Match Day Information

21.11.12

MDI 2021-22 Yogibo WEリーグ 第9節 vs マイナビ仙台レディース



前半戦最後のホームゲームを迎えました。ここまでの戦いを振り返り、手応えや課題として感じることを教えてください
「3連敗をしているので、課題が浮き彫りになったところはあります。ただその中でも、INAC神戸レオネッサ戦の前半。失点する前までは、自分たちの良さである前線からの守備やハードワークでチャンスをつくるシーンが表現できました。試合前に、もう一度、そういう部分を『しっかりとやっていこう』とみんなと話をしていたので、共通意識を持ってできたという思いでいます。自分たちのやるべきことを今後も続けていきたいですし、前節の前半の戦い方は、私だけではなくチームのみんなも手応えを感じたと思うので、良かった部分は次に活かしていきたいです」

改めて猶本選手が感じるレッズレディースの良さはどのようなところですか?
「攻撃の流動的なところや連動性はみなさんにも言ってもらいますけど、その前の部分。前線からの守備でボールを奪うところです。攻撃はそこから始まっているので、チームの良さは高い位置でボールを奪える守備もあると思います。前線から守備をして、中盤の選手がハードワークする。センターバックが強いので、しっかり跳ね返せることも自分たちの強みですし、良さだと思っています」

その良さを持つチームの中で、猶本選手は攻撃の一翼を担っています
「今シーズンは、より味方とのコンビネーションを意識しています。ただ、そこばかりにとらわれすぎてしまわないようにすることも考えているんです。昨シーズンは結果を残すことに意識をおいていたところもあり、今シーズンもそれを継続したほうがいいのかなと。もちろん試合の流れもあるので、そのバランスが難しいところではあるんですよね」


結果という面では、チャンスに絡む回数やシュート数も多いです。攻撃面での意識の変化、心掛けていることはありますか?
「今はポジションも前なので、チャンスをつくる、絡んでいくことは考えていますが、同時にチームの流れも考えています。ただ、ここまでの試合では流れを考えすぎてしまっているところもあるんです。シュートに関しても同様で、シュートは打っていますけど、実は自分のタイミングではない場合もあって……言葉で表すのが難しいのですが、自分の形ではないときも多いと感じているので、パスを出すチームメイトにも要求していかないといけないですし、ゴール前の時間がない中で、しっかりと判断をして決め切ることは、今の自分に足りないものだと感じています」

では決め切るために大事だと考えていることも教えてください
「トレーニングも必要ですけど、ゴール前のリズム。自分のリズムで打てるときはゴールになることが多いです。その一つは大宮アルディージャVENTUS戦での得点でした。そういうシーンをもっとつくっていくことも大事だと思います。シュートを打っているからこそ『決めようよ』と自分自身で思うこともありますし、早い段階で得点をできれば、チームの良さも出る。振り返ってみると昨シーズンは先制をする試合が多く、そうすると自分たちの攻撃面での良さが出てくるので、チャンスに決めたいですね」

そうすると得点チャンスの一つで、キッカーを務めるセットプレーについても意識されることが多いのではないですか?
「中に合わせていこうという意識は、より高まっています。でも相手からすればレッズレディースのセットプレーは脅威になるので、研究や対策をしてくるチームが多いです。狙いを明確にすることも必要だなと思いますが、セットプレーに重きをおくだけではなく、流れの中からの得点も重要だと、すごく思います」


その上で蹴るときに気をつけていることはありますか?
「自分の中ではあるのですが、それは秘密です。ただキックを極めようとすると、うまくいかない部分も出てきて、それが面白いなと感じています。例えば蹴ること一つにしてもFKとCKでは違う部分がありますが、そうしたところに気づきましたし、整理もできました。うまくいかないからこそ、それまで意識をしていなかったポイントが浮かび上がってくるので、両方が上達していくようにトレーニングも続けていこうと思います」

ボールを蹴るときなどは、強度も上がっているように感じます
「強度という面では、特に守備ですね。ボールを奪うことや球際で勝つこと。寄せるところは出していきたいですし、試合を重ねるごとに自分のコンディションが上がってきて、体が動く感覚があるんです。ボールを奪う場面でも良くなってきている感じがあるんですけど、それに反してチームとしてはなかなか結果が出ていなくて、勝利に結びついていないもどかしさはあります。だからこそ、得点につながるプレーやチームを勝たせるプレーをしてきたいです」

チームを勝たせるという面では、交代後も大きな声をピッチに送っている姿も印象的です
「声掛けに関しては、トレーニングでは厳しい声は必要ですし、実際に言うこともあるんですね。でも言われた立場になって考えると、強く言われただけだと、それで終わってしまう。だから、伝えた後にトライしていたり、いいプレーになったときは『いいよ』『ナイス』などのプラスの声を掛けるようにしています。試合の場合は出ている選手が持っているものを全力で出すことがチームにプラスです。自分がピッチに立っていなくてもチームが勝つことが大事で、いいプレーには『ナイスプレー』って声を掛けています。自分もピッチに立っていて、そういうふうに声を掛けられるとうれしいですし、気持ちも上がる。だからそれは意識しているんです。それから、交代した後で言うとチームのために自分ができることは、声を掛けること。『がんばって』という思いからなんですよ」

そうした思いも含めて、猶本選手の発するプレーや声には周囲を動かすような気持ちも乗っているように感じます
「一人ひとりの力ではなくて、それがまとまるとすごい力になると思うんです。そのすごさは何度も経験していますし、それがサッカーの素晴らしさの一つ。そういうのは本当に大事だなって思います」

チーム一丸となることはレッズレディースの良さでもあります。その良さを持って、次戦は無敗のマイナビ仙台レディースと対戦しますが印象を教えてください
「監督が変わって、昨シーズンとは違うチームになっている印象です。プレシーズンマッチでも対戦していますが、そのときよりも試合を重ねて、より良いチームになっています。チーム全体が走れるのでハードワークもできるイメージもありますし、GKの(松本)真未子のところが堅いので、そこを崩していきたいです。ハードワークに対しては、こちらもハードワークをすることがポイントで、レッズレディースの良さは前から守備をしていくこと。それがしっかりと出せれば良い攻撃につながっていくので、そういうプレーをして、ゴールに向かうプレーを出していきたいです」

2021年最後のホームゲームです。ファン・サポーターのみなさんへ、メッセージをお願いします
「いつも熱く応援してくださっていることはすごく伝わってきます。自分たちは結果を出して、それに応えたい。しっかりと勝って、みんなで喜びたいです。今節も応援をよろしくお願いします」


みなさん、こんにちは。2021-22 Yogibo WEリーグは第9節を迎え、三菱重工浦和レッズレディースは前半戦最後のホームゲームを埼玉スタジアム2002で戦います。対戦相手は無敗のマイナビ仙台レディースです。プレシーズンマッチでも対戦していますが、当時よりも攻撃のパターンなど、いろいろなことが明確になり、より手強いチームになっています。知っている選手も多く、チーム全体が全力で戦ってくるでしょう。決して侮ることなく、我々レッズレディースも謙虚に立ち向かうこと。そして試合の立ち上がりをしっかりと引き締められるよう、この一戦に臨んでまいります。
前半戦はここまで4勝3敗です。反省点、修正点と向き合いながらも誰一人とリーグ戦の戦いをあきらめておらず、次に向かって前向きにトライを続けています。もちろん、選手たちは明るく振る舞いながらも責任を感じていますし、さまざまな思いも抱えているでしょう。一つひとつのトレーニングに対し、より真剣に真摯になっている姿に、そうした気持ちを感じますし、例えばシュート練習をしていても「やらなきゃ」という強い心も見えています。加えて、もともと選手同士もよく話をしていますが、ポジションといった個別で収めるのではなくチーム全体で意識を共有できるように、言葉を統一して書き換えていくことも重要です。こういうときだからこそ選手との対話を増やし、より大事にする。次節までの限られた時間ですが、頭の中をしっかりと整理し、トレーニングでできることはすべて行って、いい準備をしっかりとして試合に臨みたいと思います。
チームは試練のときです。逃げても隠れても結果は変えられません。しかし、もう一度、返るべき場所に立ち、もっとがむしゃらに、もっともがいて強くなっていく。そこに近道はなく、チーム一丸となって戦うことで、より強い絆が生まれてくるでしょう。そして、ここからの戦いでも、我々ができることに最善を尽くして、勝利を重ねていく。上位陣にプレッシャーをかけていくことで、起こることもあります。それがリーグ戦の面白さでもあるのです。
迎える次戦は2021年最後のホームゲームで、埼玉スタジアム2002のピッチに立ちます。レッズレディースだけではなく浦和レッズの総本山での戦いとなるため、選手たちのモチベーションも上がるでしょう。チームも新鮮な気持ちで挑むことができます。そこで大事なことは、それぞれが仲間を信じること。もちろん、チーム全体が互いを信じることができていないわけではありません。でも不安もある。だからこそ、その不安だけに苛まれないように戦い方の整理をしながら、仲間を信じる気持ちを強く持つことはとても大事だと考えています。
その上で、アグレッシブに応援したくなるような試合をしていくこと。選手たちも我々も、決してあきらめることなく、前を向いています。レッズレディースらしい美しく奏でるサッカーで、しっかりと勝ち点3を奪いますので、ファン・サポーターのみなさん。ぜひ一緒に戦い、ともに勝利を分かちあいましょう。温かい応援を、よろしくお願いします。

2021-22 Yogibo WEリーグ第8節ハイライト