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12/4 佐伯夕利子さんを講師に招き『多様性』をテーマにしたALL WE ACTION DAYを実施
12月4日、三菱重工浦和レッズレディースは、元Jリーグ常勤理事で、スペインの強豪サッカークラブ、ビジャレアルCFに所属する佐伯夕利子さんを講師に『多様性』をテーマにした『ALL WE ACTION DAY』を実施しました。
講演はそもそも多様性とは何かという問いを軸に、『多様性』という言葉を分解してその意味を探ったり、選手たち自身が『多様性』を言語化してみたりと、当たり前のように使われつつある言葉や概念の意味を探し当てていく形で行われました。
また佐伯さんが、1990年代にスペインで指導者をスタートし、異文化で受け入れられ、活躍されてきた経験を元に、『多様性』にまつわる知見や経験談を伝えていただいたほか、「(正)解を探すのではなく、問いを立て続けることが大切」であることや「豊かに生きていくために何を意識していくとよいか」という投げ掛けがなされ、選手の知る世界の枠を広げるきっかけをいただきました。
受講後の感想
遠藤優選手
「私たちはふだん、わりと世間一般の方から見るとコミュニティが狭い、サッカーでしかつながりがなかったりすることが多いと思うんですが、 こういうふうに多様性ということを今回テーマにして話し合って、外の世界はもっと広いんだなということをあらためて感じた会になりました。
今まで多様性とは?と聞かれたら、人種だったり、肌の色、国籍とか、体の大きさとか、 そういうのをぱっと思い浮かべてしまってたんですけど、今日学んだテーマで当たり前を広げるというか、自分が当たり前と思っていることは他の人の当たり前じゃなかったりとか、 そういう意識の違いで自分の世界が広がるんだということが学べたので、自分にとっては当たり前のことでも、他の人にとっては当たり前じゃないかもしれないという意識を常に自分の中に置きながら過ごしたいなと思いました。
また佐伯さんが、『解ではなく問い』という話をされていましたが、深く話せば話すほど、答えが見つからないというか、正解がないテーマなんだということも理解しました」
高橋はな選手
「多様性というものを普段こう考えてください、と言われないとたぶん考えないと思うので、 ほんとに興味深い話をたくさん聞かせていただきました。
多様性とは何かを考えていること自体がもう多様性なんだなとも感じたので、今日こういう考えるきっかけをもらえたことが、選手全員、今後につながるんじゃないかなと思いました。
多様性というワードを聞いて、私も調べたときに、互いを尊重し合うであったり、理解して認め合うだったり、みんな違ってみんないいとか、そういうものが出てくる中で、私たちはふだん、日本人しかいないチームで日本でプレーしていて、外を見る機会が少ないですし、国籍や宗教などの違いもある選手が在籍しているわけではないので、佐伯さんの話の中にあった、クラブの集合写真を見るだけでも見た目が違うことに気づくとか、食べるものが違うとか、そういう気づきをあらためて教えてくださって、世界は広いし、そうしたものをいかに理解するかが、大切なんだということを学べました。
また佐伯さんもおっしゃっていましたが、答えがないとは本当に思いましたし、考え続け、理解を深めて、思考を広げていくことが大切だと思いましたし、自分の世界が広がるなということを感じました」
佐伯夕利子さん(ビジャレアルCFフットボール本部)
「今回、オンラインでの講演という形だったので、遠慮がちだったところがあり、やっぱりリアルで円になって、みんなとわちゃわちゃと言いたい放題言えるような時間にできたらよかったなと思いました。
あとは、みなさん多様性というものを使い慣れているという印象はありました。私の時代ではとても環境が違ったので、女性サッカー、WEリーグという中で、彼女たちが求められているものがあるんだろうなと。
だからこそ、ちょっと負担にもなるのかなと考え、社会をよくするという重たい話ではなく、私へのフォーカス、一人ひとりがより幸せになるためには、ということにフォーカスして資料を作りました。
あなたたちが自分らしく、豊かで充実して、そんな一瞬一瞬、1日1日を過ごしてほしいという思いで取り組んだ形です。
私自身は、当たり前になっていくことが一番幸せな状態だと考えています。たとえば、昔のようにサッカーは男性だけのもので、しかもとてもうまいサッカー選手、とてもうまい子たちだけのものになりがちなことってあると思うんですが、そうではないものも当たり前にしていく。
たとえばですが、我々のクラブは女子チームを昔から持っています。スペインではパイオニアのチームの一つなんですが、実は知的障がいの方のチームも4チーム、持っているんですね。最初のころ、我々のコミュニティの中に、大人たちの知的障がいのチームができ、最初は育成選手たちも自分たちと同じユニフォームを着ているということで、不思議な感覚で見ていたようなんですが、いまはもうその基準値が変わって、ビジャレアルでやるクラブの中には、女性も、障がいを持っている方たちも同じユニフォームを着てサッカーをしているということが当たり前に変わっているんです。普通にさらっとトレーニング時間の入れ替わりが起こり、ノーマライズされた状態、そういうスタンダードを見るたびに、私はこういう社会だよな、こういう世界観だよな、と思うんです。
何か無理矢理、強制的に、人為的に行うというよりは、我々の環境の当たり前を変えていくということを、自然体でやっていくというのが大事だと思っています」
佐伯夕利子さん経歴
•1973年 イラン(テヘラン)生まれ
•1994年~ レアル・マドリードのスクールなどで経験を積む
•2003年~ スペイン男子リーグ3部で監督
•2004年~ アトレティコ・マドリード女子監督、育成副部長
•2007年~ バレンシアCF強化執行部に移籍、国王杯優勝
•2008年~ ビジャレアルCFフットボールマネージメント部に移籍
•2008年~ ビジャレアルCFU19コーチングスタッフ
•2010年~ ビジャレアルCF女子部統括責任者兼トップ監督
•2020年~ Jリーグ常勤理事
•現在 ビジャレアルCFフットボールマネージメント部
WE ACTION DAYとは
WE ACTIONとは、WEリーグに所属する選手、クラブ、そして、サポートするパートナー企業を始めとする様々な人が、リーグの理念「女子サッカー・スポーツを通じて、夢や生き方の多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する。」の実現のために輪となり、私たちみんな(WE)で起こす行動(ACTION)です。
詳細はこちら▶https://weleague.jp/weaction/
講演はそもそも多様性とは何かという問いを軸に、『多様性』という言葉を分解してその意味を探ったり、選手たち自身が『多様性』を言語化してみたりと、当たり前のように使われつつある言葉や概念の意味を探し当てていく形で行われました。
また佐伯さんが、1990年代にスペインで指導者をスタートし、異文化で受け入れられ、活躍されてきた経験を元に、『多様性』にまつわる知見や経験談を伝えていただいたほか、「(正)解を探すのではなく、問いを立て続けることが大切」であることや「豊かに生きていくために何を意識していくとよいか」という投げ掛けがなされ、選手の知る世界の枠を広げるきっかけをいただきました。
受講後の感想
遠藤優選手
「私たちはふだん、わりと世間一般の方から見るとコミュニティが狭い、サッカーでしかつながりがなかったりすることが多いと思うんですが、 こういうふうに多様性ということを今回テーマにして話し合って、外の世界はもっと広いんだなということをあらためて感じた会になりました。
今まで多様性とは?と聞かれたら、人種だったり、肌の色、国籍とか、体の大きさとか、 そういうのをぱっと思い浮かべてしまってたんですけど、今日学んだテーマで当たり前を広げるというか、自分が当たり前と思っていることは他の人の当たり前じゃなかったりとか、 そういう意識の違いで自分の世界が広がるんだということが学べたので、自分にとっては当たり前のことでも、他の人にとっては当たり前じゃないかもしれないという意識を常に自分の中に置きながら過ごしたいなと思いました。
また佐伯さんが、『解ではなく問い』という話をされていましたが、深く話せば話すほど、答えが見つからないというか、正解がないテーマなんだということも理解しました」
高橋はな選手
「多様性というものを普段こう考えてください、と言われないとたぶん考えないと思うので、 ほんとに興味深い話をたくさん聞かせていただきました。
多様性とは何かを考えていること自体がもう多様性なんだなとも感じたので、今日こういう考えるきっかけをもらえたことが、選手全員、今後につながるんじゃないかなと思いました。
多様性というワードを聞いて、私も調べたときに、互いを尊重し合うであったり、理解して認め合うだったり、みんな違ってみんないいとか、そういうものが出てくる中で、私たちはふだん、日本人しかいないチームで日本でプレーしていて、外を見る機会が少ないですし、国籍や宗教などの違いもある選手が在籍しているわけではないので、佐伯さんの話の中にあった、クラブの集合写真を見るだけでも見た目が違うことに気づくとか、食べるものが違うとか、そういう気づきをあらためて教えてくださって、世界は広いし、そうしたものをいかに理解するかが、大切なんだということを学べました。
また佐伯さんもおっしゃっていましたが、答えがないとは本当に思いましたし、考え続け、理解を深めて、思考を広げていくことが大切だと思いましたし、自分の世界が広がるなということを感じました」
佐伯夕利子さん(ビジャレアルCFフットボール本部)
「今回、オンラインでの講演という形だったので、遠慮がちだったところがあり、やっぱりリアルで円になって、みんなとわちゃわちゃと言いたい放題言えるような時間にできたらよかったなと思いました。
あとは、みなさん多様性というものを使い慣れているという印象はありました。私の時代ではとても環境が違ったので、女性サッカー、WEリーグという中で、彼女たちが求められているものがあるんだろうなと。
だからこそ、ちょっと負担にもなるのかなと考え、社会をよくするという重たい話ではなく、私へのフォーカス、一人ひとりがより幸せになるためには、ということにフォーカスして資料を作りました。
あなたたちが自分らしく、豊かで充実して、そんな一瞬一瞬、1日1日を過ごしてほしいという思いで取り組んだ形です。
私自身は、当たり前になっていくことが一番幸せな状態だと考えています。たとえば、昔のようにサッカーは男性だけのもので、しかもとてもうまいサッカー選手、とてもうまい子たちだけのものになりがちなことってあると思うんですが、そうではないものも当たり前にしていく。
たとえばですが、我々のクラブは女子チームを昔から持っています。スペインではパイオニアのチームの一つなんですが、実は知的障がいの方のチームも4チーム、持っているんですね。最初のころ、我々のコミュニティの中に、大人たちの知的障がいのチームができ、最初は育成選手たちも自分たちと同じユニフォームを着ているということで、不思議な感覚で見ていたようなんですが、いまはもうその基準値が変わって、ビジャレアルでやるクラブの中には、女性も、障がいを持っている方たちも同じユニフォームを着てサッカーをしているということが当たり前に変わっているんです。普通にさらっとトレーニング時間の入れ替わりが起こり、ノーマライズされた状態、そういうスタンダードを見るたびに、私はこういう社会だよな、こういう世界観だよな、と思うんです。
何か無理矢理、強制的に、人為的に行うというよりは、我々の環境の当たり前を変えていくということを、自然体でやっていくというのが大事だと思っています」
佐伯夕利子さん経歴
•1973年 イラン(テヘラン)生まれ
•1994年~ レアル・マドリードのスクールなどで経験を積む
•2003年~ スペイン男子リーグ3部で監督
•2004年~ アトレティコ・マドリード女子監督、育成副部長
•2007年~ バレンシアCF強化執行部に移籍、国王杯優勝
•2008年~ ビジャレアルCFフットボールマネージメント部に移籍
•2008年~ ビジャレアルCFU19コーチングスタッフ
•2010年~ ビジャレアルCF女子部統括責任者兼トップ監督
•2020年~ Jリーグ常勤理事
•現在 ビジャレアルCFフットボールマネージメント部
WE ACTION DAYとは
WE ACTIONとは、WEリーグに所属する選手、クラブ、そして、サポートするパートナー企業を始めとする様々な人が、リーグの理念「女子サッカー・スポーツを通じて、夢や生き方の多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する。」の実現のために輪となり、私たちみんな(WE)で起こす行動(ACTION)です。
詳細はこちら▶https://weleague.jp/weaction/