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24.05.12

三菱重工浦和レッズレディース 2023-24 WEリーグ 優勝記者会見を実施

5月12日、『2023-24 WEリーグ 第20節』の結果を受け、三菱重工浦和レッズレディースは優勝会見を実施しました。出席した楠瀬直木監督、柴田華絵キャプテン、清家貴子選手が、WEリーグ優勝の心境を語ると共に、来季から始まる「AFC Women's Champions League 2024/25」の出場権を獲得したことについても言及しました。



【楠瀬直木監督】

「どうもこんにちは。今日はお集まりいただきありがとうございます。
まさか今日決まるとは思っていなかったので、何を話そうかというのはあるんですが、 正直なところはほっとしています。ただ、今回のリーグ、2引き分けがあるんですけども、その引き分けは両方ともINAC神戸レオネッサと日テレベレーザとうところで、直接決着をつけたいなとは思っていました。今日もI神戸の分析をメインに試合を見ていましたが、 試合展開がちょっとおやってことになったので、もしからしたら決まっちゃうのかなと思っていました。

しぶとかったI神戸も今日は、ちょっと最後に力尽きてしまった形になりましたが、 今回優勝できたことは、本当にここにいる華絵(柴田華絵)中心に、また清家がね、ほんとに神がかり的に得点を重ねてくれて、そういうものもあり、ほんとにサブのメンバーも、試合になかなか絡めないメンバーも、試合当日、一生懸命練習してくれたり、そういう支えがあり、またスタッフが夜通し分析したり準備したり。この前のアジアの決勝も、もうほんとに時間がない中、運営スタッフも一生懸命夜中まで仕事してくれて、 そういう結果が今回のいい結果につながったのかなと思っています。ほんとに 連勝を続けてきたのは、選手たちが一生懸命体張った部分だと思いますし、若い子から、ほんとに年齢がいった選手から、途中、猶本と安藤がケガで離脱するというアクシデントもありましたけれども、そういうのも乗り越えて、ここにいる清家が本当に責任感を強く なって成長してくれたのが大きいし、要因かなと思っています。

残り試合も本当にいいサッカーを展開して締めたいと思いますが、 今回の優勝は、本当に選手にお疲れ様と、またスタッフの方にありがとうございますと言いたいですし、ファン・サポーターの大きい声援があったからこそだと思ってますので、感謝でいっぱいです。今日はありがとうございました」



【柴田華絵】

「みなさん、こんにちは。本日はお集まりいただきありがとうございます。

正直、私も優勝した実感が まだまだというか、あまりないんですけど。楠瀬監督もおっしゃってたんですけど、 ほっとしています。正直、残り2試合もありますし。スタッフ、選手だけじゃなくて、チームの関係者もそうですし、本当にたくさんの関わってくださってる方々 のおかげで優勝できたことなので、そういった感謝の気持ちも残り2試合でしっかりぶつけて戦いたいと考えています」



【清家貴子】

「こんにちは。今日はお集まりいただきありがとうございます。
言いたいことはほとんど監督と華さんが言ってくれたので、自分からはそんなにないんですけど、 自分はほっとしたというより、ほんとに結果を見て叫んでしまうほど、ただただ嬉しかったというか、まだ2試合残ってますけど、それを忘れて、手放しで喜びたい気持ちが 1番っていうほど、やっぱり優勝をずっと目標としていたんで、その目標が叶えられて、ほんとにただただ 嬉しいです。それが1番でした」



【質疑応答】
(優勝おめでとうございます。アディショナルタイム13分ってすごく長かったんですけれども、千葉L対I神戸どのうようにご覧になってらしたか、それぞれお答えいただきたいと思います)



楠瀬直木監督
「確かに長いアディショナルタイムで、途中、倒れたりなんかもあったので仕方ないとは思ったんですけど、そういうところで 追いついたり勝ったりするのがI神戸だと思っていたので、やっぱり 13分って見た時にやっぱり長いなとは思いました。これがまた自分のチームだったり、 ピッチにいたら全然違うんですけど、テレビの前だったので、もうこのモヤモヤはちょっときつかったなとは感じていました。色々ちょっと複雑だったんですね」



柴田華絵
「やっぱり勝って決めたいなというのもありましたし、でも決まっちゃってほしいなというのもあったし、複雑な思いで見ていたところもありました。が、正直に言いますと、試合はあまり見てませんでした。すいません 笑。
前半終わったなぐらいで、1回確認して、1対0で千葉Lが勝ってたので、後半の途中でもう1回見たときに1対1だったので、やっぱりさすがI神戸だなと思いながら、終盤、そのアディショナルタイムぐらい のときに、選手のグループラインがあるんですけど、そこでちょっと色々こう、選手のやり取りがあって、そこからぱっと思って見たら2対1だったので、アディショナルタイム10、13分あるなっていうのを見て、私もそこからはちょっとドキドキしながら最後は見守ってました」



清家貴子
「私も試合をほとんど見てなかったんですけど、ほんとに華さんと同じぐらいというか、速報をちょっと見つつ、後半追いついたとか、ジェフが勝ち越して、おっ、てなって、ほんとに 89分ぐらいから試合を見始めたんですけど、そしたらアディショナルタイムが13分で。なんで?って思って、そこからもちょっと違うことをしつつ、あんまりずっと見てると時間がすごく長く感じるんで、最後2、3分ぐらいは集中して見てたんですけど、それでもドキドキハラハラしながら、終わって、叫びました」



(けが人が多い中、今シーズンそのターニングポイントになった試合は?)
楠瀬直木監督
「ターニングポイントになったというのはあんまりないんですが、やはり大きいのは、安藤、猶本の2人を失った次の週の皇后杯ですかね。ああいうことがあり時間がない中で、 PKで負けてしまったんですけれども、あそこでほんとに選手がもう、二人が負傷した次の練習のときなんて石川璃音は、グラウンドで泣きながら練習してたりね、もう練習になんないなこれ、みたいな、みんなショックだったんですけど。

でも蓋を開けてみたら、ほんとに(清家)貴子とかゆず(塩越柚歩)とか、 本当に責任感を持ってよく動いてたし、華絵も動くんですけど、それを見てて非常に たくましくなったなと。

今日も貴子がね、本当にうれしいと言ってくれましたが、去年だったらほんとに嬉しいって、どうだったかなとは思うんです。多分、今季は責任感が相当出たから、 このチームが自分のチームだっていう風にね、思ってくれてるのかなと。やっぱりちょっと安藤と(猶本)光に 引っ張ってもらったっていうところがあったので。だから、皇后杯のところがみんなすごく成長したり、やらなきゃってなったポイントかなと思ってます」


(今、監督から責任感という言葉がすごく出てましたが、個人的にはそのあたりはどう感じてますでしょうか)

清家貴子
「責任感という言葉が、当てはまるかどうかって言われたら、微妙なところはあるかもしれません。ただ、 自分がやらなくては、とは思っていました。今まで頼ってきた人が急に2人 いなくなって、追い込まれた感じで、危機感みたいなところが1番強かったです。

最初は自分に何ができるかわからなかったんです。でも、やっぱりほんとに1試合1試合、チームを勝たせるためにどういうプレーをしたらいいかというのを考えながら実行する。そのことだけを、考えていました」



(この間の試合でも聞かせていただいたのですが、背中で引っ張っていく、キャプテンだっていうことはおっしゃってたんですが、今年、監督が言うように、2人の偉大な選手がかけてという中で、チームが成長できたことは、どのあたりを感じますか)

柴田華絵
「そうですね、成長できたという面では、2人がケガをしていなくなった分、各々がすごく やらなきゃっていうのがあったのかなと思います。で、やっぱりそういうときに、皇后杯の決勝は負けてしまったんですけど、その後のリーグも簡単な試合はなかったですし、そういったときに勝ち切れる強さというか、最後までみんな足を止めないでやるとか、 そういう部分はチーム力っていうところですごく成長できたかなと思います」



(リーグの初年度はあまりメンバーが変わらないチームという印象でしたが、去年、今年と かなり多くの選手が試合に出るようになって、すごくそこが変わってきたなと思うんですけれども、そういう絶対的なレギュラーだった選手以外の成長と言いますか、そういう下からの突き上げというか、そういうものっていうのは見て、どのように感じてますか)

楠瀬直木監督
「それでも 今年はかなり固定しちゃったなっていう反省がありました。反省というとのはおかしいかもしれませんが、ちょっと懸念はあります。もっと出したい、 他の選手を成長させたいと考えていました。

今回ちょっとそういうところでは守りに入った選考が少し多かったのかなと感じています。
ただボーダーラインはしっかり自分の中で決めているので、そこはやっぱクリアしてくれてる選手を出すというのは決めていました。もちろん途中でも若い選手をもっと試したいといのはあったんですけど、やはり試すには選手たち、若い選手たちに言っていたんですけど、試すには常にこのぐらいはやらなければいけないということは言っていました。なかなかそういうところで出る出番がなかったのかなと思います。ただ、調子の良し悪しっていうところだったり、 本当に常に見ながら、華絵が言ってましたけど、1試合1試合、難しい試合ばっかりだったので、選手を育てようとか、いろんなこともあるんですけど、まずはメインでやってる人たち に勝利をというところを第1優先しました。

先ほどの2人がね、欠けてからは、絶対あの2人のためにも負けちゃいけないと思っていたので、1つ、選考基準がかなりきつくなったかなと思います。そして、そのメンバーでかなり得てきたもの、表現できるものが本当に1試合1試合良くなってきたので、もっといい絵を描けるかもしれないと思っていました。そこをちょっと追い求めている今は最中になります。

また今ここで言うのもなんですが、先程の、先日のアジアの決勝でもやはり点を取られてもああいう形が作れて逆転し、後半もかなりゲームをコントロールできました。惜しいシーンもいくつかあって、よいゲームができて、見てても面白い サッカーが展開できるようになったというのは非常に成長を感じるので、またそれをさらに追求していきたいなと考えています。
また、 WEリーグの方からも来シーズン「AFC Women's Champions League 2024/25(AWCL)」の出場権 を得られたという連絡をいただきました。そこで日本の女子サッカーの力を示していきたいと思っています」




(そのAWCLの話を聞きたかったんですが、選手にも同じようなことになるんですけれども、あらためて来季、レッズレディースというチームで国際大会に出ていく、いろんなアジアの他の地域の人から見てもらうというところで、どういうものを表現していきたいとか、見てもらいたいとか、あるいは自分が表現したいとかありますでしょうか)

楠瀬直木監督
「一部として、今回中国が出てなかったとか、 正直、この前の仁川現代もベストメンバーではなかったです。だからかなりハードルが高いんだろうなと。また、さらにその先の ユーロ、ヨーロッパのチャンピオンを見るとさらに上がある。せっかくサッカーをやってるのに、そのさらに上があるというのは悔しいので、AWCL、やはり、まさか僕が 生きてる間にというと大袈裟ですけど、AWCLのクラブ単位のクラブチャンピオンシップがあるとは思ってなかったので、それができたので、またそれが世界に続く可能性あるので、やはりそこまで行きついてみたいなと思ってます。しかもやはりフィジカルだなんだって色々言われてますけど、 ここにいる2人なんかはもうそのレベルでやってもおかしくないと思うので、やはり今やってるサッカーで世界まで行ってみたいなと思っています」


柴田華絵
「来シーズンが第1回になるので、ほんとに、どの国もそこにしっかりベストで来るというか、もっと レベルの高い試合が増えると思いますし、そういった中でできることは本当に嬉しいことですし、 自分自身もそこで、自分がどれぐらいでいけるかとか、このチームが勝っていけるかっていうところがほんとにワクワクしてます。出られることがすごく嬉しいです。楽しみです」



清家貴子
「来年、第1回AWCLに出ることができるということで、 やっぱりこのチームがどこまでできるんだろうっていうわくわくと、どこまで通用するんだろうっていう、ほんとに期待っていうのもあります。アジア1位っていうのは浦和レッズが1番ふさわしいと思ってるので、男子も女子もその浦和にふさわしいようなプレーをしたいなと思っています」



(連覇ということについてあらためてお聞きしたいんですけれども、 優勝すること自体が素晴らしいんですが、去年もすごく高い勝率で優勝した。今年もまだ1敗しかしてない。ここまで。その勝てるチームを作る秘訣というのはどういうところでしょうか)

楠瀬直木監督
「いやもう、選手たちのおかげです。ほんとにまとめてくれた、華絵のおかげだし、あんなにたくさん点取ってくれる清家のような選手はなかなかいません。何をしてたのかな、僕は(2選手に聞く)。
ほんとに個性豊かで才能ある選手たちがいるんです。なんだろうな、その選手たちに例えばちょっとした目標、じゃあ清家だったら、その前まではあそこまで点を取れなかったんだけども、自主的に頑張ってくれました。

僕自身を振り返っても、正直、これで日本一は何回目だろうという感じではあるんですよね。ヴェルディユースで監督やってたときとかもそうなんですが、一応勝つ方程式なんていうのはあるとは思うんですけど、それはもう学んで学んで、いろんな選手から学んだり勉強はしてるつもりです。

一つ言えるのは、相手に合わせないということはあります。

例えば相手に合わせてシステムを組んだら華絵の良さが出てなかったり、清家にももっとディフェンスをさせなきゃいけなかったりというのが出てくると思います。やはりこっちも相手を気にしてるんだから、相手はもっと気にしてるんだろうと思うんですよね。ということは、もっともっとこっちのよさをどんどん出そうというのは、どういうカテゴリーを見ていても、そういう形でやってはきました。

で、どんな強い相手でも、少しでもそういう チャンスがあると思うんですね。あとは、そこで仕留められるかどうかというところは、本当にゴール前は早く入れとか、そういうポイント、勝つためのポイントというところ、勝ちどころとか、そういうマネージメントのことは選手には伝えています。

聞いてくれてるかやってくれてるかはありますが、結果からすると、最初失点が我々は多かったので、こんな点数だったらこれは無理だぞ、やっぱり失点を抑えないといけないということで、やっぱりそういうデータ的なことも伝えてはいました。そうすると、もう最近は、ちょっとこの前点取られましたけど、結構ゼロで抑えてくれたりもしてたので、本当に地味なところを一生懸命やってくれということはお願いして、 あとはね、 スタッフとか周りの人たちの熱量を合わせるということは非常に気にしていました。

だから僕は、例えば楠瀬なんとかとか、楠瀬レッズとか楠瀬ジャパンとか、そう言われるのはあんまり好きじゃなくて、やはり選手が1番で、スタッフも、 やっぱりやる気があったり、スタッフにもかなり仕事を任せてます。 もうほんとにこれは自分のチームと、みんなが思ってくれれば、本当にちょっとしたことを気にしてくれると思います。だから、僕がちょっとしたことを気にしてるのを選手たちも気にしてくれたり、選手、スタッフも気にしてくれたらいいなと。やることも減ってきますし、そうやって熱量をやっぱり合わせるということは気にはしてました。あとは、本当に人に恵まれたなと。本当にこういう選手に恵まれているということはあります。ありがたく、毎日ありがたく練習させていただいてます」



(娘のよう年齢の選手たちをまとめて育てる秘訣は?また選手2人には監督のこんなことがあるからついていきたいなと思っている部分があれば教えてください)

楠瀬直木監督
「あんまりピリピリしてる かどうかはわかんないですし、ついてきてくれてるかどうかっていうのもどうかな(笑)。最近はもう試合前のミーティングでも僕はあまり喋ってないんです。 ちょっと言うくらいで。もう信じてますよ、ということで。

で、前なんか遠藤優のコメントかなんか見たら、もう試合中は光さんの指示に従っていますとか、僕の名前が1つも出てこなかったんです(笑)。でも逆にいいことだなと。僕らはもうほんと黒子なので、もう自分たちでやれるのが一番いいんです。たまに(猶本)光とかが自主的にミーティングをしてて、僕が仲間に入れてもらうこともあるくらいなんです。


俺にもちょっと聞かせといて、と。間違ったこと、みんなが考えたことと違うことを言っちゃてはいけないから聞かしといてって聞いたり。それがちょっとこちらの意図していないことになっていたとしても、この集団がやっぱり頂上に向かって歩んでいる目標は一緒なので、あとはこちらが責任を持てばいいなと思っています。で、またこの選手たちが行く道をね、 多少僕と違っていても向かっている先は一緒なので、それで進んでくれていればいいかなと。その上で、本当にこの1年楽しく充実してサッカー人生を送ってくれたら、これはもう僕の幸せだと思っているので、そうやって歩んでくれた結果、いい結果が得られたのは本当に幸せだと思いますし、だから本当に僕が黒子に徹してるつもりなので、 頑張ってって応援してるばっかりです」

柴田華絵
「そうですね。今もその喋られている感じを見ていただければわかると思うんですけど、なんですかね、本当にこう優しい感じで選手のことを見てくれていて、なんかおちゃめなところというか、たまにふとキーワードを言うんですけど、選手はみんなこう言えばわかると思うんですけど、こんな感じで、 そういった、なんか、なんですかね、俺について来いっていう感じではないんですが、やっぱり本当に信じてくれているというか、結局、楠瀬監督がいうその言葉の一言一言を選手たちはしっかり考えながらできていますし、 信頼関係ではないですが、やっぱり信じてくれているから、選手も信じているという、お互いというところだと思います」



清家貴子
「楠瀬監督は、なんか急になんだろう、これ?みたいなことを言ったりするんですけど(笑)、 それが選手たちの中でやっぱりちょっと話題になっていて、でも、その一言で、チームはその言葉を中心にまとまるというか、楠瀬監督はそんなつもりで言っているのかわからないんですけど、結果としてチームがまとまるんでですよね。私たちもこの前それに気づいて、高橋はなとかとも一緒に話したんですが、結局なんか楠瀬監督の言う言葉でうちらはまとまっているね、と。楠瀬監督は策士だね、みたいな、気づいちゃったね、みたいな話になって(笑)。だから多分狙ってやってるんだと思いますし、すごいな、と。結局なんだかんだ選手も、 監督のことが好きだと思いますし、監督からもそういう選手への愛みたいなものが伝わるので、そういうチームの一体感だったり、チーム力みたいなものが本当にレッズレディースの強さなのかなというふうに思います」





















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