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ミシャ監督 C大阪戦試合後会見
明治安田生命J1リーグ 第2節 vsセレッソ大阪 試合後のコメント
「まず、我々は2週間で5試合というマラソンを何とか走り抜くことができました。
今日のC大阪戦は、非常に難しい、厳しいゲームになると思っていました。なぜなら、J2からJ1に上がってきたチームは非常に強い気持ち、そして高いモチベーションで試合に臨んでくると思っていましたし、特にレッズとの対戦は、どのチームも特別なモチベーションで臨んできます。そういう中でのゲームでしたので、非常に厳しいゲームになると予想していました。ただ、選手たちは、立ち上がりから非常にアグレッシブな、すばらしい戦いを見せてくれたと思います。特に、ボールを失った後の切り替えが非常に早く、相手に危険なカウンターの機会を与えず、相手の攻撃の芽を摘んでくれていたと思います。その中で、すばらしいゴールを選手たちが重ねてくれました。
60分過ぎまでは我々の狙いとした戦いは十分にできていたと思いますが、60分過ぎからは徐々に選手たちに疲れの色が見えはじめ、そこからは狙いとするような戦いが若干できない部分が増えました。ただ、選手たちは最後まで自分たちの力を振り絞って、走り、戦ってくれたと思います。試合を通してみれば、我々浦和レッズが勝利に値するプレーができたゲームだったと思っています」
【質疑応答】
(5連戦で3勝2敗、得点16、失点9という数字だったが、この5試合をどのように総括しているか?)
「まずは、2敗した鹿島戦とF・マリノス戦からコメントしましょう。
鹿島戦とF・マリノス戦、両試合とも前半はあまり出来がよくなく、後半に我々が狙いとした、いい戦いができました。両試合とも、先制されて追いかける形でした。鹿島戦は0-2とリードされたところから、後半に非常にいい戦いをできた中で2-2と追いつき、逆転してもおかしくない展開を作れていました。残念ながら、最後は我々のもったいないミスから失点し、敗れてしまいましたが。
そしてF・マリノス戦は、0-1でリードされた中で後半に逆転したのですが、残念ながら非常に安い失点をして、試合を落としてしまいました。いい戦いができて2連勝で終えることができたACL、そして今日も勝利できたC大阪戦でしたけど、F・マリノス戦の敗戦は、私は非常に不満です。我々はシドニーに長い移動をして戦い、長い移動をして戻ってきた中で、選手たちは非常に労力を費やし、パワーを持ってあのゲームに臨んでいたと思います。そして特に後半は非常にすばらしいゲームをしてくれました。その中で、あの試合をものにできなかったというのは、私はあってはならないと思っています。まだああいう戦いで勝ちきれない、ポイントが取れないというのは、自分たちの目標に到達するにあたって、そこに届かない部分が、そういったところにあるのではないかと思います。
F・マリノス戦の2失点目、今日の失点と、2つともCKからやられています。ニアストーン、フリーマンがいる中、マンマークでついている選手がいる中で、ニアに合わされて失点という、2つとも同じ形でした。そういった部分はしっかりと修正しなければいけないと思いますし、我々レッズがこれから優勝を目指して戦っていく中で、あってはならない失点だったと思います。
5試合をトータルして見ると、よかった部分とそうでなかった部分、両方を見ることができたと思います。疲労がある中でよくやってくれたと思いたい部分と、今後に向けて修正していかなければいけない、両方の気持ちが混ざった5試合だったと思います」
(中盤の底のポジションには阿部と柏木の他、青木、駒井、遠藤、那須がいる。連戦の中で一番消耗するポジションだが、今シーズンはそこを厚くする意図があったのか?)
「昨年までは、このポジションがなかなか替えの効かない状況にあったのは間違いありません。今シーズンに入るにあたって、このポジションで起用できる選手を増やしていきたいという思いがあったのは確かです。
ただ、我々のチームのやり方で真ん中のポジションをやるのは簡単ではありません。ある程度の時間をかけてトレーニングを積んでいかなければ、あるいは試合をこなしていかなければ、この真ん中のポジションは、こなすことが難しいです。守備的な選手だけでもダメですし、攻撃的な要素を持っている選手だけでもダメです。両方をしっかりとできる選手が、真ん中をやらなければいけません。
我々のサッカーにとって、この真ん中のポジションは心臓です。その心臓部の選手というのは、しっかりと守備もできなければいけないですし、ボールを前に運べないといけません。そして的確なタイミングでボールを縦に入れ、サイドを変え、左右、前にボールを出せないといけません。そうしたものが求められるポジションです。真ん中にいて、ボールがそこにあるということは、攻撃において選択肢が増えるポジションでもあります。ボールが真ん中にあれば、右にも左にも前にも出せる。その意味で、真ん中の選手は攻撃においても非常に重要な役割を担いますし、守備においても重要な役割を担います。今シーズン、この5試合の中で、ここができる選手が増えたことは見せられたと思いますし、その意味でこの5試合は、今後の展望として、ポジティブな状況であると言っていいと思います。
やはり日本のサッカーは、私は変化してきていると思います。以前であれば、非常に得点能力の高い外国籍選手がいれば、そのチームは限りなく優勝に近い、あるいは優勝できるチームであったと思います。ただ、日本のJリーグの選手たちもレベルが上がり、DFの選手のレベルも上がり、対峙するにあたって1対1で負けなくなりました。あるいは、しっかりした守備の組織で個に対して守れる、そうした戦い方をするチームが増えてきています。その中で、得点能力に優れた個の外国籍選手だけがいても勝てなくなっているのが、今のJリーグだと思います。
その中で我々が非常に大事にしているのは、いかに後ろから質の高いボールを入れられるか、あるいは相手の守備ブロックを剥がしていけるか。それをチームとして求めてやっています。なぜそういうことが必要かと言えば、後ろからボールを持って相手の守備ブロックを剥がしていけば、相手は空いた穴を埋めにきます。そのことによって、相手の守備組織にズレが生まれます。そのときに前線の選手にいいボールが入れば、選手たちは縦パスを入れるよりもいい形でゴール前に入れ、崩しやすくなります。ですから我々の戦い方は、後ろ、あるいはボランチの選手による攻撃の組み立て、ボールの運びが重要になります。
メッシは世界的なすばらしい選手ですが、メッシもバルセロナの周りの選手が彼にしっかりとお膳立てをしているから、彼の能力が生きているのです。他の選手が後ろで守っているだけで、メッシに『前はお願いします』と、彼だけに得点を求めても、彼1人では相手の守備を崩すことはできません」
(3点目を取ってからセットプレーで失点したが、3点を取った後も、リスクを負って4点目、5点目を取りに行く姿勢を続けていくのか?)
「我々と対戦する、国内の多くのチームが、我々に対して守備的に構えて速攻を狙ってきます。相手が出てこないなら、我々も行かないという状況の試合も作ることはできるでしょう。ただ、我々のホームゲームでは、4万、5万というファン・サポーターが我々を応援しに来てくれます。その人たちにそんな退屈な試合を見せられるでしょうか。
我々が0-0でいいという戦い方をすれば、ファン・サポーターのみなさんは満足しないでしょう。ただ、逆に5-4で勝ったとしても、それを楽しく、喜んでくれる方もいれば、『なぜ4失点もしたんだ』と批判する方もいるのが、レッズです。どんな試合をしたとしても、それに対してあまり満足されない、厳しい目で見られているのが、レッズの宿命だと思います。
この間、川崎が香港のチームと香港で戦い、1-1で引き分けました。最後に挨拶するとき、川崎のサポーターは温かく拍手し、選手たちを鼓舞したと思いますけど、あれがレッズなら、ファン・サポーターはブーイングしていたと思います。浦和レッズは、日本で最も多くのファン・サポーターを抱えているクラブであり、厳しい目を持っている方も非常に多いです。我々は勝つだけでなく、内容もしっかりと求めながら戦っていく、そういう使命感を持ってやっています。
我々レッズは、勝利というものを求められているビッグクラブですし、勝つためにどうすればいいかと言えば、やはり攻撃するしかないと思います。攻めること、得点することが、勝利につながると思います。ですから我々は攻撃的なサッカーを追求していきたいと思います。
レッズで仕事をすることは、監督としても選手としても非常にやりがいのあることだと思います。常にベターなものを求め、常に半歩でも一歩でも成長していくことを考え、努力していかなければいけません。それは我々にとって、大きなモチベーションになります。
私は日本で12シーズン目になりますけど、ほぼ毎試合、相手チームは守備的に戦い、いかに我々のサッカーを消すかということをしながら、カウンターを狙うサッカーをしてきます。その中で、こういうふうにやれば相手の守備を崩せる、かいくぐれるということを、毎試合、毎シーズン考えながらやっていくというのは、決して簡単なことではありません」
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】
「まず、我々は2週間で5試合というマラソンを何とか走り抜くことができました。
今日のC大阪戦は、非常に難しい、厳しいゲームになると思っていました。なぜなら、J2からJ1に上がってきたチームは非常に強い気持ち、そして高いモチベーションで試合に臨んでくると思っていましたし、特にレッズとの対戦は、どのチームも特別なモチベーションで臨んできます。そういう中でのゲームでしたので、非常に厳しいゲームになると予想していました。ただ、選手たちは、立ち上がりから非常にアグレッシブな、すばらしい戦いを見せてくれたと思います。特に、ボールを失った後の切り替えが非常に早く、相手に危険なカウンターの機会を与えず、相手の攻撃の芽を摘んでくれていたと思います。その中で、すばらしいゴールを選手たちが重ねてくれました。
60分過ぎまでは我々の狙いとした戦いは十分にできていたと思いますが、60分過ぎからは徐々に選手たちに疲れの色が見えはじめ、そこからは狙いとするような戦いが若干できない部分が増えました。ただ、選手たちは最後まで自分たちの力を振り絞って、走り、戦ってくれたと思います。試合を通してみれば、我々浦和レッズが勝利に値するプレーができたゲームだったと思っています」
【質疑応答】
(5連戦で3勝2敗、得点16、失点9という数字だったが、この5試合をどのように総括しているか?)
「まずは、2敗した鹿島戦とF・マリノス戦からコメントしましょう。
鹿島戦とF・マリノス戦、両試合とも前半はあまり出来がよくなく、後半に我々が狙いとした、いい戦いができました。両試合とも、先制されて追いかける形でした。鹿島戦は0-2とリードされたところから、後半に非常にいい戦いをできた中で2-2と追いつき、逆転してもおかしくない展開を作れていました。残念ながら、最後は我々のもったいないミスから失点し、敗れてしまいましたが。
そしてF・マリノス戦は、0-1でリードされた中で後半に逆転したのですが、残念ながら非常に安い失点をして、試合を落としてしまいました。いい戦いができて2連勝で終えることができたACL、そして今日も勝利できたC大阪戦でしたけど、F・マリノス戦の敗戦は、私は非常に不満です。我々はシドニーに長い移動をして戦い、長い移動をして戻ってきた中で、選手たちは非常に労力を費やし、パワーを持ってあのゲームに臨んでいたと思います。そして特に後半は非常にすばらしいゲームをしてくれました。その中で、あの試合をものにできなかったというのは、私はあってはならないと思っています。まだああいう戦いで勝ちきれない、ポイントが取れないというのは、自分たちの目標に到達するにあたって、そこに届かない部分が、そういったところにあるのではないかと思います。
F・マリノス戦の2失点目、今日の失点と、2つともCKからやられています。ニアストーン、フリーマンがいる中、マンマークでついている選手がいる中で、ニアに合わされて失点という、2つとも同じ形でした。そういった部分はしっかりと修正しなければいけないと思いますし、我々レッズがこれから優勝を目指して戦っていく中で、あってはならない失点だったと思います。
5試合をトータルして見ると、よかった部分とそうでなかった部分、両方を見ることができたと思います。疲労がある中でよくやってくれたと思いたい部分と、今後に向けて修正していかなければいけない、両方の気持ちが混ざった5試合だったと思います」
(中盤の底のポジションには阿部と柏木の他、青木、駒井、遠藤、那須がいる。連戦の中で一番消耗するポジションだが、今シーズンはそこを厚くする意図があったのか?)
「昨年までは、このポジションがなかなか替えの効かない状況にあったのは間違いありません。今シーズンに入るにあたって、このポジションで起用できる選手を増やしていきたいという思いがあったのは確かです。
ただ、我々のチームのやり方で真ん中のポジションをやるのは簡単ではありません。ある程度の時間をかけてトレーニングを積んでいかなければ、あるいは試合をこなしていかなければ、この真ん中のポジションは、こなすことが難しいです。守備的な選手だけでもダメですし、攻撃的な要素を持っている選手だけでもダメです。両方をしっかりとできる選手が、真ん中をやらなければいけません。
我々のサッカーにとって、この真ん中のポジションは心臓です。その心臓部の選手というのは、しっかりと守備もできなければいけないですし、ボールを前に運べないといけません。そして的確なタイミングでボールを縦に入れ、サイドを変え、左右、前にボールを出せないといけません。そうしたものが求められるポジションです。真ん中にいて、ボールがそこにあるということは、攻撃において選択肢が増えるポジションでもあります。ボールが真ん中にあれば、右にも左にも前にも出せる。その意味で、真ん中の選手は攻撃においても非常に重要な役割を担いますし、守備においても重要な役割を担います。今シーズン、この5試合の中で、ここができる選手が増えたことは見せられたと思いますし、その意味でこの5試合は、今後の展望として、ポジティブな状況であると言っていいと思います。
やはり日本のサッカーは、私は変化してきていると思います。以前であれば、非常に得点能力の高い外国籍選手がいれば、そのチームは限りなく優勝に近い、あるいは優勝できるチームであったと思います。ただ、日本のJリーグの選手たちもレベルが上がり、DFの選手のレベルも上がり、対峙するにあたって1対1で負けなくなりました。あるいは、しっかりした守備の組織で個に対して守れる、そうした戦い方をするチームが増えてきています。その中で、得点能力に優れた個の外国籍選手だけがいても勝てなくなっているのが、今のJリーグだと思います。
その中で我々が非常に大事にしているのは、いかに後ろから質の高いボールを入れられるか、あるいは相手の守備ブロックを剥がしていけるか。それをチームとして求めてやっています。なぜそういうことが必要かと言えば、後ろからボールを持って相手の守備ブロックを剥がしていけば、相手は空いた穴を埋めにきます。そのことによって、相手の守備組織にズレが生まれます。そのときに前線の選手にいいボールが入れば、選手たちは縦パスを入れるよりもいい形でゴール前に入れ、崩しやすくなります。ですから我々の戦い方は、後ろ、あるいはボランチの選手による攻撃の組み立て、ボールの運びが重要になります。
メッシは世界的なすばらしい選手ですが、メッシもバルセロナの周りの選手が彼にしっかりとお膳立てをしているから、彼の能力が生きているのです。他の選手が後ろで守っているだけで、メッシに『前はお願いします』と、彼だけに得点を求めても、彼1人では相手の守備を崩すことはできません」
(3点目を取ってからセットプレーで失点したが、3点を取った後も、リスクを負って4点目、5点目を取りに行く姿勢を続けていくのか?)
「我々と対戦する、国内の多くのチームが、我々に対して守備的に構えて速攻を狙ってきます。相手が出てこないなら、我々も行かないという状況の試合も作ることはできるでしょう。ただ、我々のホームゲームでは、4万、5万というファン・サポーターが我々を応援しに来てくれます。その人たちにそんな退屈な試合を見せられるでしょうか。
我々が0-0でいいという戦い方をすれば、ファン・サポーターのみなさんは満足しないでしょう。ただ、逆に5-4で勝ったとしても、それを楽しく、喜んでくれる方もいれば、『なぜ4失点もしたんだ』と批判する方もいるのが、レッズです。どんな試合をしたとしても、それに対してあまり満足されない、厳しい目で見られているのが、レッズの宿命だと思います。
この間、川崎が香港のチームと香港で戦い、1-1で引き分けました。最後に挨拶するとき、川崎のサポーターは温かく拍手し、選手たちを鼓舞したと思いますけど、あれがレッズなら、ファン・サポーターはブーイングしていたと思います。浦和レッズは、日本で最も多くのファン・サポーターを抱えているクラブであり、厳しい目を持っている方も非常に多いです。我々は勝つだけでなく、内容もしっかりと求めながら戦っていく、そういう使命感を持ってやっています。
我々レッズは、勝利というものを求められているビッグクラブですし、勝つためにどうすればいいかと言えば、やはり攻撃するしかないと思います。攻めること、得点することが、勝利につながると思います。ですから我々は攻撃的なサッカーを追求していきたいと思います。
レッズで仕事をすることは、監督としても選手としても非常にやりがいのあることだと思います。常にベターなものを求め、常に半歩でも一歩でも成長していくことを考え、努力していかなければいけません。それは我々にとって、大きなモチベーションになります。
私は日本で12シーズン目になりますけど、ほぼ毎試合、相手チームは守備的に戦い、いかに我々のサッカーを消すかということをしながら、カウンターを狙うサッカーをしてきます。その中で、こういうふうにやれば相手の守備を崩せる、かいくぐれるということを、毎試合、毎シーズン考えながらやっていくというのは、決して簡単なことではありません」
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】