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被災地支援「ハートフルサッカー in 東北」(2回目)について

浦和レッズハートフルクラブは、岩手県の被災地3市町を訪問、2回目となる「ハートフルサッカー in 東北」を開催し、8/23(火)~8/25(木)の3日間で計348名の子供たちとサッカーを楽しみました。
宮古市と山田町は7月に続き2回目の訪問。普段から取り組んでいる「心を育む」活動を、多くの子供たちが被災した地域で実践することで、東日本大震災からの復興に役立とうというもので、前回同様、子供たちは楽しそうにコーチたちとボールを追いかけていました。また、建物がすっかり無くなった街や瓦礫の中を移動し、コーチ陣は光景をしっかりかみ締めて指導にあたっていました。

被災地には5名のコーチ陣のほかスタッフを派遣。今回も毎回、半分は落合キャプテンによる講話、残りの半分はコーチ陣によるクリニックという構成で行われました。落合キャプテンは、日本サッカー殿堂入りに至る自身の体験などに基づき、「思いやり」「一歩ずつ前進」をキーワードに子供たちに語り掛け、どの会場でも子供たちは真剣な眼差しで聞き入っていました。クリニックでは、当初緊張気味の子供たちに対し、コーチたちは優しく接したり、笑いを誘う指導を続けると、子供たちは集中してサッカーを楽しみ始めました。終盤のミニゲームでは、子供たちは楽しそうに試合に臨み、チームメートを皆で一緒に大声を出して応援したり、仲間の得点を一緒に喜び合う姿が見られました。

8/23(火)は宮古市・津軽石小学校で小学3~4年生82名、宮古市・磯鶏小学校で小学5~6年生105名とふれあいました。磯鶏小学校には文部科学省の鈴木寛副大臣が視察しました。鈴木副大臣は子供たちに「震災後、日本の皆が応援しています」と励ましたり、ボールひとつで繋がり合えるサッカーの素晴らしさを子供たちに訴えました。クリニックでは、コーチ陣と子供たちの心の距離が縮まる様子に目を細めていました。クリニックを見学していた指導者の一人は「普段は盛り上がりにくい女子が、弾けた心でボールを追いかけたり、終了後、コーチにサインをお願いする姿を見て、指導力の高さを感じました」と話していました。

この日は、前回に続いて地域やサポーターの有志11名が避難所での炊き出し支援を行っていました。コーチたちも避難所の山田高校を訪れ、浦和レッズで繋がるそれぞれの支援に労をねぎらい合っていました。

8/24(水)は午前、山田町にある県立陸中海岸青少年の家を訪問しました。町立船越小学校が津波で被災し青少年の家に移転している町立船越小学校の3~4年生82名に会うためです。青少年の家は、体育館や研修室が教室、職員室になっていました。多くの子供が被災し、不自由なこともある学校生活ですが、子供たちは森に囲まれた芝生でコーチたちと思い切りサッカーを楽しみました。子供の一人は「コーチが楽しく、とても面白かったです」と声を弾ませていました。午後は山田町立大浦小学校の体育館で1~6年生36名と交流。埼玉出身という担当の指導者がレッズのレプリカを着て出迎えるなど、ここでも終始盛り上がっていました。

最終日の8/25(木)は釜石市・大平中学校の3年43名を対象にプログラムを行ないました。少しずつ「普段の生活」を取り戻し、今度は「地域への貢献」を考える時期に来ている子供たちは、何事も基本が非常に重要であることを示す「守・破・離(しゅはり)」の大切さを伝える落合キャプテンのことばを熱心に聞き入っていました。クリニックでも率先して女子が男子を応援したり和気あいあいの雰囲気で楽しい時を過ごしていました。終了後、指導のお礼としてに子供たちが名物「大平ソーラン」を披露し、コーチたちを感激させていました。

今回は、前回同様、日本体育協会、日本アスリート会議と共催し、国連の友アジア-パシフィックの後援で開催しました。また、今回は三菱商事株式会社からの協賛を頂いての訪問となりました。

開催各地にはレッズの選手や監督・コーチのサインやメッセージの入ったフラッグ、レッズレディースの選手から提供を受けたサッカーボール等が贈られました。子供たちにはレッズのTシャツや三菱商事提供の文房具等が全員にプレゼントされました。

今夏2回訪問した「浦和レッズ ハートフルサッカー in 東北」では、計13回のプログラムが行なわれ、計713名の子供たちとふれあいました。


落合弘キャプテン
「普段と同じように接して手応えのあった前回の訪問と同じ姿勢で臨みました。瞬間瞬間を一生懸命に、一歩一歩前に進むことが大切であると語り掛けましたが、子供たちがいつかの日か思い出してくれると嬉しいです。被災地が1カ月前と少し違うのは、子供たちに落ち着きが出てきたのか、埼玉県内の子供たちと反応はあまり変わらなかったことでした。大震災から日常への復興が徐々に進んでいると感じましたが、復興の道のりはとても長いので、役に立てることがあれば少しでも貢献していきたいと思います」

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