浦和レッズ メディカルディレクター
JIN整形外科スポーツクリニック院長

仁賀定雄

Sadao NIGA
クラブ
「彼らの支えのおかげで、レッズで仕事ができた」
初の専任ドクター、仁賀定雄が見た選手たちの実像
2022.5.19

JIN整形外科スポーツクリニックには、780坪の敷地の中に400坪の倉庫があり、倉庫内でMRI、CT、リハビリ室を備えた200坪のクリニック、そして200坪の人工芝グランドが併設されている。クリニックとつながり、直接行き来できる人工芝グランドでは、治療・診察してすぐにリバビリテーションなどを行うことができる。

仁賀が人工芝グランドを併設したJIN整形外科スポーツクリニックを開設したのは、トレーナーもいない、リハビリする場所もない子供からお年寄りまで、あらゆる人が安心してリハビリできるようにするためだ。

「レッズで学んだこと、トレーナーたちとともに行ってきたリハビリテーションや予防訓練が生きています。80代のおばあさんでも仕事を頑張っている方もいます。膝がよくなくて、電気治療を行っても歩けなかったおばあさんが、ここで20分リハビリをやったら歩けるようになりました。その方はすごく喜んでくれました。『先生、私は2年先まで仕事が入っていますが、これで仕事ができます』と。クリニックを作ってよかったなと思います。一般の方にもトップアスリートのような環境を提供したい。そのために開業しましたから」

診断のためにMRI、CTが必要であり、復帰、予防まで取り組むためにリハビリ室とグラウンドが必要だった。そこから逆算して開業した。「経営は二の次だったから無謀な挑戦と言われていますけどね」と笑うが、いつも未来のピクチャーを考える師の教えが根本にある。

そんな仁賀がおもう、浦和レッズの理想とは。

「選手もクラブもファン・サポーターも含めて、サッカーが文化として、生きる楽しみとしてあってほしいですね。プロとしては結果が全てだから、選手や監督はそれでいい。でも、マネジメントする人たちや応援する人たちは、勝ち負けが全てであってほしくはありません。今年で設立30年。これから子供、孫、ひ孫…と続いて100年にわたって続いていく上で、サッカーを人生の楽しみの一つとしてこれからも生きてほしいです。スポーツに限らず、何でもそうですよね」

仁賀は浦和レッズ30年の歴史に欠かせなかった人物の一人であり、仁賀の医療とJIN整形外科クリニックにも、レッズの歴史が息づいている。

文:菊地 正典

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みなさまと歩みを共にした30年。
先日の試合で、他のどこのクラブも成しえていないJリーグホームスタジアム来場者数1,500万人を突破しました。
これまでのサポートに感謝し、ここからの時代を共に創るべく、5月21日(土)の鹿島戦は「30周年記念試合」として行います。
試合当日は、浦和レッズがある喜びを、みなさまと共に分かち合える一日にできれば幸いです。
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