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ACLホーム初戦圧勝、勢いをリーグへ
数的優位になってから追加点が入らず嫌なムードが続いた一戦は、終わってみれば4-1の圧勝。浦和レッズがアジア舞台で5年ぶりの勝利を飾った。
5年ぶり参戦のAFCチャンピオンズリーグ、ホーム初戦となるグループステージF組第2戦ムアントン・ユナイテッド(タイ)戦は12日(火)19時30分から埼玉スタジアムで行なわれた。ゴール裏からはアジアの舞台で歌われることの多い「赤き血のイレブン」の応援ソングが繰り返し響いた。
浦和レッズは2月26日にアウェイの中国・広州で行なわれた初戦の広州恒大戦で0-3の黒星スタートを切っており、ここはどうしても勝ち点3を死守しておきたい一戦だ。
ミシャ監督は名古屋グランパスとの試合から中2日ということで、準備段階当初からのプラン通りとも言える先発メンバーの一部入れ替えを行なって試合を迎えた。
GK加藤と3バックは広州恒大戦、リーグ開幕サンフレッチェ広島戦、第2節グランパス戦と変わらぬ陣容だが、ダブルボランチの一角として、レッズに移籍して初先発となる那須を起用したほか、左ウイングバックにこちらも移籍加入後初先発となる関口を入れた。右ウイングバックの平川は今シーズン初先発となった。
19時30分、ムアントンボールでキックオフ。レッズは基本的にはいつも通りの3-4-2-1の布陣ながら、関口と平川が両サイドでともに高い位置を取り、4トップ、5トップの様相を見せて攻撃を仕掛けようとする。対するムアントンは5バックで最終ラインの隙間を埋め、2トップを含めたフィールドプレーヤー全員がほぼ自陣で守備網を敷く、ディフェンシブな戦いだ。
先制点はあっけなく入った。8分、マルシオが蹴った左CKからのボールを、ファーサイドにいた柏木が左ボレーで合わせる。シュートはGKの頭上を越えてから落ちる絶妙なバウンドでゴールに吸い込まれ、レッズが先制した。
レッズはその後もボールを保持しながら人数を掛けて相手ゴールに迫る動きを繰り返した。レッズの俊敏なパス回しに対し後手に回る場面の多いムアントンは29分、DFブンタオがこの日2度目の警告を受け、退場。10人になったムアントンに対し、レッズはさらに攻勢に出ていく。
35分、関口のクロスをファーの那須が頭で折り返し、ゴール至近距離から柏木がヘディング。だがシュートはゴールの上にそれた。前半のアディショナルタイムには平川が中央にドリブルで持ち込み、柏木を経由して関口へ渡ったが、関口のシュートはサイドネットを揺らした。ボールを大事にしようとするあまり、長い時間パスを回しながらシュートまでいかない場面も目立つようにもなってきた。
1-0とリードしてはいるが、数的優位を生かし、追加点がほしい後半。レッズはここでも人数を引いて守るムアントンに手を焼く。那須のヘディングシュートは枠をそれ、裏へ抜け出したと思った興梠はオフサイド。だが、ホーム埼玉スタジアムのレッズサポーターはまったくじれることなく、前向きに、前向きに声援を送り続ける。
ピッチとスタンドの思いが通じたのは、ミシャ監督が攻撃にカツを入れるかのような交代に打って出た直後だった。62分、柏木から原口、マルシオから梅崎への交代は「追加点を入れよ」との強烈なメッセージ。すると、その2分後の65分、関口のシュート性のクロスがそのままゴールに吸い込まれ、待望の2点目が入った。レッズ初先発でレッズ初ゴールを決めた関口は、照れくさそうな表情でチームメートの祝福を受けた。
勢いに乗るレッズは69分に平川のクロスから原口のヘディングで3点目。78分にはオウンゴールで4点目が入った。
90分、MFダグノ シアカのゴールで1点を返されたのは反省材料だが、ホーム初戦で貴重な勝ち点3を手にし、公式戦の連勝を3に伸ばした。
レッズの次戦は3月16日(土)14時から大分銀行ドームで行なわれるJリーグ第3節大分トリニータ戦。なお、ACLの次戦は4月3日(水)19時30分から埼玉スタジアムで行なわれる全北現代(韓国)戦となっている。
【平川忠亮】
(原口のゴールのアシストは?)前半から、慎三だったりとかがゴール前に入っていったところの後ろが空いていたので、そのイメージは持っていました。ちょっと高かったんですが、元気がよく決めてくれました。
(先制の後はなかなか点が入らなかったが?)引いてくることは分かっていましたが、予想通り引いてきた中で、セットプレーでああいう時間帯に先制できるというのはゲームを優位に運べます。非常に優位に立てる先制点だったと思います。
(ホームで勝ち点3を手に入れたが?)最低でも勝ち点3と思っていました。これを落とすようではグループステージ突破は難しいと思っていましたから、最低限の勝ち点3を取れたのは良かったです。
1点でも多く取るという意味で、4得点も良かったです。失点は残念でしたが、4点取れたというのは攻撃でも自信を持っていいと思いますし、リーグで調子が良かった中、何人かメンバーを代えた中で勝利できるというのは、僕にとってもチャンスだったし、チームにとっても良い方向にいくと思います。これから連戦になる中でターンオーバー制も自信を持ってやっていったらいいんじゃないかと思います。
(関口、那須も初先発なのに違和感がなかった?)すでに戦術を理解している。今年からとは思えないくらいなじんでいます。やりやすいし、違和感ないです。今日はこっちが優位に運べる時間が長かったですが、厳しい試合になってもおそらく2人は普通にやれちゃうんだろうなという手応えもあります。チーム全体でリーグとACLを両立して勝利していきたいです。
(全北現代と広州恒大は引き分けたが?)結果は聞きましたが、まだまだ始まったばかりです。相手がどうこうより、自分たちがまずは大事です。とにかくホームで勝っていくことが最低限なので、その中でアウェイでいかに負けずに勝ち点を取っていくかという部分だと思います。今日は簡単に勝ちましたが、タイでやれば違うチームみたいになるんだろうなとも思います。今日、きっちり勝ったことは大きいと思います。
【那須大亮】
試合ごとにチームとしてポジティブに成長していかないといけないので、これを糧に、一つ一つ良い試合をできればいいと思います。
(阿部との距離感、バランスは?)前に(アテネオリンピックで)一緒にやっていたこともあります。声を出すというよりお互いが距離感を見ながらできていたのですごいやりやすかったです。それに相手がそんなにプレッシャーに来なかったので、その分、僕らのパス交換が多くなったのですが、でも良い距離感でできたと思います。
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】
5年ぶり参戦のAFCチャンピオンズリーグ、ホーム初戦となるグループステージF組第2戦ムアントン・ユナイテッド(タイ)戦は12日(火)19時30分から埼玉スタジアムで行なわれた。ゴール裏からはアジアの舞台で歌われることの多い「赤き血のイレブン」の応援ソングが繰り返し響いた。
浦和レッズは2月26日にアウェイの中国・広州で行なわれた初戦の広州恒大戦で0-3の黒星スタートを切っており、ここはどうしても勝ち点3を死守しておきたい一戦だ。
ミシャ監督は名古屋グランパスとの試合から中2日ということで、準備段階当初からのプラン通りとも言える先発メンバーの一部入れ替えを行なって試合を迎えた。
GK加藤と3バックは広州恒大戦、リーグ開幕サンフレッチェ広島戦、第2節グランパス戦と変わらぬ陣容だが、ダブルボランチの一角として、レッズに移籍して初先発となる那須を起用したほか、左ウイングバックにこちらも移籍加入後初先発となる関口を入れた。右ウイングバックの平川は今シーズン初先発となった。
19時30分、ムアントンボールでキックオフ。レッズは基本的にはいつも通りの3-4-2-1の布陣ながら、関口と平川が両サイドでともに高い位置を取り、4トップ、5トップの様相を見せて攻撃を仕掛けようとする。対するムアントンは5バックで最終ラインの隙間を埋め、2トップを含めたフィールドプレーヤー全員がほぼ自陣で守備網を敷く、ディフェンシブな戦いだ。
先制点はあっけなく入った。8分、マルシオが蹴った左CKからのボールを、ファーサイドにいた柏木が左ボレーで合わせる。シュートはGKの頭上を越えてから落ちる絶妙なバウンドでゴールに吸い込まれ、レッズが先制した。
レッズはその後もボールを保持しながら人数を掛けて相手ゴールに迫る動きを繰り返した。レッズの俊敏なパス回しに対し後手に回る場面の多いムアントンは29分、DFブンタオがこの日2度目の警告を受け、退場。10人になったムアントンに対し、レッズはさらに攻勢に出ていく。
35分、関口のクロスをファーの那須が頭で折り返し、ゴール至近距離から柏木がヘディング。だがシュートはゴールの上にそれた。前半のアディショナルタイムには平川が中央にドリブルで持ち込み、柏木を経由して関口へ渡ったが、関口のシュートはサイドネットを揺らした。ボールを大事にしようとするあまり、長い時間パスを回しながらシュートまでいかない場面も目立つようにもなってきた。
1-0とリードしてはいるが、数的優位を生かし、追加点がほしい後半。レッズはここでも人数を引いて守るムアントンに手を焼く。那須のヘディングシュートは枠をそれ、裏へ抜け出したと思った興梠はオフサイド。だが、ホーム埼玉スタジアムのレッズサポーターはまったくじれることなく、前向きに、前向きに声援を送り続ける。
ピッチとスタンドの思いが通じたのは、ミシャ監督が攻撃にカツを入れるかのような交代に打って出た直後だった。62分、柏木から原口、マルシオから梅崎への交代は「追加点を入れよ」との強烈なメッセージ。すると、その2分後の65分、関口のシュート性のクロスがそのままゴールに吸い込まれ、待望の2点目が入った。レッズ初先発でレッズ初ゴールを決めた関口は、照れくさそうな表情でチームメートの祝福を受けた。
勢いに乗るレッズは69分に平川のクロスから原口のヘディングで3点目。78分にはオウンゴールで4点目が入った。
90分、MFダグノ シアカのゴールで1点を返されたのは反省材料だが、ホーム初戦で貴重な勝ち点3を手にし、公式戦の連勝を3に伸ばした。
レッズの次戦は3月16日(土)14時から大分銀行ドームで行なわれるJリーグ第3節大分トリニータ戦。なお、ACLの次戦は4月3日(水)19時30分から埼玉スタジアムで行なわれる全北現代(韓国)戦となっている。
【平川忠亮】
(原口のゴールのアシストは?)前半から、慎三だったりとかがゴール前に入っていったところの後ろが空いていたので、そのイメージは持っていました。ちょっと高かったんですが、元気がよく決めてくれました。
(先制の後はなかなか点が入らなかったが?)引いてくることは分かっていましたが、予想通り引いてきた中で、セットプレーでああいう時間帯に先制できるというのはゲームを優位に運べます。非常に優位に立てる先制点だったと思います。
(ホームで勝ち点3を手に入れたが?)最低でも勝ち点3と思っていました。これを落とすようではグループステージ突破は難しいと思っていましたから、最低限の勝ち点3を取れたのは良かったです。
1点でも多く取るという意味で、4得点も良かったです。失点は残念でしたが、4点取れたというのは攻撃でも自信を持っていいと思いますし、リーグで調子が良かった中、何人かメンバーを代えた中で勝利できるというのは、僕にとってもチャンスだったし、チームにとっても良い方向にいくと思います。これから連戦になる中でターンオーバー制も自信を持ってやっていったらいいんじゃないかと思います。
(関口、那須も初先発なのに違和感がなかった?)すでに戦術を理解している。今年からとは思えないくらいなじんでいます。やりやすいし、違和感ないです。今日はこっちが優位に運べる時間が長かったですが、厳しい試合になってもおそらく2人は普通にやれちゃうんだろうなという手応えもあります。チーム全体でリーグとACLを両立して勝利していきたいです。
(全北現代と広州恒大は引き分けたが?)結果は聞きましたが、まだまだ始まったばかりです。相手がどうこうより、自分たちがまずは大事です。とにかくホームで勝っていくことが最低限なので、その中でアウェイでいかに負けずに勝ち点を取っていくかという部分だと思います。今日は簡単に勝ちましたが、タイでやれば違うチームみたいになるんだろうなとも思います。今日、きっちり勝ったことは大きいと思います。
【那須大亮】
試合ごとにチームとしてポジティブに成長していかないといけないので、これを糧に、一つ一つ良い試合をできればいいと思います。
(阿部との距離感、バランスは?)前に(アテネオリンピックで)一緒にやっていたこともあります。声を出すというよりお互いが距離感を見ながらできていたのですごいやりやすかったです。それに相手がそんなにプレッシャーに来なかったので、その分、僕らのパス交換が多くなったのですが、でも良い距離感でできたと思います。
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】