Match Day Information
MDI 2024-25 SOMPO WEリーグ 第4節 vs ちふれASエルフェン埼玉
◆どのポジションでも、自分の得意なプレーを出す◆
--ここまで徐々にWEリーグでの出場時間を増やしていますが、ご自身でプレーしていての感覚はいかがですか。
今シーズンは先発や後半の頭から出る機会が増えてきた中で、昨シーズンまでの残り15分で出るようなときとは全然役割が違うというのは感じます。その中で、自分の役割をしっかり理解した上で、試合に入れていると思います。
--ポジションも、本来のボランチだけでなくトップ下や左サイドハーフなど、いろいろなポジションでプレーされています。
ポジションが違っても、レッズレディースのサッカー自体は変わりません。それに、自分のプレースタイルが急に変わるわけでもないですから、どのポジションに入っても、まずは自分が得意と思っていることをやろうと思って試合をしています。
--角田選手の特長といえば、やはり球際の強さ、ボールを奪い切る部分だと思いますが、ご自身の中ではいかがでしょうか。
ボールを奪うなどの守備の部分は、自分でも特長だと思います。でも、今後は奪った後にどうしていくか、奪った後のプレーを完結させるところに、もっと取り組まないといけないと思います。
--昨シーズンはINAC神戸レオネッサ戦でWEリーグ初ゴールを決め、AWCL(AFC女子チャンピオンズリーグ 2024/25)では2得点しています。ゴールに絡むという部分については。
点を決めることは一番目に見える結果だと思いますけど、自分としては、自分の得点を意識し過ぎてそれ以外のところがおろそかになるくらいだったら、また違う形で貢献できたらと思います。「そのプレーがあったからチームが点を取れた」というふうに、自分はなりたいです。ボランチとして出場することが多いので、点を決めるだけじゃなくて、他にもっと気を配らなければいけないところについては、ゴール以上に意識しています。
◆世界に出て感じた、個人で完遂する力の必要性◆
--今年はFIFA U-20女子ワールドカップで、日本女子代表としても戦いました。世界の大会を経験して、どんなことを感じましたか。
世界中のみんながサッカーをやっているのを実感しました。試合が交流だとは思わないですけど、ボールひとつを介して国と国が交わるのがすごく面白いなって、試合をしていて思いました。
--角田選手が代表に選ばれはじめたのは、新型コロナウイルス感染症の影響で、国際試合があまりやれない時期でした。
そうですね。U-17の大会が中止になったとかもあって、アジアの大会(AFC U20女子アジアカップ ウズベキスタン 2024)でウズベキスタンに行ったのが初めてくらいの経験でした。この1、2年では、すごくいい経験ができていると思います。
--そういう大会に参加して、サッカーの部分で刺激になったところはありましたか。
やっぱり、個人で何かができないと評価されない、自分の価値は上がっていかないなというのは、あらためて思い知らされました。特にワールドカップのような大会だと、個人を取り上げることが多くなります。もちろんチームが大事なんですけど、自分一人で何かを完遂させる能力も必要なのかなと思いました。
--これから自分が目指すプレーヤー像も、かなりイメージできてきているのではないでしょうか。
ポジションが真ん中ということもありますし、ボランチはチームを回すための大きな存在だと思っているので、みんなを助けるとか、試合で存在感を出せるようなプレーをしていけたらと思います。
◆先輩から学んだ、日々の練習に取り組む姿勢◆
--チームにはさまざまな実績と経験を持つ先輩がたくさんいますが、どんなことを心掛けていますか。
自分が加入したときから、チームにはボランチができる器用な選手が多かったので、聞けることは聞いて、言いたいことも言うようにして、その中でいいなと思ったものは全部吸収しようと思って2年間やってきました。そこで身についたこともありますし、まだまだだと思うこと、この選手みたいにこうなればいいな、と思うところもありますけど、だけど自分は自分なので、そこでプレースタイルを変えようとかは思わず、うまくバランスをとりながら、いろいろな人のいいところをうまく吸収したいと思っています。
--そんな2年間で、特に成長できたと思うのはどんなところですか。
プレーではないんですけど、サッカーに向かう姿勢です。先輩たちが日頃練習に取り組んでいる様子を間近で見ている中で、自分も試合に出てチームの力になるために、やれることは毎日の練習しかありません。練習でやらなければ試合には出られませんし、試合に出ても何もできないというのは本当に感じますから、毎回の練習を頑張るなど、サッカー中心の生活になりました。
◆心に刺さった、ファン・サポーターの応援◆
--次節に対戦するちふれASエルフェン埼玉(EL埼玉)については、前節同様に同じ埼玉県内のチームということで、負けられないおもいなどもあると思います。
EL埼玉は下部組織もあるので、自分も中学生の頃から県大会とかでよく対戦していました。そのときの選手がいるというわけではないんですけど、ずっと身近で、負けられないという気持ちでやってきました。トップリーグではよりいっそうその気持ちが強くなりますし、1回も負けたくないですね。
--特に、次戦はホームゲームです。
前節の大宮アルディージャVENTUS戦から、ホームでのダービーが続きます。もちろんアウェイでも負けられないですけど、浦和駒場スタジアムに来てくださった方に負けた姿を見せて帰ってもらうわけにはいかないと思います。
--ファン・サポーターの方々の声援はすごく力になっていると思います。ピッチでそうした声援を受けて、どのように感じていますか。
毎試合、ホームではもちろんアウェイでも圧倒してくれるような応援ですし、引き分けてしまったノジマステラ神奈川相模原戦の後には、挨拶に行ったときに声援を送ってくれて、そのときのチャントが本当に心の底まで響いてきた感覚がありました。あまりいい試合ではなかった中で、「次のホームで勝とう」というおもいを応援で伝えてくれるというのは、本当に心に刺さるようでした。「もっと頑張らないと」って思わせてくれる存在ですし、後押しをしてくれます。本当に、スタジアム全部で闘っている感じがします。
--この試合は平日夜のキックオフとなりますが、多くの方が足を運んでくださると思います。そうした方々に向けて、メッセージをいただけますか。
平日の夜で、お仕事や学校がある中で足を運んでくださる方も多いと思いますし、そこで自分たちに何ができるかとなれば、闘うところを見せて、勝つことが一番です。みなさんにとっていい夜になって、翌朝の目覚めも良く、次の日もいい一日になるように、絶対に勝ちたいです。そして、またレッズレディースの試合を見に来ていただきたいと思います。
(写真:近藤 篤)