MANAGER'S VOICE
Estimados aficionados!
リカルド ロドリゲスです。
3日前のYBCルヴァンカップグループステージ最終節で、我々は横浜FCに勝利し、プレーオフステージ進出を果たしました。
全体的に見ると非常に良い試合ができたと思います。立ち上がりにゴールを決めて、その後も落ち着いてプレーすることができました。前半は追加点が入りませんでしたが、焦れずにプレーを続けました。
サッカーでは相手に全くチャンスを作らせないということは難しく、この試合でも10分に決定機を作られましたが、それをしっかり抑えましたし、その他は危険な場面はほとんどなかったと思います。
後半、相手がシステムを変えてきましたが、我々はそれに対応するというよりも、いかに自分たちが追加点を奪うか、そのためにボールを握ってどうチャンスを作るかということに重心を置いていました。
そうやって追加点も取れたので、試合の終盤になって何とかして点を取らないといけない、というような状況にはなりませんでした。関根(貴大)が決めた先制点の形も良かったと思いますが、汰木(康也)の追加点もきれいなゴールでした。チャンスを作るだけでなく、自分自身がゴールを決めてほしいという話を本人としていましたが、それが実現できてうれしく思っています。
2-0になった後もさらに追加点を目指しました。常にゴールを狙うというのが我々のやり方ですし、スタジアムに来てくれた方々、テレビで観戦している人たちに、次も浦和レッズの試合が見たい、と思っていただけるような戦いをすることが我々の役目です。残念ながら3点目は取れませんでしたが、リーグ戦のベガルタ仙台戦やガンバ大阪戦よりも楽しんでいただけたのではないかと思っています。
グループステージの6試合で多くの選手が出場して経験を積みましたし、いろいろなことを試すことができました。選手間の連係も深まり、チームの成長が図れたと言えます。
次のプレーオフステージではホーム&アウェイで180分戦って、さらにプライムステージを目指すことになります。そこから最大5試合、最後までタイトルを目指して戦い、浦和レッズの歴史に新しい栄光を刻みたいと思います。
横浜FC戦でトーマス(デン)と武田(英寿)が試合に復帰しました。選手がケガなく、全員がいつでも出られるような状況にあることが大事です。その中でいかに自分の力を100パーセント発揮し、チームに貢献することができるか。そういう姿勢をチーム全体で作りながら、タイトル争いに絡んでいきたいと思います。
今日の相手、ヴィッセル神戸は、個で打開する力のある選手がいますし、コンビネーションもできるチームですので、我々自身が高いレベルでプレーしなければなりません。相手の良さを抑えて、自分たちがゴールを奪うというところを示していければと思います。順位表のすぐ上にいるチームなので、勝って順位を上げるチャンスでもあります。
G大阪戦から連戦になっています。ここで連勝できればさらにチームに勢いがもたらされると思いますし、このところ無失点が続いているように、内容も高めながら勝っていきたいです。
今日もホームで浦和レッズらしい試合をして、みなさんと共に勝利を喜び合いたいと思っています。
Muchas gracias!
PLAYERS' VOICE
水曜日に行われたYBCルヴァンカップの横浜FC戦では後半開始から出場。攻撃的な布陣に変えてきた相手をしっかり抑えた。
「後半から入ることはだいたい分かっていたので準備はしていました。前半から出ていて後半を迎えるよりも、後半から試合に入るほうが難しいですが、良い入り方ができたと思います。
相手は反撃の姿勢を見せてきましたが、それに押されて守りに入るのではなく、それを利用してうまく攻撃につなげることができました。チャンスもたくさんあったので、3点目が取れていればもっと楽な試合になったはずです」
自身も84分にCKから惜しいヘディングシュートを放った。他にも多くのビッグチャンスがあり、3点目を取る姿勢を崩すことなく、グループステージ突破を決めた。
「それが攻撃的なチームだと思いますし、そういう姿勢を続けていかなくてはならないと思います。
自分のシュートシーンは、相手と引っ張り合いになってボールを見失ってしまったので、コースを狙ったヘディングができませんでした。あれは決めなくてはいけない場面でしたし、悔いが残ります。
グループステージではいろいろな選手が出場して経験を積みながら、全員で突破を勝ち取ることができました。僕自身は若い選手と一緒にやるのがすごく好きで、そういう選手たちの力になりたいというのがあります。センターバックのコンビを組んだ(藤原)優大にしても(工藤)孝太にしても、これからの選手です。そういう選手とできてうれしかったです」
ルヴァンカップにおける個人成績は、レッズではベスト8が最高。ヴィッセル神戸在籍時代にはナビスコカップでベスト4まで進んだことがある。
「タイトルを獲りたいですし、ここから先は良い相手との対戦になります。プレーオフステージの相手は神戸ですが、こんなに早く神戸と3試合(今節を含め)やれるとは思っていなかったので、すごく楽しみが増えました」
今季はここまで公式戦全20試合に出場。リーグ戦は14試合すべてにフル出場している。コンディションを整えるのが大変ではないのだろうか。
「むしろ全試合に出られる喜びを誰よりも感じていますし、多少苦しい部分があっても、こんなにうれしい悩みはありません。
負けた試合もありましたが、自分の中では連戦ですぐに試合が来るのは切り替えられるチャンスだと思いますし、勝った後は連続してリズムに乗っていきたいという気持ちになります。どちらにしても連戦というのは自分にとって良いことだと思っています」
始動から4カ月、チームと自分の変化をどう感じているだろうか。
「みんながこのサッカーに自信を持ち始めていて、純粋にサッカーを楽しみつつあります。シーズンの序盤は大敗してしまった試合もありましたが、今はそういうこともなく、少しずつ安定した試合ができてきていると思います。
自分自身は、縦に入れるパスのタイミングなど、監督が求めていることをある程度理解してきたつもりです。精度が良くなくて通らないこともありますが、自分の良さであるフィードでミスが出ては僕が出場している意味はないと思うので、フィードはすごく意識しています」
トーマス デンの復帰でセンターバックの出場争いが激化することは間違いない。
「ここまで全試合に出場してきて、自分自身やれている自信はありますが、常にプレーが良かったわけではないので、競争相手がいて危機感があるのは良いことだと思います。負けないようにがんばります」
今季2度目の3連勝が懸かった今節は、中位から上のチームに勝つことができるか真価が問われる。また自身にとっては古巣との一戦でもある。
「これからは勝ち点3以上の価値がある試合が続きます。こういう相手に勝ってこそACLが見えてくると思いますから、みんなでしっかり良い準備をしたいです。
神戸は一昨年ぐらいからいろんな選手が入って来て、選手のクオリティーが高くなっていますし、チームとしても完成してきていると思います。多くの得点を挙げている古橋(亨梧)選手には警戒が必要ですね。ここ最近はビルドアップがうまくなってきて、相手よりもボールを保持する時間が長くなっていますから、対戦するのがすごく楽しみです。
自分たちはホームで6試合連続負けていませんし、ホームでの戦いにはみんなやりやすさと自信を持っています。そんな中で、自分の古巣である神戸を迎えるのは非常に楽しみですし、重要な一戦です。勝って順位を上げたいと思います」
THE MDP
文●清尾 淳
勝つべき試合で勝ち、一つステージを上がった。
横浜FC戦。立ち上がりに先制してまずはホッとしたが、1点差では相手のワンチャンスで同点にされてしまうかもしれない。同点は引き分けではなく負けを意味する試合、2点目を狙って先制時と同じような連係でチャンスを作り続けたが、なかなか入らない。そんな状況でも焦って自滅することはなかった。決定的なピンチで西川のスーパーヘッドクリアもあった。
61分、押し込んでからの崩しがうまくいかないなら、これでどうだ、とばかりに汰木がDFとGKの頭上を越す「巻いたシュート」。これが仙台戦で決めた阿部のFKと同じ右上隅のスポットに見事収まった。この試合の先制点を始め、これまで多くのゴールに絡んできた男が、自身の埼スタ初ゴールで勝利をグっと引き寄せた。
YBCルヴァンカッププレーオフステージ進出をホームで決めた。勢いに乗ってリーグ戦でも2度目の3連勝、そして4連勝、5連勝と続けていき、さらにルヴァンカップの戦いにもつなげたい。
いや、好事魔多し。
過去をネガティブに掘り起こせば、あえて具体的には言わないが、一つの成功の後に思わぬ失敗をした例は残念ながらある。
好調の波に乗るのはいいが、調子に乗りすぎてはいけない。
冷ややかに見ている人はこう言うだろう。リーグ戦7勝2分け5敗だけど、レッズが勝っている相手は下位のチームばかりじゃないか。いま6位の鹿島だって対戦したときは下位だったし。
そう。その事実は我々が一番よく知っている。ルヴァンカップのCグループにもリーグ戦上位のチームはいなかった。
だが僕はこう言う。
たしかに上位には負けた。中位には勝てなかった。そして下位のチームにはしっかりと勝つことで、レッズは力をつけてきたのだ、と。
始動してそろそろ5カ月。リカルド監督のサッカーを選手たちは模索し、試行してきた。悔しい経験も何度かしながら、全員がスタイルを共有しつつあるし、成功する姿をピッチで見せることができてきた。
完封負けした5チームといま対戦したら5勝する、と大風呂敷を広げるのは早いかもしれないが、同じ結果にはならないはずだ。
そのことを、あの5チームと再戦する前に証明する。今日の神戸戦から始まるリーグ3連戦には、そういう側面もある。
勝ち点の近いチーム、上位のチームが相手。だがやるべきこと、目指すところは同じだ。
3日前の横浜FC戦。得失点差は関係ない試合で2-0とリードした後、レッズは3点目を取りに行った。実際、ビッグチャンスが何度もあった。
「見た人たちが、次も浦和レッズの試合を見たい、と思ってくれるようなサッカーをするのが自分たちの役割」とリカルド監督は言う。
攻撃的なタレントが多い神戸をどう抑えるか、ではなく、神戸相手に自分たちのサッカーをしてどう勝つか。今日もその信念は握って離さないだろう。
すべての試合が成長につながってきた。それが勝利なら、成長の一歩が大きくなり、自信が確信に近づく。
勝利のために、みんなで全力を尽くそう。