが良くなるために僕たち指導者がどうやったらいいのか、ということをやっていければと思います。
ホーム&アウェイでしっかり戦うということで、リーグ戦の本来のフィーリングが入ってくるので、選手たちが成長するには良いんじゃないかと思います。移動距離が長い場合もありますが、今までも大会で地方に行くこともありましたし、若い選手ですからそれが悪い方に作用することはあまりないのではないかと思います。逆に一緒にいる時間が増えたりすることで、うまくまとまったりすることもあると思います。
9月、10月に行われていた全日本ユース選手権という大会はなくなりますが、プレミアリーグは全18試合なので、試合の総数はそれほど変わらないのではないかと思います。幸いにもレッズはそういうところ(プレミアリーグ)にいられるので、どうやって新しいものに入って自分たちのプラスにできるかという面白さもあります。
成績に関して、常に勝利を目指すことをもちろんですが、下位になれば降格もありますから、たとえば今の2年生たちが、自分たちは2年生だからまだいいや、と思っていたら、来年ここにはいられなくなってしまうかもしれません。また3年生にとっても、最後の年にこういうリーグにいられることをしっかり感謝しながら、自分たちのベストを尽くして次につなげていくことが大事なんじゃないか、と選手たちには話しています」

★今年のチームの特徴はどうですか。
堀「飛び抜けた選手はいないですが、みんなでどうやって良いものを作っていくかを考えていくことが例年よりできる子どもたちなので、それを実際にできるかということと、同時に個々のスケールアップをしなければいけない部分もあります。その両方の兼ね合いをうまく彼らが感じて、自分を高めながらみんなでしっかりまとまっていくにはどうすればいいのか、ということを考えながらできるようになればいいと思います。比較的そういうタイプの選手が多いです」

★トップチームとの連係はどうでしょうか。
堀「始まって何ヵ月かたちましたが、僕たちスタッフや選手がトップのキャンプに参加させてもらったり、選手が練習試合に呼んでもらったりして、ここ2年間少し希薄になっていた関係がまた戻ってきたと思います。ただ、そういうものに対して選手たちがどれくらい食らいついていけるか、というのがすごく大事で、トップの練習に行くことに満足したり、行ってお客さんのように過ごしていたりしては意味がないので、そういうチャンスをもらったときに、それをつかむという姿勢を出していかないといけないと伝えているところです。
今後も練習試合などのメンバーが足りないときに呼んでもらうこともあると思いますが、そういうチャンスがあるというのはクラブとしての狙いでもありますし、残った選手たちもそこを目指しながらやっていくということになると思います。
トップのキャンプに僕たちが参加したのは初めてですが、選手たちはトップを目標にやっているわけですから、トップのフィーリングを僕たちが知ることで、それを選手たちに伝えることもできるでしょうし、クラブとしての立ち位置というものもしっかり伝えることができます。トップの選手たちの感覚を知ることができて、大変良かったと思います」

★トップチームの監督のカラーがアカデミーに影響を与えることはあるでしょうか。
堀「ペトロヴィッチ監督は、ユースの選手のこともすごく良く見てくれているな、と思います。トップチームも毎年小さな変化はあるかもしれませんが、その中で見失ってはいけないものというのをペトロヴィッチ監督は明確にしていますから、それをあらためて、サッカーの大事な部分としてユースの選手たちに伝えていかなくてはならないと思っています」

★地震の影響や、その後の節電などで練習スケジュールの変更を余儀なくされているようですが。
堀「地震のあとは2週間オフにしました。それぞれできる範囲でやりなさい、という形でしかできませんでした。また、ふだんなら参加しているフェスティバルなどに2つほど行けませんでした。春休みに入ってからは、午前中に練習をしてきました。学校が始まってからの平日は、夕方なるべく早く集まって日没までの練習となります。時間的には短くなるでしょうが、できるだけ集中してやることで、密度の濃い練習にしていきたいです。
こういう中でもサッカーができる環境にいるということ、与えられた条件の中でしっかり練習することを考えながらやるように伝えています。それを実際に選手たちが行動に移せるように僕たちがやっていくことが大事だと思っています」

★堀さんが監督に就任して5年目ですが、ここまでの感想と今後の思いを。
堀「トップチームに選手を輩出していくという目的はある程度達成できていますが、それは僕自身がどうこうではなく、小学生時代のスカウティングに始まり、ジュニアユースも含めてアカデミーの指導者、クラブ全体でやってきたことです。プロになってから、どれくらい残っていけるかが非常に大事なところで、上がったことで満足せずにさらに継続していってくれれば、と思います。またサッカーだけではなくて、人間としても大事なものを身につけていかないとプロで成功しないと思いますし、そういうものが身についている選手が勝ち残っていけるのかな、と思います。表面だけサッカーをうまくやっているだけでは、あとで必ずボロが出ます。プロになれる、なれないという違いは選手たちの中で出てきますが、その人間として大事な部分というのはレッズユースとして全員に身につけてほしいと考えています」


初めての大会に参加でき、うれしい
野崎雅也(高3・MF)

◆今年のチームは、昨年いた(礒部)雄基くんや(矢島)倫太郎くんのように、1人で点を取れてしまうような選手がいませんが、一人一人が協力して、自分の個性をうまく出し合い、昨年よりまとまってやれれば、良いところが出せると思います。
もうすぐプレミアリーグが始まりますが、シーズンを通して戦うという経験がこれまでなかったのに、自分たちの年代でそういうことができるのはうれしく思いますし、ホーム&アウェイで行われるので、アウェイでの試合などはよりチーム力というか、みんなで協力しないといけないと思います。もちろん常に勝つことを意識して1試合1試合やっていきますが、僕らの年代では一番上の大会でやり続けることがレベルアップにつながると思うので、それを代々続けていけるようにしたいと思います。
みんな最終目標はプロに置いてやっているので、いまトップチームにユース出身者が多くいて活躍していることはモチベーションになります。
地震の後、練習がオフになった期間は、それぞれが走ったり、自分の学校の部活動に参加させてもらったりしていたと思います。遠征試合がなくなったりして、シーズン前にしては試合をこなした量が少ないと感じていますので、みんなが同じ方向を向くように意識して声をかけていきたいと思っています。


[WEB版Little Diamonds vol.11]

大会概要はこちら

クラブインフォメーションはこちら

リトルダイヤモンズのアーカイブはこちら

Web Little Diamonds Vol.11「今シーズン初めての公式大会に臨むレッズユース」 Web Little Diamonds Vol.11「今シーズン初めての公式大会に臨むレッズユース」

PARTNERパートナー

  • ポラスグループ
  • Nike
  • 三菱重工
  • 三菱自動車
  • エネクル
  • DHL
  • ミンカブ・ジ・インフォノイド
  • チケットぴあ