マチェイ スコルジャ監督の記者会見がオンラインで行われ、11月10日(日)に埼玉スタジアムで行われる明治安田J1リーグ 第36節 サンフレッチェ広島戦【MATCH PARTNER ビズリーチ】に向けて意気込みを語った。

(中10日というサッカーでは珍しいスケジュールになったが、その中での調整や広島戦に向けた強調してきたことは？)
「広島は前回対戦した相手(横浜F・マリノス)とは全く違ったシステムの相手ですので、3-4-3に対するトレーニングをたくさん行ってきました。そして非常にタフな、破りにくい守備をするチームですので、いかにそこを破るかということも行ってきました」

(広島の守備はマンツーマンに近く、激しく来ることが特徴だと思う。昨季にマチェイ監督がレッズを率いていた際もマンツーマンのチームに対していい試合ができた回数は少なかったと思う。そういうチームを攻略するためのポイントは？)
「どの監督にとっても対マンツーマンの試合は大きなチャレンジになります。ゾーンディフェンスをするチームとはまた違った対策が必要になってきます。たとえば昨シーズン、ホームで広島と戦った試合では、特に前半はあまり形が作れない試合でした。後半に入ってから先に失点してしまいましたが、高い強度のプレーを最後まで続けることができて、最後のところで(伊藤)敦樹が決勝ゴールを決めました。そのようなタフな試合になると予想しています。私が今回就任してから最も厳しい試合になると思います。そして両チームとも違った理由から勝たなければいけない試合になっています。両チームとも勝ち点を取ろうとすると思います」

(広島は優勝が現実的なので勝てば頂点に行けるという自然なモチベーションがあると思う。レッズはどちらかと言えば下から追われるかもしれないし、プレッシャーも少し軽くなってきて、内側からエネルギーを出さなければいけないと思う。その心理的な違いがどういう違いを発生しやすくなると考えているか？)
「広島戦はレッズにとって、苦い味になっているシーズンに少し砂糖を加えることができるチャンスでもあると思います。昨シーズンは最終節で広島が3位になり、我々はトップ3で終えることができませんでした。ホームでたくさんのサポーターが駆けつけてくれる中で優勝候補とのチームとの対戦でしっかりと高いモチベーション、良い姿勢でプレーして、良い内容とともに結果もファン・サポーターの方々に届けたいと思います。そのような特別なものを提供できればと思っています」

(広島は、前線3枚はボールサイドにプレスを掛けてコースを限定し、中盤以降はマンツーマンでボールを奪うという守備の形だと思うが、ロングボールを蹴って相手の背後を狙ってセカンドボールを握って主導権を握っていくパターンと、自分たちでボールを保持しながら主導権を握っていくパターンがあると思うが、ボールを保持するために必要なことは？)
「この試合にはいろいろな時間帯があると思います。長いボールを相手の最終ラインの背後のスペースに入れる時間帯もあれば、短いパスでボールを保持する時間帯もあると思います。キープしようとしたときは一箇所にそれぞれの選手がとどまらないことが重要です。動きながら、ポジションを変え続けながら、ランニングしながら相手のマークを剥がさなければいけません。おっしゃったように、広島のような相手にはロングボールも有効だと思いますし、ショートパスでボールをキープすることも大事だと思いますが、そのどちらかに限定するのではなく、状況を見ながらその都度判断することが大事だと思います」

(広島に勝利するためのキーポイントは？)
「先ほどもモチベーションの話がありましたが、非常に高いモチベーションを持って戦ってくる相手とのゲームだということは意識しなければいけません。ここ最近2試合は総走行距離が120キロメートルありましたが、フィジカル的に同じように要求される試合になると思って挑まなければいけません。そしてチャンスが生まれるのがもしかしたら最後の20分という時間帯かもしれませんので、そこまで焦れずにプレーできればと思います」

(レッズで広島から最もゴールを挙げている選手はご存知か？)
「昨シーズンに限定して考えれば今プレーしていない選手たちがゴールを取りましたが、歴代で考えると(興梠)慎三でしょうか？」

(興梠慎三選手が圧倒的にゴールを挙げている。先日お話を聞いたときには興梠選手の出場機会はいつかあるだろうと話していたが、ラストシーズンも残り4試合になったので、そろそろではないかと思うし、残り20分で勝負が決まるなら興梠選手も十分に動けると思う。メンバーは監督が決めることだが、広島から最もゴールを取っているのが興梠選手であることを知らなければお伝えしようと思った)
「ありがとうございます。慎三は特に相手が疲れている中で大きな脅威になる選手ですので、最後の20分でそういう存在になれることには完全に同意します。ただ、それを行うのがこの試合なのか、さらに先の試合なのかということは現時点ではお答えできません。もしかすると川崎フロンターレ戦を調べたら川崎戦でも最もゴールを取っているのは慎三かもしれません。

質問していただきありがとうございました。慎三は非常に大事な選手であり、私もとてもリスペクトしています。そして今シーズン中に彼が必ずピッチに立つという約束は実行したいと思います」

(広島のミヒャエル スキッベ監督の選手の起用や戦術、チームづくりにどういう印象を持っているか？ヨーロッパ、中東、日本で指揮を執っているということでマチェイ監督と共通することもあると思うが、印象はどうか？)
「スキッベ監督は広島で素晴らしい仕事をしていると思います。Jリーグで毎年トップ3にいますし、トロフィーを獲ったりもしています。チームを見ますと、Jリーグで攻守のバランスが最も取れたチームになっていると思います。今季6敗しかしていないチームです。得点が最も多いチームでもあります。Jリーグでゴール期待値が最も高いチームであるということも目を引きます。ただ、彼らにも弱点があり、リーグで連敗しているという問題もあります。ACLでメンバーを替えて勝利を収めましたが、スキッベ監督を尊重しながらも、たくさんのファン・サポーターが詰めかける埼玉スタジアムで勝利したいと思っています」

(スキッベ監督がドイツで指揮を執っていたときの印象はあるか？そのときと今の違いはあるか？)
「スキッベ監督がフランクフルトやレバークーゼンで仕事をしていたのはかなり前になりますし、トルコで仕事をしていたときは私がレギア ワルシャワで指揮を執っていて、トレーニングマッチで対戦したりしていましたが、それからも10年以上経っていますので、そのころの彼と現在の彼を比較するのはかなり難しいことになります」

(今季初の3試合連続無失点がかかっているが、そのためにどんなことが重要になってくるか？)
「ボールを失ったときのリアクションが大事になってくると思います。切り替えは広島の長所だと思っています。また、広島はクロスを多用するチームですので、(ゴンサロ)パシエンシア、(トルガイ)アルスラン、加藤(陸次樹)などをペナルティーエリア内でしっかり抑えなければいけないと思います。そのような危険な攻撃の選手がいますので、クロス対応は気を付けなければいけないと思います」

(広島でプレー経験がある長沼洋一選手のメンバー入りが続いているが、長沼選手に期待することは？)
「洋一がメンバー入りすれば柏(レイソル)戦と同じようなことを期待します。後半アディショナルタイムでピッチに立ちましたが、PKにつながる場面の起点になっていました。彼はそのように試合の最後の方で入っても、開始から入ったとしても安定したプレーを見せてくれる選手だと思いますので、それを期待します」

(大久保智明選手、本間至恩選手、大畑歩夢選手の状況は？)
「この3人の選手に何らかのメディカル的な問題があることは事実です。ただ、練習にも合流したりしていますので、明日の練習が終わってから最終的に判断することになります」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】