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16.10.23

2016プレナスなでしこリーグ1部 第18節 vs 日テレ・ベレーザ 選手インタビュー「勝てない試合が多い中でも一緒にあり続けてくれたことに深い感謝がある」(後藤三知)

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【リーグカップの日テレ戦が今季のポイントとなった】
◆前節ジェフL戦に勝利し、残留が確定しました。
「残留はシーズン途中からの明確な目標でした。前節、勝てば自力で残留を決められるということは、みんなで確認していました。その90分を言い訳なしでいこうと臨めて、ピッチで何ができるかも大切にして迎えられた試合だったんですが、それが一つ勝ちにつながったゲームだったと思います」

◆中断明けから結果を出せる試合が多くなりました。今季ここまででポイントになったと思える試合はありますか。
「個人的にはリーグカップ準決勝の日テレ戦です。リーグの前半戦では得点できず、失点も多いという状況で、リーグ後半に向けてどう改善するかという中でのカップ戦でした。結果も出始めて内容も改善される中で、準決勝では0-4で負けてしまって。日テレ戦ということですごくモチベーションもあったし、みんな集中していました。でもピッチの中で私たちの強みである前からの連続したプレッシャーをまったくかけさせてもらえなかった。日テレは、序盤にロングボールを使って私たちにプレスを掛けさせない状況を作って流れを引き寄せ、最終的には日テレがやりたいボールを動かすこともされてしまいました。

そのときに強く思ったのが、自分たちの強みに頼りすぎてしまったということでした。それと、チームとしての強みのほかに個の強みもあると思うんですけど、そういうものを発揮する前の、もっとサッカーのベースの部分の質の差を感じました。たとえばDFの岩清水さんはロングボールを蹴った後、絶対にラインアップを怠っていなかったんです。日テレはそういう細かな部分がしっかりしていて、だから対相手という部分でも自分たちの個の力を発揮しやすい状況を作れていました。私たちはその質で上回られていたし、加えて日テレは、私たちが前からプレスを掛ける、日テレからすると開幕戦で引き分けた好ましくないものに対して最初の戦い方を選択してきていて。そうした違いに気づけたことはよかったと思います」


【エミリーの加入はよい影響、明るい刺激になった】
◆9月以降の戦いは、チームとしてもよりまとまっているような印象を受けました。
「エミリー選手の加入が明るい刺激になったと思います」

◆それはポジティブに競争意識が生まれたということでしょうか。
「うーん、男子の世界はわからないんですけど、女子サッカーをやっていて思うのは、あまり競争を求めていないのかも、ということなんですよね。もちろん競争が好きな選手もいると思いますけど、私自身、あまり競争は好きではないんです。信頼を重ねて、共感していくことを楽しんでいるというか。そういう集団のような気がします。だからエミリー選手が競争の対象というよりは、何か一緒に一つの目標に向かって、楽しめる仲間が増えたというか。そういう明るい雰囲気の変化があったと思いますし、すごくポジティブな影響がありました」

【ありのままの自分たちを見せ、勝ちに向かってプレーしたい】
◆今節は残留が決まった上で迎える、優勝チームの日テレとの対戦です。この試合にはどんな意味を持って臨みたいですか。
「今までは先に意味を言葉にする、という時間を多く過ごしてきたんですけど、特に後半戦を戦う中で、ゲーム中に感じたものを大切にしたいという意識が強まりました。考えることや言葉、メンタルや身体の部分も、周りの環境に影響されて存在していて、全体の一部分という感覚があって。だから準備、準備と強調せずにいたいな、と。言葉にしたり、準備したりしている方が不安をなくせるんですけど、準備とか意味とか、先に来るよりも向かっていった結果がそうなっているという方がしっくり来るというか。

ジェフL戦のときに試合会場に着いたら、レディースジュニアユースが試合をしていたんです。ピッチに見に行ったら、ちょうどこちらが点を入れて私たちも喜んで。そのときファン・サポーターの人たちも応援してくれていました。そういう“作った状況”ではないものに出会えたときに、それを感じられる自然な状態だったからだと思うんですけど、その光景がすごく力になったんです。

そのときに残留は自分たちのことだけではなく、レディースの下部組織の選手たちやレッズレディースの未来につながっていることなんだとあらためて感じて、それが言葉になったし、レディースを残留させたいという思いに自然とつながったんです。だから準備も大切だけど、それに固執して起きていることを感じられない状態になるのではなく、そうしたものを感じられる自然な状態でいることも大切にして臨みたいと考えています」

◆最後にこの試合への意気込みを。
「男子のトップチームのルヴァンカップ優勝、その前のリーグでの4-0のガンバ大阪戦もそうなんですが、ファン・サポーターのみなさんの思いも含めて、いろいろなことがつながった上での勝利で、それはすごく感動的で、本当にすばらしいことだと感じました。

それと同じように、レディースのファン・サポーターの人たちは、ジェフL戦の前のジュニアユースの試合にもいてくれたり、遠いアウェイにも来てくれたりしていて、今季は勝てない試合が多かったにもかかわらず、ずっと一緒にレッズレディースであり続けてくれたということにすごく感謝があります。

だからこの試合でも、できる自分たちのそのままを見せられればと思いますし、本当にそのときにできることを全力で発揮したい、勝ちに向かってプレーしたいと思っています」

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