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「立ち上がりから自分たちのサッカーをする」ミシャ監督

Jリーグ第8節 vs名古屋グランパス 前日のミシャ監督コメント

「今週の名古屋戦の話をする前に、私は選手たちに前節の大宮での敗戦の話をしました。選手たちにとってもダービーでの敗戦は非常に痛いものだったと思いますので、気持ちの上での切り替えを促すためにも、大宮戦の話をしました。サッカーというのは勝利したときは周りが称賛してくれますし、自分たちも気分がいい。
ただ、大事なのは負けたときにどう負けを捉えるか、どう行動を取っていくのかがすごく大事だと思います。以前、浦和は負けた後にどうだったのかを私は注目して見ていました。そういった意味では、我々は負けた後にどうするかをしっかり考えなければいけなかったし、私自身は選手たちにそれを働きかけました。試合に対しての反省、内容についての反省ももちろんしました。2失点とも数的優位の状況をしっかり作りながら、対応がまずかったというのはあったと思います。次の試合に向けて修正しなければならないという話はしましたし、後半に関しては、誰が見ても分かるように大宮を攻め立てた。大宮戦の後半は良い内容のゲームができた。そういう大宮戦を振り返っての話は選手たちにしました。
名古屋はここ数年上位で戦っているチームで、コンパクトで危険な攻撃を仕掛けられるチーム。簡単なゲームにはならないと思いますが、前節の敗戦からしっかり気持ちを切り替えて、ポジティブに考えて臨まなければなりません。大切なのは、立ち上がりからしっかりと自分たちのサッカーをすること。大宮戦は入り方が悪かった部分はあると思いますので、その意味でもしっかりと立ち上がりから自分たちのサッカーをしなければなりません。
名古屋は我々がリスペクトするチームではありますが、決して相手を怖れる必要はない。とにかく自分たちのやることに自信をもってやることが、一番大切です。自信をもって、良い勝負をできるように挑んでいきたいです」

【質疑応答】
(開幕戦から大宮戦までのチームの出来を総括すると?)
「私自身、大宮戦で勝利できると思っていました。残念ながら負けてしまいましたが、もし勝利することができていたならば、我々は本当に素晴らしいスタートを切ったと言えたと思います。大宮に勝っていれば勝ち点16ポイントで、少し余裕があるなかで今後のリーグを戦っていけましたが、第7節を終えて13ポイントということで、上位にはいますがポイント差があるわけではありません。決して手放しで喜べるような状況ではありません。
良いスタートではありましたが、二重丸をつけられるようなスタートとは言えません。13ポイントという数字が良かったかどうかという評価は難しいところがありますが、ポイント以上に評価できるところがあります。それは例えば、私の通訳の(杉浦)大輔にたくさんの指導者の仲間がいて、彼らが連絡してきてくれることです。外から、客観的に見ている人たちが『浦和は変わった』と言って連絡をしてきてくれています。浦和というチームが変わり、チームとして同じ方向を向いて戦っているという評価を、見ている人たちにしてもらえています。おそらく、我々の対戦相手も浦和は変わったと思っていることでしょうし、その浦和に対してのリスペクトもあるのではないかと、私は思っています。そのことは、ひとつの評価として前向きに受け止めたいと思っています。
ただ、まだ7節しか終わっていないですから、それで満足してはいけない。これからも継続して、自分たちの向かうべき方向にやっていかなければいけません。今日の試合前の練習では、名古屋のピクシーさんが日本に来て5年目で初めて非公開練習をしているということも聞いています。それは、彼がいかに浦和をリスペクトしているか、という思いの表れなのかなと捉えています。
1月に始動してからここまでで、一歩前進したかなという思いはありますが、目指すところはまだまだ先にあります。まだまだ、日々やっていかなければいけません。ここまでの結果に満足することなく、一歩一歩、1試合1試合戦っていかなければいけません」
(名古屋は3バック、4バックとシステムを変えてきているが、その点はどう考えていますか?)
「その話をするのであれば、少し過去の話をしなければいけません。私が広島に6年前に来たころですが、当時、日本ではすごくクラシックな4-4-2、4-4-1-1というサッカーが主流だったのではないかと思います。私自身、6シーズン、広島を率いてきて、ほぼ同じやり方を貫いてきました。我々が6年間ずっと変えずに取り組んできたサッカーというのが、日本でも何か変化をもたらしたのかなと思うところもあります。
私が浦和の監督になって、改めて思うことは、広島のサッカーというのは、日本のサッカーに対して、革命とはいいませんが、それに近い変化を与えたのではないかということです。多くのチームが、広島のように、後ろが3枚でやるようなサッカーをやり始めています。3バックというのは今、日本のサッカーでは主流になりつつある。6年前であればまったくなかったことです。やり方は別として代表チームも今、3バックでやろうとしています。我々は今、自分たちのやり方を変える必要はないと思っています。
そして、我々が目指すのはもっと質の高いところであり、ほかのチームに広島が与えたものよりもさらに大きな影響というのを、浦和のサッカーで与えていきたい、示していきたいと思っています。
今日、新聞には川崎の新しい監督さんの記事が出ていました。私が読んだのではなく、通訳の(杉浦)大輔が読んだものですが(笑)。その記事は、相手チームは関係ないんだという内容のものでした。私自身も同じだと思っています。私も、相手がどうかというよりも、自分たちがどうするか、だと思います。
そして、私は相手を恐れることはありません。心配することがあるとすれば、自分のチームが、自分たちのサッカーをしっかりやりきれるかどうか、です。日本のこれまでのサッカーの流れは、どのカテゴリーでも指導者の方が、相手がこう来るからこうする、ということを中心に考えすぎているということです。80パーセントくらいは相手がどうだから、ということを考えている。そういった意味では我々は、相手がこう来るからこうしよう、ではなく、相手が自分たちを気にしなければいけないのではないか。陽介、マルシオなど、いろいろな前の選手がいますが、我々が相手を気にしすぎるのではなく、相手が自分たちを気にしなければいけない、そういったとらえ方があると思います。
大宮戦の前半のように、自分たちの出来が悪ければああいった形になります。後半のように我々のサッカーがしっかりできていれば、ああいった形でできます。相手ではなく、とにかく自分たちがどうするか、です。バルセロナは常に自分たちのスタイルでやっていますし、どちらかといえば、相手チームがやり方を変えてそれに対応しています。私は自分のチームのサッカーを信じています。自分たちは、自分たちのやり方を貫けばいいのです。それに対して相手がやり方を変えてくると。
ただ、サッカーというのは非常に残酷なものです。ベストなチーム、バルセロナがファイナルに行くのではなく、チェルシーというチームがファイナルに行く。サッカーにとっては悲劇というか、私自身は残念なことだと思います。ただ、良いサッカーができるチームが必ずしもファイナルに残ることはない、それもサッカーに含まれることです。バルセロナのファンではない人は、サッカーファンではないのではないか、と私自身は思っています(笑)。サッカーのおもしろさが詰まっているのがバルセロナだと私は思っています。
もちろん、それぞれ、人によって好みや価値観というのはありますが。今後、ああいったバルセロナのサッカーというのが主流になっていくと思いますし、日本でも同じ方向性に向かっているのではないでしょうか。1-0、0-0で終わってしまったら、サッカーというのは面白味がないのではないでしょうか。お互いに攻撃的に責め合うようなサッカーというのが面白いのではないかと、私は思っています」
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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