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25.01.18

皇后杯 JFA 第46回全日本女子サッカー選手権大会 準決勝 vs INAC神戸レオネッサ 試合後監督コメント

【楠瀬直木監督】
「無事難関を突破できたのですが、注意していたセットプレーから点を取られてしまいました。失点を想定内というのもおかしいですが、選手もその準備はできていたので、浮き足立つことなく進められたのと、最初に追いかける立場になったのが功を奏したのかなと思います。前半のうちに逆転して、いい折り返しができました。

後半ももう一山二山ある可能性は十分にあるぞ、ということで送り出して、かなり締めていけたので、いいゲームができたと思います。結果的に4点も入るというのは『たまには神様もご褒美をくれるんだな』という感じはありましたけど、おかげで猶本(光)も復帰できましたし、このピッチでみんなも因縁めいたことを分かっていましたので、そういうチャンスをくれたのかなと思っています。

ただ、まだ何も決まっていないので、これを無駄にしないよう、決勝で当たるアルビレックス新潟レディースさんも本当にしぶとい戦い方で勝利を引き込んでいるので、いい準備をしていきたいと思います。今日は本当にみんなを褒めてあげたいと思います」


(池田咲紀子選手は攻撃の起点として機能していたと思います。昨年末のクラシエカップでの不調からは立ち直ったと思いますが、その点に関してはいかがでしょうか)
「池田については、チームのGKには若い選手が2人いますけど、その2人をよく引っ張ってくれています。クラシエカップで失点したということで、ポジショニングのところなど、やはり完璧ではないのですが、その辺は今日の後半から出た福田(史織)とか、控えの伊能(真弥)もトレーニングでいいパフォーマンスを出してくれているので、相乗効果で今の池田の新たな部分と言いますか、守備範囲も広がってきました。ただ、その3人の中でも池田は、やはり攻撃の起点という部分で素晴らしいものを持っているので、そこは期待して出てもらっています」

(島田芽依選手は、高橋はな選手にボールが収まりがちな中で、高橋選手に次ぐボールの収めどころになったり、遠藤 優選手との関係性も良かったと思いますが、その点についての評価をお願いします)
「島田はあそこで受けることはよくできるようになっていますけど、受けて出して、もう一回フィニッシュまで、というところを求めています。その中で今日は非常にいいゴールを取れたのは評価しています。欲を言えば、高橋にポジションを譲ったような感じになっていて『高橋はなのために働いている』という感じのプレーなので、そこを奪い取る、というくらいのものを出してほしいと思っています。ただ、バランスとしては非常によくなっていて、そこに遠藤や塩越(柚歩)が絡んできているのはウチの武器の一つでもあると思うので、引き続きそこは上を目指してやってほしいと思います」

(高橋選手を中心に前線の選手がボールを支配していた印象がありましたが、その点はいかがでしょうか)
「そう言って見ていただけたら本当にありがたい、うれしい限りの言葉です。そういうサッカーをしようとやっています。まだ縦に早いところもありますが、相手陣内でサッカーをしていきたいところはあります。今日は後半にもっとINAC神戸レオネッサさんが来るかなと思ったところで点を取れたので、そこでゲームが決まった感じはありました。昨年に猶本、安藤(梢)をここで怪我で欠いてから、みんなが自分のチームだと思ってチーム作りをしてくれたのが、今やっと結果として出てきたかなと思います。リーグでは惜しい試合や、まだそれが数字に表れないところもあるのですが、今日に関して言えばそういう結果を出してくれました。前でボールを奪って動かしてフィニッシュまで持っていくことができたので、これをベースにまた満足せず、次に進んでいきたいと思います」

(次戦のアルビレックス新潟レディース戦に向けて、改善点や修正したい点があれば教えてください)
「今日、途中から出てきた藤﨑(智子)にしても、角田(楓佳)、長嶋(玲奈)、GKもですけど、まだまだチーム内では競争があります。次の、皇后杯という素晴らしい大会の決勝戦の先発11人として、みんなが出たいと思っています。その競争が始まっていますので、そこはこちらも忖度なくきちんと見ていきたいです。それをしっかりしないと緩んでしまったり、油断したり、また彼女たちにはその先があります。我々には3月にAWCL(AFC女子チャンピオンズリーグ)もありますし、そこで勝っていくには、ここで満足することなく、今日も1失点ありましたけどそういう失点がないように、そして得点のチャンスもまだありましたので、そういうところでしっかりとシュートを枠に入れられるように、向上心を持ってやっていかないといけません。決勝戦はそんなに甘くないので、今日がいいゲームだったからこそ、引き締めていかないといけないと思っています」

(猶本 光選手の起用は、ある程度時間を区切って起用したい思いがあったのでしょうか、ある程度点差が離れたので起用したのでしょうか)
「あの怪我からの復帰は本当に怖い物なので、この準決勝では正直、出せるとは思わなかったです。シビアな戦いになりますし、本人も怖いでしょうから、そういう中で猶本だけのドラマを作るわけにもいきません。あわよくば点差も多少開いて大丈夫だったら、というのと、トレーニングでは本人が思っている以上に、僕らは大丈夫だと思っていました。かなりいい仕上がりでしたので、彼女自身はここで怪我をしてしまったので、怖さも非常にあったと思いますが、彼女とも相談して、やれるということなので出てもらいました。無事に済んで良かったです」

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