Match Day Information

24.05.24

MDI 2023-24 WEリーグ 第22節 vs 日テレ・東京ヴェルディベレーザ





-WEリーグ連覇、おめでとうございます。まだ1試合残っていますが、今シーズンは柴田選手にとってどんなシーズンでしたか。

結果的には良かったと思います。皇后杯でも優勝できるチャンスがある中で、それを逃してしまったのは残念でしたけど、一番の目標であったリーグタイトルを獲れて良かったです。

-今シーズンの三菱重工浦和レッズレディースは、中断明けの3月から無敗で13連勝するなど、本当に強かったと思います。ご自身の中で、今のチームの強さはどんなところにあると思っていますか。

今までよりも、みんなが試合に向かってしっかりと考えながら臨めていることだと思います。よりいっそう一体感が生まれたと言いますか、「この試合に勝つんだ」というおもいもそうですし、戦うというところ、あとは「どうやって戦うのか」というところについても、選手間で細かく話し合いながらしっかりできている点が、また一つ強くなれたところだと感じています。



-それは皇后杯の準決勝で安藤 梢選手と猶本 光選手が怪我をしたところも大きかったのでしょうか。

もちろん、それも一つあると思います。あとは選手個々人が「こうなったら良くなるよね」という成功体験を勝っていく中で積んでいけていましたし、試合中に選手間で話す機会も増えました。もちろんその試合に向けては事前に「こうしよう」と話してから入りますけど、相手があることなので、うまくいかないことのほうが多いんですよね。そういったことをゲームの中で修正できるようになったのは大きいと思います。ハーフタイムにしか修正できないとか、45分間うまくいかないままプレーする、ということが減りました。

-その辺は、経験や対応力がある選手が増えて、応用力がついた、という感じなのでしょうか。

そうですね。相手を見て、状況を判断して、ということができる選手が多いですし、みんな言えばしっかりと対応できます。だから「こうしよう、ああしよう」と声をかけ合うことが増えたと思います。

-そういうチームだからこそ、相手がどこであれ、勝ち続けることができたのでしょうね。

もちろん、相手によってやりやすい、やりづらいというのはありますけど、そのやりづらさを自分たちで修正していける楽しさみたいなものも感じられているのかなと思います。WEリーグはどのチームもレベルは上がっていますし、簡単に勝てる試合はありませんが、その中で自分たちも少しずつ成長してこられたからこそ、ここまで勝ち続けているのだと思います。

-今シーズンの開幕前のインタビューで、柴田選手は個人の目標として「質を上げること」「怪我をしないこと」とおっしゃっていました。それはしっかりと達成できているように思えます。

今シーズンのWEリーグではここまで全試合に先発できています。コンディションを維持するためには、何よりも怪我をしないことが一番です。今シーズンは連戦もありましたけど、まずはそこが要になるので、その点については良かったと思います。



-また、今シーズンはAFC Women's Club Championship 2023 – InvitationalTournament(AWCCIT)でも優勝を果たしました。柴田選手にとっては、どんな大会でしたか。

タイで予選の3試合を戦い、決勝を浦和駒場スタジアムでできて、あれだけ盛り上がった中で優勝を祝福してもらえたので、出場して良かったと思いました。そしてあれだけみなさんに準備していただけた中で、勝てたことが何よりだったなと思います。

-WEリーグで優勝したことで、正式に始まる女子ACL(AFCチャンピオンズリーグ)への出場も決定しました。

ちゃんとした第1回大会なので、先日のプレ大会よりもさらに相手のレベルは高くなるでしょうし、しっかりとした大会になると思うので、楽しみですね。普段は日本国内のチームとしか対戦しないので、外国の選手と試合ができるのは楽しみです。本当に盛り上げられたらいいなと思います。



-最終節は、ホームの浦和駒場スタジアムで日テレ・東京ヴェルディベレーザ(東京NB)との対戦となります。

とにかく、目の前の試合には負けたくはありません。相手がどうとかではなく、やる試合は全部勝ちたいというおもいが一番です。

-相手の印象についてはいかがでしょうか。

やっぱり東京NBさんはみんなすごく技術が高くてうまい、という印象があります。ボールを持たれる時間もいつもより増えると思いますけど、今シーズンの特に後半戦は無失点で終える試合が増えたと思いますし、守備の時間では割りきって、集中してできるようになってきています。失点しないことが勝つためには一番の近道だと思いますので、難しい時間帯も我慢しながらやっていきたいです。そして、その中でも私たちがやりたいこと、しっかりボールを動かすことや力強い攻撃を出していければと思います。

-守備面では、柴田選手と栗島朱里選手のダブルボランチで危ないところを潰して、ピンチをつくらせないような試合ができていると思います。

そのように言っていただけることが多くてありがたいですけど、栗島と私がというよりも、チーム全体としてバランス良く、みんながそういう意識で守備をできていることが大きいのかなと思います。

-優勝が決まって、ある意味で凱旋試合のような形になり、ファン・サポーターのみなさんも浦和駒場スタジアムにたくさん足を運んで、優勝セレモニーまで楽しんでくださると思います。

今シーズンはずっとファン・サポーターの方々に支えられてシーズンを戦ってきました。そうしたことに対する感謝の気持ちを示すことも含めて、私たちらしい試合をお見せして、優勝は決まっていますけど、せっかくなら勝って終わりたいです。いつも通りみんなで勝負にこだわって、三菱重工浦和レッズレディースらしいサッカーで勝利して、最後にみなさんの前でトロフィーを掲げたいと思います。






みなさん、こんにちは。5月25日には、今シーズンのWEリーグ最終節となる日テレ・東京ヴェルディベレーザ(東京NB)戦が浦和駒場スタジアムで行われます。

まずは今シーズン、WEリーグで連覇を成し遂げることができました。皇后杯の決勝で負けてしまい、選手たちにタイトルを獲らせてあげられなかったことはすごく悔しく思っていますが、最後にタイトルを獲れたのは、みんなが本当に成長して立派に戦ってくれたからだと思います。しっかりとまとまってくれていたので、シーズンの終盤にはあまり口を出すようなことはせず、選手たちを信じて試合に送り出していました。

今シーズンは怪我人も出ましたが、そこで他の選手にチャンスができ、試合に出ている選手もいろいろなところでアンテナを張って、サブの選手も含めた全員がチームの力になったという体験をしてくれました。そうしたところも、チーム力や結束力が増した理由の一つだと思っています。若い選手をもう少し使ってあげられたら、と思うところもありますが、その中からこちらが驚くくらいのいいプレーをしてくれる選手もいました。若い選手は急に化けることもありますし、飛躍するチャンスがある選手はどんどん飛躍させてあげたいと思っています。そして若い選手には常にサッカーに、勝利に、プレーに飢えていてほしいですし、サッカーが楽しい、という気持ちを持っていてほしいです。そういう選手がそろえばおのずと結果もついてくると思いますので、こちらはそこをサポートしていければと思っています。

それと、今シーズンは「AFC Women's Club Championship 2023 – Invitational Tournament」でも優勝できました。女子でクラブレベルのアジアの大会ができるという噂は数年前から聞いていまして、実現するときには絶対にその場にいたいと思っていました。アジア、海外におけるサッカーの価値はすごく高いですし、その意味を選手にも分かってほしいと思っていて、紆余曲折がありましたけど何とか決勝も開催され、そこで優勝できて、本当に良かったと思います。アジアを獲ることは絶対に次につながりますし、WEリーグの盛り上がりやなでしこジャパンの強化にもきっとつながるはずです。そして、やはり浦和の人たちはアジアのタイトルを求めている、そのおもいは決勝戦の浦和駒場スタジアムでのものすごい応援からも感じたので、その意味でもタイトルを獲ることができて本当に良かったです。

ただ、シーズンはまだ終わっておらず、最後に東京NB戦が待っています。東京NBは、最初は手探り状態でうまくいかないところもあったと思いますけど、ここ最近では試合ごとに成熟していって本当にいいチームになったと思いますし、素晴らしい選手たちがそろっているのも分かっています。「優勝したから」というぬるい考えでいたら、絶対にやられてしまうでしょう。ホーム最終戦を、絶対に勝利で飾らなければいけないという意味では、みんなが思っている以上に力をいれていかないと難しいゲームになると思います。特に東京NBとは打ち合いになることが多いので、複数得点しなければ勝てないと思います。ただ、だからといって最初から守りをガチガチに固めていく、というのは、浦和駒場スタジアムではやってはいけないことです。最後まで思い切って戦うことが大事になると思います。

また、WEリーグという女子サッカーのプロリーグが立ち上がって3年目、これから継続していくことを考えたとき、やはり興業として成功させていかなければいけないので、常にどのチームも4000人、5000人と観客が入るようになっていく必要があると思っています。そして、特に若い人に来ていただいて、女子サッカーを見て「自分もサッカーをやりたい」と思ってもらえたらいいですね。三菱重工浦和レッズレディースとしては、成績はもちろん、観客動員数についてもリーグ1位になるくらいに上げていきたいと思っています。

おそらく、次の試合にも多くのファン・サポーターの方々が来てくださると思います。今シーズンはみなさんの応援によって優勝することができました、ありがとうございます。ただ、最後が東京NB戦ということで、この試合を勝っていかないと、胸を張って浦和の街を歩けません。みんなで勝って、有終の美を飾っていきたいと思います。絶対に楽しめる試合になりますので、一人でも多くの方に浦和駒場スタジアムへ足を運んでいただいて、みんなで一つになって戦っていきたいと思います。最終戦も応援よろしくお願いいたします。

(写真:近藤 篤)








 

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