ハートフルサッカーinアジア ベトナム【日越外交関係樹立45周年】(ハートフルサッカーinアジア)
浦和レッズハートフルクラブは7月21日(土)~7月25日(水)に『ハートフルサッカー inアジア2018 ベトナム』<共催:国連の友アジア-パシフィック、協賛:三菱重工・三菱商事 後援:スポーツ・フォー・トゥモロー・コンソーシアム(外務省・文部科学省・日本スポーツ振興センター等)>を開催いたしました。
21日㈯夕刻、無事にベトナム入りをしたハートフルクラブ一行は、三菱重工アジア・パシフィック総代表をはじめベトナム三菱商事、ベトナム三菱重工の方々と夕食をとりながらサッカー談義をはじめベトナムの情勢や企業の活動状況、生活環境の話や浦和レッズハートフルクラブの活動内容、考え方などをご説明、終始和やかな雰囲気であっという間に夕食会を終えました。
22日㈰は昨年に引き続き、午前中は三菱重工現地工場職員とのサッカー交流をいたしました。
三菱重工現地職員の方々への講話は、通常の内容にプラスして『チームワーク』とはなにかを話しました。昨年も参加された方もいましたが真剣に話を聞いてくれました。
実技は石黒コーチがリーダーとなりスタート。講話であった『チームワーク』を体現してもらったり、一生懸命やって楽しむことをサッカーを通して伝えました。最後はコーチ陣ともゲームをやり現地では2週間ぶりの晴天の中終了いたしました。
石黒コーチは、「みんなで協力することであったり、思いやりであったり、楽しむことをいつも通り伝えてました。現地の大人の方々達は一生懸命サッカーしてくれました。天気も良く笑顔も見れました。今回やったことを仕事に繋げて協力することであったり思いやりをもって仕事するようになってくれたらいいと思います。」
午後も昨年同様、ハノイ日本人学校で日系子弟向けサッカー教室をおこないました。
冷房の効いた体育館で参加する子供と保護者の方々にも落合キャプテンの講話を聞いてもらいました。
通訳を介すことない講話だったので、ハートフルクラブの理念などがストレートに伝わったと思います。
みんな真剣に聞いてくれました。
また、梅田 邦夫 駐ベトナム社会主義共和国日本国特命全権大使(中央)も見学に来られました。
実技は低学年が盛田コーチ、高学年を小礒コーチがリーダーとなりスタート。
講話を真剣に聞いていてくれたこともあり実技も一生懸命楽しみながらやってくれました。
盛田コーチは、「天気がとてもよくて嬉しかったです。エアコンの効いた体育館で講話を聞いてから暑い外での実技だったので大丈夫かなと思いましたが、すごく元気にサッカーしてくれて楽しんでくれました。その中でもしっかり一生懸命やること、話をしっかり聞くこと、思いやりをもって相手の気持ちになって協力してやること感じてくれたと思います。日本人学校で日本語が通じたのでやり易かったです」
夜は、三菱重工主催のウェルカムパーティーに出席。今回のベトナムにご協力いただいた方々や関係各所の方々と懇親をいたしました。浦和レッズハートフルクラブのアジア活動を継続して続けてください、応援していますと温かいお言葉もいただきました。
23日㈪午前は、昨年に引き続き「バックラー子ども村」を訪問。この施設で生活している子供たち全員が歓迎してくれました。講話もしっかり聴いてくれました。
実技は室井コーチがリーダーとなりスタート。この施設の子供たちは、とにかくパワフルで一生懸命サッカーをしてくれます。サッカーをしていない子たちも一生懸命応援してくれました。
室井コーチは、「昨年に引き続き、僕がこの学校を担当いたしました。昨年あった子も今年いてまた今回も会うことができてなかなか出会うことのないなかで、近い存在でサッカーができて非常に楽しかったです。いつも思うのは、国の違い、文化の違いがあって話を聞くとか、練習を真剣にやるということがなかなかできない部分はあるが、試合になると凄まじく負けたくない気持ちを前面に出して、裸足の子もいながら怪我するのではないかと思いながらも、一生懸命やるという気持ちがこれからのベトナムサッカーの文化となったり、強くなるのではないかなと思いました。チャンスがあれば継続して長くみんなと新しい子供も含めサッカーを通じて育むことができればと思います」
午後はニュートン小学校という私立の学校を訪問しました。講話の前には、先生から歓迎のお言葉をいただき、花束もいただきました。38名の子供たちが参加したのですが、中には集中力がない子や話をきちんと聞けない子もいました。もちろん落合キャプテンに怒られました。
実技は神野コーチがリーダーとなりスタート。おもいやりなどをサッカーを通して伝えました。中にはなかなか入りこめない子もいましたが徐々に入り込みゴールも決めました。
神野コーチは、「サッカー好きの6年生と中学生を対象にサッカーしました。ベトナムの子供たちにはおもいやりという部分が伝わりずらいのではないかときいてました、実際やってみると暑さや集中力が続かなかったりしていたが、最後は仲間を応援する掛け声やプレーでも仲間を引っ張ていました。なので少しはおもいやりが伝わったのではないかと思います」
24日㈫の午前は、ゲートウェイ小学校を訪問。当初は高学年の予定でしたが、行ってみると低学年の子が待っていてくれました。アジア訪問の時は事前の情報と違っている場合があるので仕方ないのですが…。予定していた講話内容を若干変更しながらもハートフルクラブのキーワードを伝えました。最後は日本の伝統的な遊び「けん玉」をして集中力も大事だよということも伝えました。
実技は盛田コーチがリーダーとなりスタート。サンダルの子も多かったのでみんなで裸足になりました。しかし、時間が経つにつれて人工芝が熱くなり日陰にこもる子もいましたが楽しそうに、一生懸命最後までサッカーをしてくれました。
盛田コーチは、「当初は5,6年生と聞いてましたが結局は1,2年生が多くメニューを変えなくてはいけなくなりましたがそれも海外での活動の面白いところかなと思いました。通訳を通して行うのが初めてで、ちゃんと伝わっているのかが不安でしたが、2人組でやるプログラムを通して協力し合うことであるとか、息を合わせることとかおもいやりの気持ちを持つことを伝えました。全員に伝わったはわからないですが、何人かの心に響いていてくれたらと思います。ゲームはみんな頑張っていて、すごい元気よくやっていて純粋な子たちだなと思いました。日が出てきてサンダルの子供たちが多かったがサッカーをするので脱がせ、自分も裸足になったがとても熱くて、普段通り靴を履いていたらわからないことを経験しました」
午後は、BAN YEN NHAN町のフットボールクラブを訪問。クラブチームということもあってレッズと同じ赤いユニフォームで参加してくれました。大きな講堂でいつも通りのキーワードを伝える講話をおこないました。
実技は小礒コーチが高学年のリーダー、石黒コーチが低学年のリーダーとなりスタート。
夕日がふりそそぐ中、各グループにあったプログラムをおこないサッカーを通じて講話同様におもいやり、楽しむ、一生懸命を伝えました。
小礒コーチは「クラブチームの子たちとサッカーをしました。サッカーが好きなんだなという気持ちが伝わりました。元気よく一生懸命やってくれたのでいいハートフルサッカーになりました。ベトナムの子たちにも一生懸命やる、楽しむ、おもいやりというのが伝わってこれからも一生懸命やってくれると思います。日本に帰ってからベトナムの子供たちが一生懸命やっていることを伝えていきたいと思います」
ベトナム訪問を終えて、落合キャプテンは「ハートフルは、一生懸命・楽しく・おもいやり」です。そのことが豊かな生活に繋がっていくのだと思っています。生活レベルが上がっていくと、それぞれを持っていなくても生きていくことが出来てしまいます。ベトナムは今、大事な時期を迎えているのだと感じました。子供たちに、この3つをしっかり教えていかないと、人としての豊かな生活を送ることができなくなってしまうのではないか?こんなことを感じました。ベトナムの大人たち、がんばれ!!」
滞在中は、「2週間ぶりの青空!」と現地の方も驚くくらいの晴天に恵まれ活動できました。昨年に引き続きのベトナムでしたが、とても個性が強くなかなか協調性がとりにくい印象がありました。ただサッカーにおいては個性も大事というなかで協調性とより一層の一生懸命さが加わったときはとても強くなるとも思いました。サッカーやスポーツを通して「おもいやり」「楽しむ」「一生懸命」がベトナムの子供たちに少しでも伝わったかなと思います。