PARTNER STORY
浦和レッズを様々な面からサポートいただいているパートナーのみなさま。
その背景にあるパートナーのみなさまとレッズの歴史、そして熱い想いに迫ります。
国際航空貨物輸送会社としてグローバルに事業を展開し、世界トップクラスの市場シェアを持つDHL。世界220以上の国・地域で合計10万人以上の従業員を抱えるDHLエクスプレスの日本法人、DHLジャパンがレッズのパートナーになったのは2007年だった。
その年、レッズはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を制した。ACLでは赤と黄色のDHLのロゴを胸につけて戦い抜き、大会名称が変わってから日本のクラブとして初めてアジアの頂点に立った。
2020年1月1日付けでDHLジャパンの代表取締役社長に就任したトニー・カーン氏は、2019年までゼネラル・マネージャーとして香港セントラル・アジア・ハブ(CAH)を総合的に監督・運営してきただけでなく、過去10年以上に渡りDHLジャパンで常務執行役員業務本部長など要職を歴任してきた。だから2007年のACLのことも覚えている。
「印象に残っているのは準決勝の城南一和(現・城南FC)戦です。最後の最後までどうなるかわかりませんでした。PK戦までもつれこみましたが、選手たちが満身創痍の中で勝利したすばらしい試合でした」
レッズにとっても記念すべきシーズンから始まったDHLジャパンとのパートナーシップも14年目になった。『ピットレーンからピッチまで、キャットウォークからコンサートホールまで』と言うように世界規模で様々なイベントのパートナーとなっているDHLがなぜレッズとパートナーなり、そして14年もの間その関係を続けているのか。
「レッズのスピリッツ、フィロソフィーもDHLと同じだと思っています」とカーン社長は言う。DHLのビジネスは『SPEED』『Can-Do』『PASSION』と表されている。スピード感を持ち、意欲的な情熱を持つ。輸送会社とサッカークラブ。一見、全く異なる業種のようだが、DHLの仕事も、レッズの戦いも、本質的な姿勢に違いはない。
加えて、『Connecting People, Improving lives.』もまたDHLのモットーだ。人々をつなぎ、生活の向上に貢献する。そしてまたカーン社長は「Sports bring people together.」とも口にした。スポーツを見に行くとき、隣の人はどこの国の人なのか、どこから来たのか、お金持ちなのか貧乏なのか、全く関係はない。ピッチ上の選手たちもファン・サポーターもともに闘う。その思いもまた、レッズが参画する国連プログラム『SPORTS FOR PEACE!プロジェクト』と共通する。
世界を股にかける企業だが、レッズとパートナーになったことで変化はあったのか。そう問われるとカーン社長は破顔してこう答えた。
「パートナーになってから埼玉での売り上げが一気に伸びました。今でも入り口に2007年の写真をそのまま飾ってある営業所もあって、お客様から『レッズのスポンサーですね』と言われます。レッズには団結力があります。DHLもお客さんとユニティー(団結)になりましたし、会社のイメージも上がりました」
さらにその影響は消費者との関係だけではなく、社内にも及んでいるという。
「従業員もレッズのパートナーだというプライドを持ちました。団結力、結束力が強くなりました。それからこんなこともありました。新卒で入った女性が、DHLに入社した一番の理由は『DHLはレッズのスポンサーだから』と言ったのです。彼女はレッズの大ファンです。そして彼女とはずっと一緒に働いています。レッズは意図をつなぐ力を持っています」
新型コロナウイルスの影響は全世界のあらゆる人々に及んだ。カーン社長は今、DHLを利用するお客様はもちろん、レッズのファン・サポーターに思いを馳せている。
「スタジアムに行けるようになってもまだまだ制限されます。ファン・サポーターの方たちが一番がっかりしていると思います。だからこそレッズの選手にはがんばってほしいです。スタジアムに行けなかったとしても、ファン・サポーターはしっかりサポートしてくれると思います。いかにお客様に喜んでもらうか。それはDHLもレッズも共通しています」
いかにお客様に喜んでもらうか――その思いがあるからこそ、コロナ禍でもDHLはビジネスを止めなかった。DHLは「単なるロジスティクスの会社ではない」と自負している。届けているのは荷物だけではない。夢を届けている。箱の中には物だけではなく、夢が入っている。レッズも同じだ。スポーツ、サッカーである以上、勝敗がある。戦うのは目の前の相手だ。だが、「11人のプレーヤーがピッチに出て戦っていますが、選手たちは後ろにいる何百万人のファン・サポーターのドリームを持って走っているのだと思います」(カーン社長)。
『新しい生活様式』と表現されるように、新型コロナウイルスの影響で世界は変わった。おそらく“コロナ以前”の世界に完全に戻りきることはないだろう。それはレッズも、DHLも同じだ。ただ、カーン社長は未来を見据えても笑顔を絶やさなかった。
「レッズはネバーギブアップ精神がすごいと思います。今年はいつも以上に、そこにファン・サポーターたちの夢が入ってきます。私も楽観的なので、間違いなく今の状況を乗り越えられると思っています。We are always with REDS!」
大変な状況でも全員が力を合わせて乗り越えれば、必ず良い未来はやってくる。そう信じているカーン社長、DHLジャパンとレッズはこれからも力を合わせ、輝かしい未来に向けて進んでいく。