19日、浦和レッズは敵地・県立カシマスタジアムでJリーグ第29節、鹿島アントラーズとの一戦を戦った。レッズは前半にコーナーキックから那須のヘディングで先制すると、後半には原口のシュートで追加点。鹿島の反撃を1点に抑えて2-1の勝利を手にした。
レッズは先週末のヤマザキナビスコカップ準決勝の川崎フロンターレ戦と同じメンバーでスタート。試合開始直前から細かい粒の雨が降り始めた中、アウェイまで駆けつけたサポーターの大声援をバックに試合は15時4分に鹿島ボールでキックオフされた。
試合は上位の直接対決らしく序盤から両チームが激しくボールを奪い合う。レッズはその中でも後方からの丁寧なつなぎで鹿島を左右に揺さぶりながら、サイドを使った攻撃を見せていく。左サイドからは槙野、宇賀神、原口のコンビネーションによる突破、右サイドからは平川や森脇のシンプルなクロスを興梠に合わせる形でチャンスを作る。
すると20分、平川のクロスで得たコーナーキックを柏木が左足で中央に入れると、ゴール前の混戦でマークを外した那須が打点の高いヘッドで叩きつけてゴール。貴重な先制点をレッズにもたらした。
先制後も一進一退の激しいゲームが続く。レッズは最終ラインの3人が大迫とダヴィにタイトな寄せを見せ、決定的なチャンスを作らせない。プレーの中で森脇とダヴィが激しくやり合ってヒートアップする一幕も見られた。43分に腰に違和感が出た柏木に代えてマルシオを投入するアクシデントがあったが、レッズが1-0のリードのまま試合はハーフタイムを迎えた。
後半も勝ち点3を目指す両チームが激しく戦うゲームが展開される。1点を追う鹿島が攻勢をかけ、56分には遠藤にミドルレンジからのシュートを打たれるが、山岸が横っ飛びで弾き出した。
すると60分、前半から激しく対峙していた森脇とダヴィの両者にイエローカードが提示され、これが2枚目の警告となったダヴィは退場処分となりレッズは数的優位の状況を得た。
風雨が強まる中10人の鹿島を相手に圧倒的にボールを保持するレッズは71分、左サイドでボールを受けた原口がドリブルを開始すると、一気に中央のスペースへ進出。ゴール正面から右足を振り抜くとゴール左隅へ決まり、貴重な追加点を得た。
2点のリードを得たレッズは、警告を受けた森脇と興梠に代えて坪井と関口をピッチへ。ゲームを締めくくりにかかるが、87分に大迫が難しい体勢からボレーシュートを決めて1点を返される。
レッズは1トップに入った関口がサイドに開いてボールを受けながら時間を使い、ファン・サポーターの『Pride of URAWA』の大声援の中5分間のアディショナルタイムを無失点で乗り切り、敵地で貴重な勝ち点3を得て単独2位に浮上。試合後のカシマスタジアムには『We are REDS!』のコールが響き渡った。
レッズの次戦は10月27日(日)、Jリーグ第30節・柏レイソル戦となる。森脇と興梠を累積警告による出場停止で欠くのは痛手だが、リーグ制覇へ負けられない戦いが続く。ヤマザキナビスコカップ決勝の前哨戦ともなるこの試合は、ホーム・埼玉スタジアムで16時にキックオフされる。

【原口元気】
前半から主導権を握って90分間、自分たちらしいサッカーをできたので、それが勝利につながったと思います。これに勝たなければ優勝できないと思っていたので、引き分けではなく、必ず勝ち点3を取ることだけを考えてやりました。
（得点シーンは？）それまで結構ボールを取られていたので、しっかりやらなくてはいけないと思っていました。一番自分の得意な形で、得意なコースに入って、そこに関してはすごく良かったです。前のDFをかわせたので、シュートコースがニアにもファーにもありました。
（大宮アルディージャ戦で8試合ぶりのゴールを挙げて、吹っ切れたところもある？）そうですね。あのゴールは自分にとっても良かったと思うし、ゴールによって自信というものもついたので、それで今日のようなゴールが生まれたのかなと思います。
（この勝ち点3の意味は？）非常に大きいです。でも次に負けてしまったら意味がないので、この勝ち点3をもっと大きな価値にするには次も勝たないといけないと思います。必ず勝ちたいです。
（タイトルへの意欲は？）ここまできたらタイトルを取りたいので、あと5試合ですが、1試合1試合をしっかり勝っていきたいです。

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】