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23.07.15

『2022-23シーズン振り返り』

日頃より、三菱重工浦和レッズレディースへ温かいサポート、後押しをいただき、誠にありがとうございます。

2022-23シーズン、女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」は2年目を迎えました。レッズレディースは優勝を目指し、1試合1試合成長しながら戦ってまいりましたが、みなさまのおかげで、『2022-23 WEリーグカップ』優勝、さらに念願である『2022-23 Yogibo WEリーグ』で優勝を果たすことができました。これまで以上に多くのファン・サポーター、パートナー企業、ホームタウンのみなさまに熱い応援をいただきましたこと、ありがとうございました。

2022-23シーズンの総括として、『レッズレディース2022-23シーズン振り返り』をお伝えさせていただきます。


◆2022-23シーズン振り返り
【WEリーグカップ優勝、開幕まで】
トップチームは楠瀬直木監督のもと、念願であるWEリーグ初優勝を目指し、2022-23シーズンに挑みました。シーズンに臨むにあたり、「攻撃的にどのような状況でも受け身にならない」「良い距離感で選手もボールも流動的に動く」「攻守の切り替えにおいて常に相手を上回る」「常に考え、最適な戦術とプレーを選択する」をコンセプトに、さらなるチーム強化を図りました。

シーズンのスタートは、怪我による長期離脱を余儀なくされた選手がいるなど、決して順風満帆とは言えませんでしたが、今シーズンより創設されたWEリーグカップにおいては、選手のコンバートや新しい布陣、経験の少ない選手を試すなど、試行錯誤を繰り返しながら戦い、最初はなかなか結果につながらないこともありましたが、選手たちの成長もあり、グループステージを3勝2分で突破して決勝に進出。決勝の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦は、0-3とリードされたところから終盤に3ゴールを挙げて追いつきPK戦で勝利するという、選手たちの最後まで諦めない姿勢、勝利への思いが強く表れた試合となりました。そしてWEリーグカップ初代女王となり、2022年10月から開幕するYogibo WEリーグに向けて勢いをつけることができました。

【リーグ開幕から優勝への道のり】
WEリーグでは開幕から持ち前の攻撃力を発揮して勝ち星を積み重ね、途中、リーグ記録となる9連勝を達成するなど、快進撃を続けました。ウインターブレイクの2月には沖縄トレーニングキャンプを実施、また、レディースユースから角田楓佳がトップチームへ昇格、新たに伊能真弥、高塚映奈が加入し、チーム全体の底上げも図られました。さらに、大きな怪我をしていた選手がリハビリを経てピッチに戻ってきたことも、非常に好材料となりました。

第11節で首位に立ってからはその座を明け渡すことなく、第21節にホーム・浦和駒場スタジアムで行われた大宮アルディージャVENTUS戦で勝利して、リーグ初優勝を果たすことができました。

昨シーズンと比べて勝敗数や得点数などが良化し、チームとして大きく成長を遂げた1年となりました。レッズレディースが目指す、攻守の切り替えの速さやボールを保持してゲームをコントロールする安定した試合運びを多くの試合で体現できました。

シーズンを戦っていく中で、前線の選手から始まる連動した守備によって相手陣内でボールを奪い、そのままフィニッシュにつなげるというアグレッシブなプレーも数多く見られるようになりました。これは前線の選手の献身性、そしてチーム全体でしっかりと狙いが統一されていることによるものです。相手陣内でボールを奪えれば、必然的にチャンスは増え、ピンチが減ります。それが今シーズンの安定した戦いぶりにつながりました。

攻守に手応えのある試合で勝利を積み重ね、選手たちも自信を身につけるという好循環が生まれたことが、リーグにおいて20試合で50得点という圧倒的な攻撃力で、国内2冠という結果を得ることにつながりました。また、終盤までスコアが動かず拮抗した試合であっても、選手たちは我慢強く戦いながら勝利を諦めない姿勢を貫き、終了間際に勝ち越しゴールを挙げる勝負強さを発揮した試合もあり、今シーズン、レッズレディースはさまざまな強さの形を見せてくれました。

守備陣では、安藤梢の活躍を抜きに今シーズンは語れません。本来は攻撃的なポジションの選手ですが、第5節の大宮アルディージャVENTUS戦で「人生初」というセンターバックで出場。ここで安定したプレーを見せると、以降はセンターバックでの出場がメインとなり、若い福田史織や石川璃音と共にチームの堅守を支えました。また、セットプレーなどでは持ち前の攻撃力でゴールを重ね、最終的には昨シーズンを上回る5得点を記録。その活躍が評価され、WEリーグMVPも受賞しました。

そして、若い選手たちがチャンスを生かして活躍し、ポジションを確保していったことも、チームが躍進する要因の一つになりました。また、安藤を含め従来とは異なるポジションでプレーして新しい魅力を表現した選手たちもいました。普段の練習では激しい競争を繰り広げながらも、試合ではキャプテンの柴田華絵を中心にすべての選手・スタッフが一丸と勝利へと向かっていく、そうしたチームの雰囲気の良さは、シーズンを通して失われることはありませんでした。

さらに、レッズレディースの戦いにおける特筆すべき点として、警告の少なさがあります。2022-23シーズンのリーグにおいて、シーズンを通して受けた警告が3回とWEリーグ歴代最少で、『フェアプレー賞』を受賞いたしました。これは攻守に激しくアグレッシブに戦う中でもクリーンなプレーを心掛けるサッカーを展開していたことの表れと言えます

今シーズンはピッチ外の環境も大きく変わった1年でした。コロナ禍で始まったWEリーグでは声出し応援などの規制がありましたが、リーグ後半戦からはスタジアム全席で声を出しての応援が可能となり、ファン・サポーターの方々によるチームへの熱い後押しが戻ってきました。選手たちも熱い声援を受けながら持てる以上の力を出し、最後まで勝利のために戦い続けることができました。

【ホームタウン活動・社会貢献活動】
トレーニングや試合以外では、日ごろからレッズレディースを支えていただいているホームタウンのみなさまとの活動に、積極的に参加いたしました。
・中学生年代女子サッカー大会「SAITAMA GIRLS MATCH 2023」でのデモンストレーションの実施
・『令和5年度さいたま市中学校総合体育大会 女子サッカーの部』表彰式に参加
・浦和区『第17回めざせ!!“なでしこ”女子サッカー教室』に参加

さらに、『WE ACTION DAY』においては、埼玉大学の学生とともに『中学生年代へのアドバイス・伝えたいことについて考えるワークショップ』を実施いたしました。思春期をテーマに、自分自身を振り返り・当時感じていた課題、今だから伝えたいことなどを話し合い、今の中学生年代にどんな力を獲得してもらいたいか、どういう道を歩んでほしいかを考え、発表いたしました。シーズン後半『WE ACTION DAY』では、さいたま市内にある児童養護施設を訪問し、『児童養護施設について学ぼう!』を実施いたしました。職員の方から施設の役割と社会的養護の現状などを講義していただき、その後、選手が予め用意したレクリエーションを子どもたちと一緒に行いました。

このほかにも、地方公共団体、商店会とのより深い関係作り、サッカー教室やイベントへの参加、地元の学校訪問など交流を行ってまいりました。

【なでしこジャパン】
この夏には、レッズレディースの選手たちが浦和を背負って世界に挑みます。7月20日(木)に開幕する『FIFA 女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド 2023』に臨むなでしこジャパン(日本女子代表)のメンバーに、清家貴子、猶本光、高橋はな、石川璃音の4名が選出されました。選手たちは2011年のドイツ大会以来、3大会ぶり2度目の優勝を目指します。なでしこジャパンの活躍によって日本の女子サッカーがさらに盛り上がることを願うと共に、世界の舞台で戦う貴重な経験をしてきた選手たちが、レッズレディースにさらなる刺激をもたらしてくれることを期待しています。

【育成】
育成年代である、レッズレディースユース、レッズレディースジュニアユースでは、日本女子サッカーの普及、発展に努め、女性らしさ、ひたむきさを大切に取り組んでいます。2022-23シーズンは、角田楓佳がトップチームへ昇格を果たしました。
また、以下の成績も残しています。

レッズレディースジュニアユース
JFA U-15女子サッカーリーグ2022 関東 前期2位、後期2位 総合優勝
高円宮妃杯JFA第27回全日本U-15女子サッカー選手権大会 3位

レッズレディースユース
第2回 関東女子(U-18)サッカーリーグ 2位
XF CUP 2022 第4回 日本クラブユース女子サッカー大会(U-18) 3位
JFA 第26回全日本U-18女子サッカー選手権大会 3位

【最後に】
WEリーグ2年目を迎えた三菱重工浦和レッズレディースは、楠瀬監督のもとで、笑顔と躍動、諦めない気持ち、成長した姿を見せ、2冠という結果を残すことができました。これもひとえに、常日頃から温かくご支援・ご声援をいただけるみなさまのおかげだと、深く感謝しております。
2023-24シーズンも、楠瀬監督が指揮を執ることが決定しました。2022-23シーズンで積み上げたレッズレディースのサッカーをさらに追求し、ファン・サポーターのみなさまに1つでも多く勝利の喜びをお届けできるよう、全力を尽くして戦っていきます。そして、レッズファミリーのみなさま、サッカーが大好きな数多くのファン・サポーターのみなさま、そして地域のみなさまとともに、女子サッカーがさらに多くの方に愛されるスポーツとなるよう、取り組んでまいります。2023-24シーズンも何とぞ、引き続きお力添えをお願いいたします。

2022-23シーズンも最後まで熱い応援、そして温かいご支援をいただいたすべてのファン・サポーターのみなさまに、あらためて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

【チーム成績】
2022-23 WEリーグカップ
グループステージ グループA 1位通過 3勝2分 12得点 5失点 得失点+7
順位 優勝

2022-23 Yogibo WEリーグ 順位 優勝 17勝1分2敗 勝ち点52 得点50 失点17 得失点差+33
※ホームゲーム(10試合)総入場者数 23,796人 平均 2,380人
※クラブ最多入場者数 第21節 6/3 浦和 vs 大宮アルディージャVENTUS(浦和駒スタジアム) 4,905人

皇后杯 JFA 第44回全日本女子サッカー選手権大会 準々決勝


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