朝井夏海
岩沢慶明
場内MC・朝井夏海さんと岩沢慶明さんの思いと夢
それでも長い年月を経て、レッズのホームゲームに2人が欠かせないように、2人にとってレッズも特別な存在になった。
2人にとってズバリ、浦和とは、レッズとは何なのか。
朝井「例えようがないんですよね。昔はお兄さんたちがいましたし、学校みたいでした。それが弟になって、今は息子みたいになっている。でも、変わらない人たちもいる。大先輩もずっとそばにいて、旦那さんよりも長い付き合いの岩沢君がいたり、今はお互いに家族ぐるみで付き合っていたり。だから学校でもないし、家族でもないし…」
岩沢「ワールドカップのときも埼玉スタジアムでやらせていただきました。でも、レッズの試合で埼スタにいるときは、ありがちな言葉になりますが、『我が家』なんです。他の仕事のときはアウェイとまでは言いませんが、仕事に来たぞって(笑)。もちろんレッズも仕事で来ているのですが、レッズ戦は『我が家』に来ました。他の現場は『仕事に行ってきます』という感覚になります」
一言で言い表せないほど特別な存在であり、我が家のような存在。ただ、長くやっているからこそできることもあるが、一方で長くやっているからこそおざなりになってしまうこともある。
「なあなあになってしまう」(朝井さん)ことを避けるため、2人は自らチケットを買い、味の素スタジアムでのFC東京戦をゴール裏で観戦した。
朝井「入場で1時間外に並んで、試合中もずっと跳ねて、試合には勝ったんです」
岩沢「1-0でしたね」
朝井「勝って試合後に選手が前に来てくれるのを待って、ワーって手を振って。選手たちが気づくはずもないのに(笑)。夢だったんですよ、ゴール裏でサポーターとしてレッズの試合を見ることが。でも、こんなに大変なんだと思いました。私たちもいつも一緒に戦っているつもりです。その気持ちを声にしていますが、サポーターのみなさんは本当に戦っている。なので、チームが駄目だったら怒るという気持ちも分かります」
岩沢「90分フルにとは言いませんが大半の時間、僕たちより年上のサポーターの方が声を出しながらずっと跳んでいるんですよ。これは選手よりすごいと思うときすらありました。『レッズのサポーターってすごい』と心底思いました」
そうして2人はファン・サポーターのレッズへの愛、そして自らのレッズへの愛を再確認した。
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