Match Day Information
MDI 2024-25 SOMPO WEリーグ 第9節 vs 大宮アルディージャVENTUS
◆コンディションをしっかりと整え、少しでもチームに貢献したい◆
--今シーズンのここまでを振り返っての、手応えや課題についてはどのように感じていますか。
チームとしては、WEリーグやAWCL(AFC女子チャンピオンズリーグ 2024/25)でいろいろな選手が試合に出場する機会があって、いろいろな環境も経験して、間違いなく一人ひとりの成長につながっていると思います。WEリーグでは結果として今は4勝1分1敗というところで、私たちは優勝を目指している中で、もちろん負けたくはなかったですけど、まだこれからという意味では、ひとまずチームとして前には進めているのかなとは思っています。
--高橋選手は2年前に大きな怪我をして、ここ2シーズンはなかなかコンスタントに出場できない時期もありましたが、今シーズンのWEリーグでは1試合を除いて先発フル出場されています。現在のコンディションについてはいかがでしょうか。
2年前に膝の怪我(右膝前十字靭帯損傷)をしてしまい、復帰した後も小さな怪我を何度か繰り返してしまって、試合数や出場時間を見たらほとんど試合に出ていないような状況が続いていました。それは自分自身に原因があるのも分かっていたので、悔しさもそうですし、チームに対する申し訳なさもすごく強くありました。ですから、身体づくりやコンディション維持のところはより考えて意識するようになりましたし、だからこそ少しでもチームに貢献したいというおもいは、今シーズンはより強いと思います。
今は食事にもさらに気を使うようになり、身体のケアの量も増やしたのと、今までは少し痛みが出たときに多少無理してでもやってしまう部分があったのですが、そこで自分としっかり向き合えるようにはなったかなと思います。
◆『高橋はな』の存在をこのチームでもっと大きくしていきたい◆
--練習中のチームの雰囲気も良さそうですが、どのようにご覧になっていますか。
選手やスタッフは多少変わりましたけど、新しいシーズンが始まるところから、今までもこのチームはすごく雰囲気が良かったんですけど、そのまま変わらずに来られている、いい雰囲気が保たれているなと思います。
--年齢や実績の面でも、今はチームを引っ張っていく立場になっていると思います。
レッズレディースは育成出身の選手が多いチームで、今まで私が育成時代にトップの選手を目指していたように、そういう選手も下からどんどん上がってきています。自分自身もこのチームでずっと育ってきて、常々このチームのために何かしたいと思っていましたけど、年齢や経験も相まって、もっともっとこのチームにできることがあるんじゃないかと、より深く考えるようになりました。チームを引っ張っていかなければいけないという思いは強くあります。
--これまでには偉大な先輩方に接してこられましたが、イメージしている先輩像みたいなものはありますか。
名前を出したらキリがないぐらい、みなさん偉大な先輩方ばかりで、私も本当にいろいろなものを学ばせてもらってきました。いいところをたくさん見させてもらったので、それをたくさん組み合わせながら、自分の『高橋はな』という存在をもっとこのチームにとって大きなものにしていきたいなと思っています。
◆DFとFW、私はどちらも極めたい◆
--高橋選手は主にセンターバックでプレーされてこられていましたが、前節のサンフレッチェ広島レジーナ戦ではセンターFWで先発フル出場されました。最近は世の中で「二刀流」という言葉もよく使われていますが、DFとFWを両方やることについてはいかがでしょうか。
自分自身はどちらも極めたいと思っていますし、サッカーなので全部ができるようになりたいというのが理想で、そこはずっと思っています。もちろんなかなか難しいですけど、どちらもできればチャンスがあるでしょうし、そのチャンスをつかめるかどうかは自分次第です。そのためにずっと積み重ねをしてきて、これまではDFとしての出場が多かったですけど『いつかはFWに戻るぞ』という気持ちはずっと持っていたので、前節はようやくそのチャンスが巡ってきたな、と感じました。
--DFをやっていてFWでのプレーに生かせること、FWの経験をDFで生かせることもあると思います。
それは本当にたくさんあります。両方のポジションをやるにあたって、しかも極端に違うポジションなので、トレーニング量も増やさなければいけないですし、やれることも増やさなければいけない中で、1回の練習で両方をやるのはなかなか難しいところがあります。自分自身はDFをやることが多かったので、その中では対峙する選手の特長や技を盗むようにしてきました。それぞれの経験が両方に生きている部分は本当にたくさんあるので、いつか長く語ろうかなと思っています(笑)。
◆ダービーは、自分がやれるかやれないかで試合が決まる◆
--次節に対戦する大宮アルディージャVENTUSは、同じさいたま市内のチームということで、ライバル意識はありますか。
同じ市の相手ということで、すごく燃えるものがあります。小さい頃から男子トップチームのさいたまダービーは会場で見たりしてきたので、やっぱり意識はしますね。このクラブにいる以上、ダービーの重要性みたいなものは感じてきていますし、日常生活でも「浦和」と「大宮」という名前を聞くだけで、勝手に意識するものはありました。
--ホームでの大宮V戦ということで、勝利を求める周囲の期待はより強くなると思います。プレッシャーや責任感などについてはいかがですか。
負けも引き分けも許されない、勝ちが絶対に必要な試合になりますし、ホームなので、ファン・サポーターの方々の熱量と期待値もすごく高いと思います。そこでは『やっぱり浦和が強いんだぞ』というのを見せつけなければいけないと思いますし、何が何でも負けられない、というおもいしかありません。
--相手の印象などはいかがでしょうか。
WEリーグができてから生まれたチームで、選手の入れ替わりもありながら、徐々に積み上げてきている印象があります。その中で経験のある選手と若い選手がうまく融合してやっていると思いますし、今はそれほど結果が出ていないかもしれないですけど、惜しいところまで行く試合もあって、手強いイメージはすごくあります。
--もしFWで出場されるなら、やはりマークも一番厳しくなると思います。
逆に、『自分に意識を向けてくれ』と思っています。そのくらいの準備はできていますし、自分に食いついてくれれば、その分周りの選手が空きます。私は周りの選手に対する信頼感がものすごくありますし、そのぐらい来てもらったほうが自分もやりがいがあります。そして『だけど絶対負けないぞ』という気持ちで頑張りたいです。自分がやれるかやれないかで試合が決まるぐらいの気持ちなので、そこが本当にカギになるなと思います。
--次の大宮V戦はクラブとしても『PICK UP MATCH』として特に盛り上げようとしてくれていますし、たくさんのファン・サポーターのみなさんも足を運んでくださると思います。ファン・サポーターのみなさんについてのおもいもお聞かせください。
毎試合、ホーム・アウェイに関わらずたくさんの方がスタジアムに駆けつけてくださって、AWCLでもベトナムでもたくさんの方が来てくださいました。これだけの応援をしてもらえるのはレッズレディーズだけだと思っているので、本当に毎試合感謝しています、というのはまずお伝えしたいです。スタジアムであの応援を聞いたときには『やってやるぞ』という気持ちにもなりますし、苦しいときもたくさん後押ししてもらっているので、結果とプレーで恩返しできるように、そして一緒に勝利をつかみ取れるように頑張っていきたいなと思っています。必ず勝つために、私たちはいい準備をしていくので、次の試合も一緒に戦ってください。
(写真:近藤 篤)