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『2025三菱重工浦和レッズレディース新加入選手記者会見』を実施
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2月7日、レッズランドクラブハウスにて三菱重工浦和レッズレディースの2025新加入選手会見が行われました。
会見には工藤輝央スポーツダイレクター(SD)、楠瀬直木監督、新加入の櫻井まどか、松尾美月、秋本佳音、藤﨑智子、前原嘉乃、平川陽菜の6選手が出席し、今後に向けての意気込みなどを語りました。
【工藤輝央スポーツダイレクター】
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「みなさまこんにちは、工藤です。本日はお忙しい中お越しいただきまして、ありがとうございます。
今シーズンの昇格選手と、なでしこリーグから2選手に来ていただきました。
櫻井選手は中盤の選手で運動量が豊富、前線に絡んでいくようなプレーが持ち味の選手です。若いですけど非常にアグレッシブな性格の持ち主で、『ピッチに立とうが立つまいが、クラブに必ず貢献します』と強い意志を示してくれて、チームに加入が決定しました。
松尾選手は運動量が持ち味で、スピードもあって、攻守の切り替えが早い選手です。私が初めて見た試合ですごく活躍して印象も良く、練習参加をしてもらって獲得に至りました。
平川選手はユース所属からですが、将来性が高い選手だと思います。中盤でボールを刈り取るというよりは、コネクトしながら前と後ろをつなぐようなプレーが持ち味です。課題としては守備面などがありますが、ポテンシャルも高く、非常に期待している選手の一人です。
藤﨑選手は開幕戦でも活躍しましたし、試合にも出ているのでみなさんも見られていると思います。彼女はドリブルもパスも、そしてフィニッシュもあります。同じく守備の強度はまだまだこれからなのかなと思っていますが、彼女も期待の選手です。
前原選手は、僕の評価としては典型的なストライカーです。フィニッシュワークがうまく、まだトップに昇格してからすごく活躍しているわけではないですが、ユース年代のゲームでは素晴らしいゴールを何点も決めています。
秋本選手は高校1年からレッズレディースユースに加入しましたが、身体能力が高く、プレーの持ち味で言うと対人の強さは相当高いレベルにあると思います。彼女もコンディション的にフィットしてくれば、このリーグでも十分通用する、ポテンシャルの高い選手だと思っています」
【楠瀬直木監督】
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「こんにちは、お忙しいところ、こんなに大勢の方に集まっていただき、ありがとうございます。
その前にまず、おかげさまで皇后杯を優勝できました。このチームもレギュラーがかなり固定されているところがありますが、この大会でも島田(芽依)や高塚(映奈)、後藤(若葉)といった若い選手が頭角を現してくれた成果として、本当にチーム全体で戦えたことが非常に大きかったと思います。
今回はこんなに多く新加入会見で迎えられることは本当にうれしい限りですが、彼女たちもそういうところで早く頭角を現してほしいと考えています。我々は3月にAWCL(AFC女子チャンピオンズリーグ)がありますので、よりいっそうステップアップしたチームにならなければいけないですし、そういうところの力として、彼女たちにはそれぞれ期待しています。
特長については工藤SDからあった通りで、来週からキャンプに入りますが、そこでさらに力をつけて、リーグの後半戦開幕から少しでもチャンスがあれば、と思っています」
【松尾美月 選手】
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「オルカ鴨川FCから加入させていただきました、松尾美月です。すごく緊張しているので、かんでしまうかもしれません(笑)。まず、この三菱重工浦和レッズレディースというチームでプレーできることを大変うれしく思います。今まで支えてきてくださった方々への感謝を忘れず、一日でも早くピッチ上で自分のプレーを表現できるように頑張ります。よろしくお願いします」
【櫻井まどか 選手】
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「ニッパツ横浜FCシーガルズから加入することになりました、背番号28番、櫻井まどかです。まずはこのようなたくさんの方々に愛され、応援される素晴らしいチームに加入し、プレーすることを大変うれしく思います。新加入である自分がレッズレディースの刺激となれるよう、そしてチームの力になれるように、日々の練習で多くのことを学びながら頑張っていこうと思います。これからよろしくお願いします」
【秋本佳音 選手】
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「ユースから昇格しました、背番号32番の秋本佳音です。憧れだったトップチームでプレーすることができて、とてもうれしいです。私の強みは球際の強さと足の長さを生かした守備です。あとは、ポジティブなことです。先輩方からたくさん吸収して、たくさんチャレンジして、楽しく頑張りたいです。応援よろしくお願いします」
【前原嘉乃 選手】
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「ユースから昇格させていただきました、背番号35番の前原嘉乃です。まずはトップチームに昇格させていただいたこと、今このチームでプレーできていることは、たくさんの方々のおかげだと思っているので、本当に感謝しています。私の武器がチームの武器になるようにもっと成長して、チームを勝たせられる選手になるように全力で頑張るので、応援よろしくお願いします」
【藤﨑智子 選手】
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「こんにちは。ユースから昇格させていただきました、背番号36番、藤﨑智子です。私はプロの世界でプレーすることを今まで一つの目標としてやってきましたが、ようやくここで夢のスタートラインに立てたと思っています。後半戦もこれからも、今まで以上に得点という形でチームの勝利に貢献して、チームの武器になれるように頑張っていきたいと思います。応援よろしくお願いします」
【平川陽菜 選手】
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「ユースから昇格させていただきました、背番号34番、平川陽菜です。小学生からずっと憧れてきた三菱重工浦和レッズレディースのトップチームでプレーできて、とてもうれしいです。これまで支えてくださった全ての方々に感謝しています。また、浦和レッズの育成スタッフの方々にも心から感謝しています。これからも感謝の気持ちを忘れずに、チームに恩返しできるように頑張りたいです。よろしくお願いします」
【質疑応答】
(櫻井選手と松尾選手に質問です。残り半分となった今シーズンの目標を教えてください。昇格した4選手には、プロの舞台で最終的に成し遂げたいことを聞かせてください)
【松尾選手】
「あと半シーズンで、まずはWEリーグデビューを目標としています。あとは得点にもっと絡んでいって、3ゴールを目指したいと思います」
【櫻井選手】
「私の半シーズンでの目標は、2試合でスタメンを取ることと、2ゴールを取ることです」
【秋本選手】
「今後の目標はスタメンと、点が取れるサイドバックになることです」
【前原選手】
「やっぱりFWなので、結果が一番求められるポジションだと思います。今後はWEリーグの得点王になることが一番の目標です。今シーズン中には得点できるように頑張りたいと思います」
【藤﨑選手】
「今後の目標は、私もWEリーグの得点王という形でチームの勝利に貢献したいです。今シーズンはトータルで10得点を目指しているので、後半戦であと7得点、それ以上取っていけるような選手になれたらと思います」
【平川選手】
「今後の目標として、チームの勝利にピッチ内でもピッチ外でも貢献できるように頑張りたいです」
(松尾選手はオルカ鴨川FCでものびのびプレーされていましたが、レッズレディースでプレーに参加して、心持ちや取り組み方に違いはありましたか)
【松尾選手】
「今はまだ怪我をしていて完全にはプレーできていないのですが、先輩方はなでしこリーグと違って判断スピードや足元の技術がすごくて、自分にはまだ差があると感じています。そこは監督のもとでどんどん成長していけたらいいなと思っています。それ以外の声を出すところなど、今の自分ができることを精いっぱいプレーしていきたいと思っています」
(櫻井選手は、今までのどういった努力が加入につながったとお考えでしょうか)
【櫻井選手】
「工藤SDにもご紹介していただきましたが、自分の長所は運動量を生かしたアグレッシブなプレーです。ニッパツ横浜FCシーガルズのときからハードワークは重視していたところですので、それをうまくレッズレディースにも還元していければいいなと思って、やってきました」
(楠瀬監督に伺います。松尾選手、櫻井選手が全体にどういう刺激を与えてくれそう、という期待をされていますか)
【楠瀬直木監督】
「それが本当にいい刺激になることを願っています。我々は今年も4人が育成から昇格しました。毎年いい選手が昇格してきています。そういう選手がいますが、なでしこリーグというWEリーグではないところからも才能があれば来るんだぞ、ということで、今回2人に加入してもらいました。まだ緊張もしていますし、コメントを聞いていても、3点と2点でしたから、5点じゃ少ないなと(笑)。すごく謙虚で、だけどそれを越えてレギュラーを取るんだと。『打倒、猶本(光)』、『打倒、遠藤 優』、それを言えとは言いませんが、そのくらいの迫力を持ってやってくれるといいなと思います。我々の育成だけで育てばいいとか、そういうものではないですよね。レッズレディースの育成から大学に行っている選手もいますけど、その選手たちが頑張って、『私が戻るんだ』という競争、気持ちが芽生えてきたらいいなと思います。プレッシャーをかけてしまうかもしれませんが、この2人の活躍によって、そういう刺激が大きくなって、よりいっそう強くなれるかどうかです。また、外からも『よし、私だってレッズレディースに入ってやる』という夢、目標を持つ人たちがいいなと思っていますので、お願いします」
(選手のみなさんにお伺いします。レッズレディースには熱いファン・サポーターのみなさんがいらっしゃいますが、みなさんの印象はいかがでしょうか。また、ファン・サポーターのみなさんにどう呼んでいただきたいですか)
【松尾選手】
「私自身、なでしこリーグからの加入ということで、レッズレディースの試合は何試合も見させていただいて、やっぱりレッズレディースのファン・サポーターの方々はとても熱くて、一体感があるなと感じていました。それを背に、早くピッチに立ちたいと思っています。
一部スタッフには、男子チームにもいる『マッツォ(松尾佑介選手)』と呼ばれたりしていますが、オルカ鴨川FCでは『みーちゃん』とも呼ばれていたので、どちらでも大丈夫です」
【櫻井選手】
「レッズレディースのファン・サポーターの方々は本当に熱狂的な方が多いと思っていて、皇后杯の決勝ではPK戦になりましたけど、ゴール裏は本当にすごいなと、テレビの前で見ていて思ったのが一番強く印象に残っています。
呼ばれ方は、ニッパツ横浜FCシーガルズでは『まどか選手』と呼ばれていましたけど、自分で言うのもアレなのですが、マンチェスター・シティFCの(ケヴィン)デ・ブライネ選手が好きなので、ニッパツ横浜FCシーガルズのときには『マドライネになれるように頑張る』と周りに言っていたので、『マドライネ』になれるように頑張ります」
【秋本選手】
「私はユースなので、運営のときにピッチのそばからファン・サポーターのみなさんの応援を聞いていました。毎回鳥肌が立つくらいすごかったですし憧れていたので、私も早くその応援を力に、ピッチで表現したいと思っています。
呼ばれ方は、下の名前をすごく気に入っているので『かのん』と呼んでくれたらうれしいです」
【前原選手】
「私も6年間、浦和駒場スタジアムで運営をさせていただいていました。間近でファン・サポーターのみなさんの熱い応援を聞いていて、特に昨年行われたAWCLの決勝での応援は本当にすごかったです。『レッズファミリー』という言葉が本当に似合うみなさんだなという印象です。呼ばれ方は、同期のみんなからは『よっちゃん』と呼ばれているので、『よっちゃん』とか呼んでくれたらうれしいです」
【藤﨑選手】
「私も2人と同じく、6年間浦和駒場スタジアムで運営をさせていただいていました。すごく声が大きくて、自分も実際にデビューしてプレーしてみて、すごく力になると思いました。ファン・サポーターのみなさんの応援を糧に、自分も得点という形でチームの勝利に貢献していけたらと思います。
みんなからは『さとこ』と呼ばれていて、同期からは『さっちゃん』と呼ばれているので、名前を呼んでくれたらなんでもうれしいかなと思います」
【平川選手】
「レッズレディースに入りたいと思った理由の一つに、レッズレディースのファン・サポーターのみなさんの、熱い応援がありました。少しでも早く自分もピッチに立って、熱いプレーを見せられるように頑張りたいです。
呼び方は、何でも呼んでくれたらうれしいです」
(選手のみなさんに、『こういう選手になりたい』という目指してきたプレーヤーがいれば、国内外男女問わず教えてください)
【松尾選手】
「私が中学生くらいからずっと憧れている選手がいます。今はマンチェスター・ユナイテッドWFCにいる、宮澤ひなた選手のようなプレーヤーになりたいと思っています」
【櫻井選手】
「デ・ブライネ選手はプレー動画などを一番よく見る選手なんですけど、レッズレディースの中で言うと柴田華絵選手は、判断スピードやボールを取られない力がずばぬけていて、毎日の練習でも見ながら『すごいな』と感じています。それを学んで、吸収しています」
【秋本選手】
「私は、ポジショニングの取り方や、いるだけで明るくなるような栗島朱里選手とか、守備面でも攻撃面でも活躍できる遠藤 優さんみたいな選手になりたいです。2人ともいいところだらけですけど、合体した選手みたいになりたいです」
【前原選手】
「私は小さいときからずっと、高橋はな選手に憧れていました。自分がレッズレディースの育成に加入することを決めた理由になる選手なので、はなさんは今はFWをやっていて、身体の使い方とかも本当にうまいですし、すごく迫力がある選手なので、はなさんみたいな迫力のあるFWになって得点していきたいと思います」
【藤﨑選手】
「私が憧れている選手は、清家貴子選手と(キリアン)エムバペ選手です。スピードがあって、なおかつ得点もできる選手を目指しているので、(清家)貴子選手やエムバペ選手の試合はほとんど見ていて、いつも自分が理想としているようなプレーをしています。これからも2人のような選手に近づけていけたらと思います」
【平川選手】
「レッズレディースの選手にはみんなそれぞれに個性があって、尊敬できるところがあるので、誰というのは決められないくらい、みんなすごいと思っています。その中でも安藤梢選手みたいな、どんなポジションでもできて、監督の期待に応えられるような選手になりたいです」
(工藤SDにうかがいます。編成の方針としては、どういうところを考えて今回の新加入選手を迎え入れたのでしょうか)
【工藤SD】
「シーズン前の囲み取材でも言わせていただきましたが、年齢構成についてはよくありがちですけど、考えました。どこのクラブもチームも、いい成績が出ているときは割と年齢構成が高くなってきます。それはベテラン選手がいるとか、チームのバランスもあると思います。今回は昇格選手も含めて、年齢構成が考えていた要素の一つです。
あとは当たり前ですけど、ポジションのバランスです。それから育成で言うと、次の高校2年生、高校1年生で昇格に近いような選手とのポジションバランスなどもトータルで考えた上で、昇格を決めました。外からの2名に関しては、現状のポジションの中で勝負してもらえる、というところです」
(工藤SDと平川選手に伺います。平川選手は飛び級での昇格になりましたが、どういうところに期待していますか。また、平川選手ご自身は早く昇格したことで身に付けたいところはいかがでしょうか)
【平川選手】
「私はまだまだできないことや、これからもっと頑張らないといけないところがたくさんあります。でも、このタイミングで昇格を決断してくださったチームの方々には本当に感謝しています。少しでも早くチームになじんで、チームに恩返しできるように頑張りたいです。
攻撃のところではもっとクオリティーを上げて、チームで活躍できるようにしていきたいです。守備面はまだまだ課題があると思うので、フィジカルのところやスピードなど、プロの厳しい世界で戦っていけるような身体作りなども頑張りたいです」
【工藤SD】
「平川選手は、僕が来て約1年間見させていただいて、その1年間での成長率が素晴らしかったことが一つです。あとは、みなさんに十分伝わっていると思いますが、今の短い時間でも何回も感謝の言葉を述べています。やはり、感謝の気持ちを持っている選手は伸びると思っています。男子のほうでもそういう選手を見てきた中で、もちろん彼女のフットボーラーとしてのポテンシャルは感じていますが、クラブが好きだ、チームが好きだというところ、あとはスケール感もあります。
みなさんで分かりやすい話で言うと、橋岡大樹選手は、当時の大槻監督が中学3年生ですでにユースのプリンスリーグに出場させていました。できる選手は環境を変えてあげることで、さらに成長していくことを目の当たりにしてきて、平川選手に関しても今のカテゴリーでは少し余裕があるんじゃないかと思ったので、そのようにしました。
ただ、登録上は育成年代の試合にも出られるようにしました。試合の場は必ず成長につながると思っているのでそこは残しながらも、トレーニングはトップでやりながら、もちろん週末にWEリーグに出られればいいですし、そこでメンバーに入らなければ育成でも試合に出る、ということで今シーズンの残りを進めたいと思っています」
(松尾選手にうかがいます。オルカ鴨川FCにはレッズレディースOGの北本綾子さんや矢野喬子さんがいらっしゃいますが、どんな言葉で送り出されましたか)
【松尾選手】
「正直、特別に何かを言われたことはないのですが、レッズレディースへの練習参加が決まったときなどは『頑張っておいで、自分のプレーをしっかり出しておいでよ』という言葉はかけていただきました」
(平川選手は昨日まで年代別代表の活動をされていましたが、今回のキャンプでできたことや、代表への思いなどをお聞かせください)
【平川選手】
「今回の代表キャンプでは、ドミニカで行われた前回大会のワールドカップの経験を生かして自分が今回の世代を引っ張っていけるようにと、はじめて一緒にプレーする選手ともたくさんコミュニケーションを取ったり、自分が先頭に立って行動したりすることを意識しました。今までエリートプログラムや大会を通して切磋琢磨してきた仲間と、今年のU-17の女子ワールドカップでの優勝を目指して頑張りたいです」
(楠瀬監督におうかがいします。先ほど『なでしこリーグからも良ければ上に上げていく』というお話がありましたが、WEリーグ自体にチームの入れ替えの仕組みがない中で、こうした移籍が日本の女子サッカー全体に果たす役割としては、どのようなものがあるとお考えでしょうか)
【楠瀬監督】
「まだWEリーグも始まったばかりで、不安を抱えながら見ている選手たちもいますし、なかなかチャンスを得られない選手もいます。地元のチームで『WEリーグができたらいいな』と我慢しながらなでしこリーグでプレーしている選手もいると思います。Jリーグが30年かけてここまで来たように、将来的には各県に1チームでもあればいいなとは思いますが、まだまだ普及をしていかなければいけない女子サッカー界だと思っています。
そういうところで、『WE』と名前がついたからなでしこリーグより上なのか、というと、そうではないと思います。なでしこリーグでも上手な選手、たくましい選手はいますし、タイミングの問題でWEリーグには来られなかった、ということもありますが、そういう選手たちにもまだまだチャンスがあるということです。だからと言ってなでしこリーグを否定するわけではなく、どこかで統合していければいいなとは思いますが、そこまでの期間でチャンスがあればWEリーグで、まだまだお客さんは少ないですけど、華やかなところでプレーできる、また我々には質の良い選手が多いので、そういう中で自分を高められる場所に行けることを証明していってほしいと思っていますし、そういうところの期待もしていると思います。
また逆もしかりで、なかなかWEリーグではポジション争いで出番がないけれども、なでしこリーグで活躍して居場所を見つけてそこから帰ってくる、といういろいろな選択肢が増えてきたらいいなと思います」
(松尾選手と櫻井選手にうかがいます。WEリーグが発足して4シーズン目になり、レッズレディースは毎年タイトルを獲り、WEリーグ以降では一番タイトルを獲っているクラブですが、全てのタイトルを獲っているわけではありません。常にトップにいるために、足りないと思うところがあるのであれば教えてください)
【松尾選手】
「さらによりよくという意味であえて言うとすると、決定力の部分かもしれません。自分自身は攻撃の選手として得点に絡んでいけたらと思います」
【櫻井選手】
「私もさらによりよくという面では、クラシエカップや皇后杯の試合を見ていて思ったのは、試合の始まりや終わりのところで相手の時間になってしまうところがあった気がします。だんだん慣れてきてレッズレディースがボールを持てるようになってきたのに、試合の終わりのほうでサンフレッチェ広島レジーナにもやられてしまいましたけど、最初や最後の部分も引き締めて、完全にレッズレディースの試合、みたいにできれば最強になると思います」
(昇格された4選手にうかがいます。育成時代で一番感動したことと、一番悔しかったことを一つずつ教えてください)
【秋本選手】
「高校3年間で一番悔しかったのは、高2のときに全然試合に出られなくて、身体が元気だったことです。感動したのは、昨年のAWCC-ITの運営で、逆転して優勝したことを目の前で見られたことです」
【前原選手】
「6年間の中で一番感動したのは、私もAWCC-ITの決勝でした。近くで見ていて本当にすごくて鳥肌が立って、ここに立ちたいと一番強く思った試合でした。育成のときに悔しかったのは、自分が点を取れなかった試合は全部悔しいです。チームが勝っても心のどこかで悔しい気持ちがずっとあったので、試合で点が取れないのはやっぱり悔しいです」
【藤﨑選手】
「悔しかったのは、高校1年生のときの冬の全国大会と、高校2年生の夏にあったクラブユースの準々決勝です。負けてしまった試合で、高校1年生では自分が点を取れなくて負けてしまって、高校2年生のときは1点目を決めることができたんですけど、他にもたくさんチャンスがあったのに自分が決めて勝たせることができなかったのが、一番悔しいことでした。
一番感動したのは、2人と一緒で昨年のAWCC-ITの決勝で優勝したのを見ていたときです。ファン・サポーターのみなさんの応援を含め、スタジアムが一体となって優勝したことに、すごく感動しました」
【平川選手】
「4年間で一番悔しかったのは、中学3年生のときの全国大会です。キャプテンを任されていて、自分の学年で絶対優勝してやると思って1年間頑張ってきたのに、初戦でPK戦で負けてしまい、それが一番悔しかったです。感動したことは3人と一緒で、昨年のAWCC-ITの決勝です。自分もこういう素晴らしい環境で試合に出られるようになりたいと思いました」
(工藤SDと楠瀬監督に質問です。新しい選手だけでなく、山田栄一郎GKコーチや坂口弘太郎マネジャーなど、新しいスタッフを加えています。この後のキャンプを含め、どのようにチームに刺激を入れて、リーグ再開に向けてチーム作りをしていきたいとお考えでしょうか)
【工藤SD】
「新しい選手やスタッフが入れば、必ずそのグループには刺激になると思います。それを楠瀬監督にはうまく生かしていただきたいと考えています。キャンプでうまくトレーニングしてもらって、チームをマネジメントしてもらうことは監督にお任せしますが、自分たちが目標としているところは『リーディグクラブとして』というキーワードのもと、昨年は招待大会でしたのでアジアで初タイトルを獲る、ということを踏まえた上で、何かしらを変えていかなければいけないと思います。同じことだけを続けていくのは、僕は停滞だと思っているので、そういった意味でスタッフを増やしたり、入れ替えたり、という状況があります。
この間の皇后杯は一つ結果と言えば結果ですが、内容を含めてまだまだ改善していかなければいけないところもあると思います。勝って反省できるのはすごくいいことだと思うので、それを続けて行くために、3月の再開までに刺激を入れていくところをどう考えていくか、次のフェーズにどうつなげていくかを模索しながらやり続けていくことが必要だと思います」
【楠瀬監督】
「スタッフが変わりましたが、やはり世界を目指していきたいので、その意味で言うとGKコーチの山田君はACLの優勝を経験していますし、コーチの寺口(謙介)君はなでしこジャパンで仕事をしていて、世界を知っている人です。そんなに簡単に呼べる人たちではないので、それを準備してくれたことは非常にありがたいですし、選手にとっては基準が一気にそこに上がります。『日本で勝っていればいい』ということではなく、基準が上がったことが非常にいいことだなと思います。
まだまだのところはいろいろありますけど、結果を出さなければいけない、勝たなくてはいけない、アジアを獲らないといけないチームなんだという思いで、皇后杯は獲れたと思っています。たとえPK戦であろうがそういうところで勝ちきる、誰か欠員が出ようが勝ちきるところは、我々が目指さなければいけないところだと思います。そういう準備をしてくれたのは非常に助かりますし、逆に身の引き締まる思いです。その思いで、キャンプも停滞することなく、その先へと向かっていきたいです。彼女たちもそういうチャレンジを、もっと先を見ていかなければ、20数名しかいないチームですので、みんなでそこをやらなければいけないと思っています」
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