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三菱重工浦和レッズレディース AWCL準々決勝 前日公式会見

3月22日、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場にてAFC Women’s Champions League 2024/25(AWCL)準々決勝の前日公式会見が行われました。三菱重工浦和レッズレディースからは楠瀬直木監督と高橋はな選手が出席し、試合への意気込みやアジアのタイトルへの思いを語りました。
【楠瀬直木監督】
「いよいよ、AWCLだなという気持ちです。今週はチーム全体で、アジア(のタイトル)を獲るという目標に向かって、ベクトルを合わせて準備してきました。
同じ埼玉の熊谷でやらせていただけるということで、明日はたぶん、ファン・サポーターのみなさんもたくさん来てくださると思います。ホームの利を生かして、必ず次に駒を進めていきたいと思います」
【高橋はな】
「日本で開催できる試合ということで、このアジアの戦いを非常に楽しみにしていました。チームとしてはいい準備をして明日の試合に臨めると思うので、とにかく早く試合がしたい気持ちでいっぱいです。明日は駆けつけてくださるファン・サポーターのみなさんとともに、次に進めるようにしっかり戦いたいと思います」
【質疑応答】
(武漢江大の印象はいかがですか)
楠瀬直木監督
「もちろん映像は見ましたが、画面で見るのと実際にやるのとは全然違います。代表とは違う、クラブチームということで各国の代表選手もいますし、非常にパワーのあるチームだなと思っているので、警戒しています」
高橋はな
「能力のある選手や経験のある選手もいるので、注意して試合に臨まなければいけないと思います。どんな戦いになるかは明日やってみないとわからないので、とにかくいい準備をしたいなと思います」
(楠瀬監督にお伺いします。前日のトレーニングでは、非常にリラックスした雰囲気でした。どのような狙いがありましたか)
楠瀬直木監督
「その前の日までにみんなが準備をしているので、リラックスして、でもその中で緊張感を持ってやってくれていると思います。あとは自分たちを信じてやるだけです。特に武漢江大が相手だからということではなく、自分たちの持てる力を100%出せるような準備をしてきたつもりなので、精一杯に頑張りたいです」
(自分たちの力を出すために、どのようなことを選手たちに求めていきたいですか)
楠瀬直木監督
「まずはスタートをしっかり切るというところで、いつも通り攻守においてしっかりと支配していくために走ろう、ということです。あとは高橋が決着をつけてくれると思います(笑)。みんなその気構えで、『自分が試合を決めるんだ、という意気込みでやろう』と言っていますので、いい準備はできていると思います」
(先制点がカギになってくると思います)
楠瀬直木監督
「前回のプレ大会(AFC Women's Club Championship 2023 – Invitational Tournament)の決勝でも先に点を取られて、追いついてなんとか逆転したという試合でした。最近のウチは失点が少ないですけれども、サッカーですので何が起こるかわかりません。取られても動揺しないよう、自分たちのサッカーをしようと思っています。もちろん先制点が大きなポイントになると思いますが、あまりそこを強く意識しすぎると、先に点を取られたときに慌ててしまいます。結局、最後の15分、10分というところが勝負だと思うので、そこまでに1点でもリードできていればいいと思います。決着がどの時点でつくかはわかりませんが、最終的にはこちらが1点でも多く取れるようにしていきたいと思います」
(高橋選手にお伺いします。前線からのプレスや得点力に、非常に期待がかかると思いますが、いかがでしょうか)
高橋はな
「私はいつも通りやるだけだと思うので、とにかく今日もいい準備をして、眠りたいと思います」
(この試合のカギになるのはどういうところでしょうか)
高橋はな
「とにかく試合の入りで、どちらが気持ちを入れて進められるかはお互いの印象にも関わると思います。そこは試合を左右する一つのポイントかなと思っています」
(監督にお伺いします。明日の試合に臨む今のチーム状態と、今シーズンここまでのチームの手応えはどのように感じていますか)
楠瀬直木監督
「ご存知のように、今シーズンのスタートでは猶本(光)と安藤(梢)が怪我をしていたり、清家(貴子)が移籍をしたりと、不安材料はありました。でもふたを開けてみたら、もちろん得点力というところでは少し苦労している部分もありますが、内容や選手の心構え、サッカーに対する情熱というところは、私が不安材料だと思っていたのが失礼だなと思うくらいに、すごく情熱的にトレーニングに励んでくれています。
今までは不安が多くて、かなり『心配』という言葉を使っていたのですが、試合が始まってみると非常に良い入りをしてくれて、もちろん課題はありますけれども、チームが目標に向かっていく姿、そういう部分では非常にいい歩みを、若手もベテランもうまく一緒に歩んでくれていると思います。多少の故障者とかはありますけれども、それはこの世界ではあることですし、そこをみんなで補い合えているなと思っています。そうして皇后杯が獲れたように、このタイトルもしっかりと獲って、みんなの情熱が結果につながるように運んでいけたらと思っています」
(高橋選手にお伺いします。相手の情報がない中での一発勝負で、思い通りにいかないところ、アクシデントもあるかもしれませんが、そういう試合で大事なこと、チームとして心掛けていきたいところはどんなところでしょうか)
高橋はな
「とにかくいつも通りやること、自分たちらしくやることをしっかりと心に持って、試合を進めていければいいと思います。明日は試合に入ってみないと何が起こるかわからないですし、そこを含めて自分たちの力が試されると思います。それを楽しみながら、どこまでできるのかを明日はやってみたいです。そして何よりも、私たちには心強いファン・サポーターのみなさんがいてくれているので、その力もパワーに変えて、勝利のために最後まで、何があっても戦いたいと思います」
(2026年からFIFA女子チャンピオンズカップが新設、2028年には第1回FIFA女子クラブワールドカップが開催されることが発表されました。アジアのチャンピオンになることがそこにつながっていくと思いますが、そういう場ができたことについて、どのように感じていますか)
楠瀬直木監督
「AWCLが始まる前から『女子にもそういう大会があったらいいのにな、立ち位置がまだまだだな』と思っていたのですが、まだ私が現場に立てるうちにそのような大会ができ、クラブワールドカップの話も出てきたので、非常にうれしく思います。そういう歴史的なときに当事者としていられるのは本当に喜ばしいことです。日本のサッカー、大げさに言えば世界の女子サッカーの大きな転機だと思っているので、何が何でも成功させたいです。また、その成功というのは観客数、映像・メディアを通した関心度が大きくなっていくことです。ヨーロッパでは小さい子どもから家族連れで試合を見に来てくれているみたいですが、日本もそういうふうになっていけば、世界に肩を並べられるリーグになっていけるんじゃないかな、と思います。その可能性が出てきたことは非常にうれしく思いますし、自分のモチベーションにもなります」
高橋はな
「クラブとしてアジアで戦える機会、世界で戦える機会が増えるのは、選手として非常にうれしいことです。それが一人ひとりの何かのモチベーションにも変わると思いますし、一選手として、そしてクラブとしてもより高みを目指す一つのきっかけになるんじゃないかなと思います。私としては大会ができたこともうれしいですし、さらにこの大会自体もより気合が入るなと思います」
(浦和レッズというクラブは男子トップチームがACL(AFCチャンピオンズリーグ)で3回優勝していて、アジアでも名を馳せているクラブですが、今回AWCLで女子チームとしても優勝することには非常に大きな意味があると思います。また、ファン・サポーターのみなさんもアジアに懸ける熱量は大変高いものがありますが、その点についての思いをお聞かせいただけますか)
高橋はな
「男子トップチームのACL優勝は、私もスタジアムで見させていただきました。このクラブで育っている身として、アジアのタイトルを獲ることの大きさはずっとわかっていると言いますか、見て刺激を受けてきています。女子にもそのチャンスがあるというところで、浦和レッズでアジアを獲ることは選手としてもそうですし、ファン・サポーターのみなさん、クラブ、そして浦和の街全体としても非常に大きな意味があると思うので、何が何でも獲らなくてはいけない、そう思っています」
楠瀬直木監督
「『浦和レッズ=ACL』ということは感じていますし、タイトルを獲らなければ浦和に帰れないなと思っています。選手たちが必ずやってくれると思うので、僕も含めてそれを信じて、AWCLを獲りたいと思っています」



