Match Day Information

23.03.11

MDI 2022-23 Yogibo WEリーグ 第10節 vs ちふれASエルフェン埼玉




前節のアルビレックス新潟レディース戦は、左膝前十字靭帯損傷という大怪我から復帰して、2年以上ぶりとなる公式戦出場でした。復帰戦からしばらくたちましたが、改めて今の心境についてはいかがですか
「チームメートやファン・サポーターの方々など、周りの人たちから『おかえり』『待ってたよ』と言ってもらえて、試合が終わってから『やっと帰ってこられたんだな』という気持ちが湧いてきました」

試合後にはチームメートが集まってきて、長船選手が涙を流しているような様子も見られました
「1試合を無事に終えられて安心した気持ちもありつつ、みんなが喜んでくれていたことやリハビリでの辛かったことなどを含めて、思いが溢れ出てきた感じです。リハビリ中から多くの人たちに『待ってるからね』と言ってもらえていて、その言葉が本当に自分の中で力になっていました。戻る場所があることを実感させてくれていたので、やっとみんなにいい報告ができるというおもいがありました」



試合前には、チームメートから背中を押されてピッチに入っていきました
「それは自分からお願いしました。試合に向かう前に活を入れてもらう、パワーを注入してもらう意味合いがあって、怪我をする前からやっていたんです。それを思い出そうと思って、今回はアンさん(安藤梢)に頼みました」

安藤選手は、長船選手が不在の間はセンターバックを務めていました。安藤選手から言われた言葉などはありましたか
「試合前、ロッカールームからピッチに向かうときにアンさんが寄ってきてくれて、『試合を楽しんでね』って言ってくれました。その言葉は本当に大きかったです」

試合は楽しめましたか
「楽しめました。この前の試合では、ミスしてもいいから気にせずに楽しもうということを目標にしていたので、それは達成できたかなと思います」

惜しいシュートも1本ありました
「復帰戦で決められたらカッコよかったですけど、それは次回に取っておこうと思います(笑)」

ご自身の中で、復帰戦に点数をつけるとしたら何点ですか
「点数はつけられません。プレーのことで言えば何点というのはあるかもしれないですけど、自分の中では『怪我をせず無事に1試合終える』『復帰戦を楽しむ』というのが目標であって、それは達成できましたので」



サッカー選手にとって、膝の靱帯のケガは非常に重たいものだと思います。しかも2回も怪我をしてしまったということで、気持ちが折れそうになったところもあったと思いますが、その中で支えになったのはどんなことだったのでしょうか
「私が2回目の怪我をする前に、一法師央佳選手が私と同じように2回目の靱帯の怪我をしてしまっているんです。そのときに『私が代わってあげたい』というおもいと共に、もし自分がもう一回怪我してしまったらどうなるかを想像してみて、『自分なら絶対に乗り越えられる、大丈夫だ』と思えました。だから、いざ自分が同じように2回目の怪我をしても心の準備ができていた、というところはありました。

あと、私は2回目の怪我の後のリハビリでは、1人になる期間が全然なかったんです。本当はよくないことではありますけど、同じ怪我をして一緒にリハビリをやる仲間が常にいたので、ある意味でリハビリ自体も楽しめたところもあり、あまり沈んでしまうタイミングがありませんでした。リハビリというとコツコツ地味なトレーニングを続けるのがきついという感じですけど、コツコツやっているときも近くには誰かいましたし、ワイワイ話しながらできていました」



1回目の怪我のときは、WEリーグ開幕前のタイミングで、ショックは大きかったと思います
「それまで膝はまったく怪我をしたことがなかったので、まさか自分がそんなケガをするとは思ってもいませんでした。はじめは信じられないというか実感が湧かなくて、ただ目の前のこと、先生の組んでくれたリハビリメニューをやっていく中で勝手に時間が過ぎていった、という感じでした」

一法師選手以外にも、鈴木佐和子選手や池田咲紀子選手、高橋はな選手など、同じ怪我で今も離脱しているチームメートがいます。そういう選手たちに自分がプレーしているところを見せて、勇気づけたいという思いもあるのではないでしょうか
「それは本当にあります。自分も央佳も2回目の怪我をしてしまいましたが、同じような怪我をして不安な気持ちになっている選手はきっといると思いますので、2回ケガをしても復帰できるというところを見せたかったです。私がプレーしているのを見て、央佳からも『勇気をもらった』と言ってもらえました。今、怪我から復帰を目指してがんばっているチームメートはもちろん、他のチームで同じような怪我をしている選手たちにも、ちゃんと復帰してプレーできるんだ、というところを見せたい気持ちは強く持っています」

リハビリをしていく中で、復帰に備えて新しく取り組んだことなどはあるのでしょうか
「筋トレなど、パワーアップのためのトレーニングは今まであまりしていなかったのですが、今は怪我を治すために必要な筋トレにプラスして、復帰したときの強化という部分で、パワーの部分を高める意識で筋トレを継続しています。ただ、この間の試合ではそこまでの実感はなかったですし、まだまだ途中段階だと思っています」

先の試合で本格的に復帰をされましたが、長船選手としては復帰がゴールではなく、試合で活躍してチームの勝利に貢献していくことがこれからの目標になっていくと思います。今のモチベーションについて教えてください
「まずは無事に復帰戦を終えられたので、次はチームのためにやっていかないとダメだと思います。守備の部分での安定感をチームにもたらすことはもちろん、セットプレーでの得点についても多少なりとも求められていると思うので、攻撃と守備の両方で、チームのために動いていけるようにしていきたいです」



先日の試合の後、「ホームではまた別の特別感があると思う」とおっしゃっていました。復帰後初のホームゲームとなる、浦和駒場スタジアムでのちふれASエルフェン埼玉戦に向けて、意気込みをお聞かせください
「絶対に勝たないといけない試合だというのは間違いないですし、個人的にも浦和駒場スタジアムでの試合は特別です。勝利を目指すのはもちろん、私自身も得点やアシストを狙いながら、積極的にプレーする元気な姿をみなさんにお見せしたいと思っています」

ファン・サポーターのみなさんも長船選手の復帰を心待ちにしていたと思いますし、次の試合でプレーしている姿を生で見られるのを楽しみにしているはずです。最後に、ファン・サポーターのみなさんに向けて、メッセージをお願いします
「『帰ってきたぞ』という気持ちを前面に出して、長い間待っていてくださったファン・サポーターのみなさんの前で活躍する姿を見せたいと思っています。絶対に勝つ、という気持ちをピッチの上で表現してプレーし、勝って最後にみなさんと笑い合えるよう、全力でがんばります」

2022-23 Yogibo WEリーグ第9節ハイライト

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