Match Day Information
MDI 2021-22 Yogibo WEリーグ 第6節 vs サンフレッチェ広島レジーナ
開幕から4連勝です。ここまでの戦いを振り返ってどのように感じていますか?
「開幕戦に勝ったことで勢いづきました。失点しても落ち着いていますし、安心して試合を見ていられます。何よりチームワークがいいですよね。試合に出ている選手だけでなくて全員で勝ち取っている勝利だなということをすごく感じています。レッズレディースはいいチームだなとずっと思っていますし、仲の良さは他チームに負けないです!」
そのチームでプロ選手になり、開幕戦が誕生日でした
「WEリーグの開幕戦が誕生日。それは一生に一度のことです。試合にも勝てたので、本当に最高の誕生日になりました。あの試合は自分のサッカー人生でベスト3に入るくらいの好ゲーム。それくらいうれしかったです。やっぱりWEリーグ開幕戦で日テレ・東京ヴェルディベレーザさんに勝てたことは大きいですよね」
その勝利を手に勢いに乗っているチームで、後半開始から出場する機会が増えています
「ここまで(清家)貴子に変わって出場することが多いのですが、途中出場するときには、チームの雰囲気が変わらないようにすることなどを意識しています。どのタイミングで出るかは試合によって違いますが、いつでも出られる準備をしていますし、相手の状況をしっかりと見てプレーをするように心がけています。前半はベンチで試合を見ているので、どうしても実際のスピードなどを感じられない部分があります。流れに乗るのは大変ですが、だからこそしっかりと見て、自分が出たときにはチームに余裕を持たせたり、落ち着かせたりできるようにしていきたいです」
その上で、複数のポジションでプレーをしていますが、最近はサイドバックですね
「レッズレディースのサイドバックは攻撃的です。他のチームと違って高い位置をとります。サイドハーフを兼任しているみたいなイメージもあって、守備もするけど攻撃や得点にもつながるプレーができる。すごく楽しいポジションと感じています」
味方を呼ぶ声もよく出ていますよね
「味方を呼ぶことによって相手が自分に引きつけられると、その分、空く選手が出てきます。だから、声で駆け引きができる。使われるのはうれしいのですが、使われなくてもチャンスになったらうれしいので、呼ぶように心がけています」
ポジションへのこだわりはありますか?
「今まで本当にいろいろなポジションをしてきていますが、サイドバックが一番しっくり来る感じです。中学1年から中学2年はFW。中学3年でサイドハーフ。高校1年がサイドバックで高校2年のときはセンターバックでした。高校3年はボランチというように毎年違うポジションをやってきたので『どこのポジションがいい?』と聞かれても、考えてしまってしっかりと答えられない自分もいます(苦笑)。でも最近はサイドバックが楽しいです。それがこだわりなのかな」
では、チームから求められる役割は、どんなふうに感じていますか?
「自分は流れを変えるというより、落ち着かせるタイプの選手です。その上で後半はチームもしんどい時間になってくるので、ボールロストをしないように、蹴るよりもつなぐことを意識しています。チームには流れを変えられる選手が他にもたくさんいます。だからこそ、チームを落ち着かせる役割や、前半からの流れを見て、その流れを続けられるように意識することが大事だと思っています」
途中出場をするときもとても落ち着いているように見えますし、長嶋選手の特長ですね
「みんなに『落ち着いている』と言われます。でも、よく考えると自分の特長ってなんだろう…やっぱり落ち着いていることなのかなと思いますけど、途中出場のときなどは、実は緊張しています。『緊張してなさそう』って言われるんですけどね(苦笑)」
難しさもある途中出場ですが、ルーティンなどはありますか?
「試合前のピッチチェックです。毎試合やっているのですが、芝生の長さやピッチの状態を確認しています。レッズレディースはパスサッカーをするので、ボコボコしているとやりにくいこともあります。そこを含めて見ることがルーティンです」
そのルーティンを一緒にしている清家選手は普段から仲がいいですが、一つのポジションを争う関係でもありますよね
「ライバル関係ではありません。普段は2人で遊びに行くくらい仲がいいですし。確かに、サッカーになるとライバル…いや、でも、貴子を抜いてやろうみたいな気持ちも本当になくて、今は、2人で半分ずつ出ていますし、お互いにがんばろうという感じです。2人で力を合わせて、チームを勝たせることができればいいなって思います」
では、長嶋選手から見た清家選手のすごさはどんなところですか?
「足が速いし、身体も強い。どんどんゴールに絡んでいきますし、セットプレーでも得点を決めたりするのですごいなって思います。それに貴子が仕掛けられていても、安心して見ていられますし」
逆に、「自分のここは負けない」というところも教えてください
「落ち着いてつなぐこと。相手を見て判断するところかなと思います。負けないというよりも、それが自分の特長です。思い返すと貴子がサイドバックをするようになったのは、自分がケガをしてしまったことも一つの要因で…当時、悔しさはありましたが、今は違います。やっぱり仲はいいのでバチバチしてないですよ(笑)。あっ、でも貴子とはアカデミーから一緒ですけど、仲良くなったのはトップに上がってからだったりします」
そうなんですね!そうすると清家選手との間柄は仲のいいチームメート?親友みたいな感じですか?
「実は、その話をちょっと前にしたんです。貴子と(南)萌華と(高橋)はなと4人で。プライベートでも一緒に過ごしたりする4人なんですけど『うちらってチームメートかな?』という話題になって『それ以上だけど、なんだろうね』って。結局、誰も答えが見つけられないままです(笑)」
すごくいい関係だと思いますが、そのメンバーと出会い、一筋でやってきたレッズレディースは、長嶋選手にとってどんな存在ですか?
「長期オフやコロナ禍で自粛期間があったときに『会いたいな』って思うくらいレッズレディースがめっちゃ好きです!」
一番好きなところは?
「とにかく仲がいいですよね。年下が盛り上げているというよりも、うるさい感じなんですけど(笑)。でもここではすごく自然体でいられるし、とても楽です。前は自分の素を出せなかったんですけど、試合に絡めるようになってから素を出せるようになって、プレーにも自信がつきました。そのきっかけは…いくつかありますが、U-20女子ワールドカップを目指す代表チームに招集されなくなったこと。その悔しさから、がんばろうって決めて試合に絡めるようになりました。あのときに代表に選ばれていたら、きっと調子に乗ってしまったと思います。すごく悔しかったですが、今はいい経験をしたと思います」
その悔しさを糧に、今ではレッズレディースで欠かせない選手になりつつあります。改めて大好きなチームでWEリーグ初代チャンピオンを目指すシーズンを戦う中で、次戦への意気込みを聞かせてください
「サンフレッチェ広島レジーナさんはレッズレディースと似ていて、つなぐサッカーをするチームです。相手にやりたいサッカーをやられないように、自分たちから仕掛けていきたい。その上で勝てていることに奢らずに、気を引き締めて戦いたいと思います」
最後にファン・サポーターのみなさんへ、メッセージをお願いします
「チームは4連勝をしていて、いい形でスタートを切れています。S広島R戦も勝利をして5連勝できるようにがんばります。そして、個人的にはまずは守備からということをしっかりと意識して、攻撃でもチャンスをつくれるように、チームに貢献できるようにがんばりますので、応援よろしくお願いします!」
みなさん、こんにちは。2021-22 Yogibo WEリーグも第6節を迎えました。前半の折返しを迎え、三菱重工業浦和レッズレディースは4連勝をつかみ、2位に位置しています。
この4連勝は、本当に選手たちのおかげです。例えば前節のAC長野パルセイロ・レディース戦での2得点も、「止められないだろう」というシュートをしっかりといい時間帯に決めてくれました。もちろんこれまでの得点も同様です。自分の力を発揮し、こうしたシュートを決められる選手たちがいる。それは、本当にありがたいことです。
同時に、前節の大きなチャンスは得点シーンくらいでした。全体で見てもシュート数は少なく、相手が上回っているのです。だからこそ、しっかりと勝ち点を積み上げていても、あまり手放しで喜べないという側面があることも感じています。
今後、レッズレディースは、ますます研究されていくでしょう。選手たちの疲労も重なっていくと、相手が上回るようなシーンや試合が出てきます。そのときに、どう乗り越えていけるのか。来春までのリーグ戦では、苦しいときや悪い流れのときも来ます。そのときに乗り越えられるように、自分たちのサッカーの完成度、一つひとつの精度を上げていきたいのです。そのためにも、もっと崩したい、前からボールを奪いたいという欲も出てきており、選手たちにはそこを求めています。
相手と対峙したときに、いかに突破してかいくぐってゴールまで結びつけるか。誰かが何かをやろうとすることにみんなが反応するようなイメージを共有できているか。そして奏でることができるのか。そこが大事であり、目指していくところでもあります。振り返れば前節は、そうしたシーンが少なかったこともあり、サンフレッチェ広島レジーナ戦は一つでも、二つでも増やしていきたい。そう考えています。
リーグ戦は一つひとつの勝ちを拾っていく作業で、今のレッズレディースは、それができています。これは運の強さなのかもしれませんが、強いチームはこういうものだという思いも広がっています。ただし、先ほども言ったように最後まで残るには、もう少し必要なものがある。それも確かなことだからこそ、もっと高みを目指していきたい。全試合を終えたときに、レッズレディースが頂点にいるために、今があるのです。
そして、その頂点をつかむために欠かせないのが、多くのファン・サポーターの方々が試合に足を運んでくれることです。その応援は必ず選手たちの力になる。だからこそ、この先待っているリーグ戦の佳境に向け、スタンドを真っ赤に染めていきたいのです。レッズレディースは“サッカーのまち"のプロクラブ。やはり入場者数でもリーグの頂点に一緒に立ちたいという気持ちも募ります。加えて、今の選手たちやチーム状況を知ることで、より一層、大事なときに試合が楽しくなる。スタンドからの温かい拍手や手拍子、応援は何よりもうれしいものなのです。ホーム・浦和駒場スタジアムが5,000人以上のみなさまで埋まり、その後押しが大きくなればなるほど、もっともっといろいろな力が出てくるでしょう。そのときを楽しみにしています。
そうした思いを持って迎えるサンフレッチェ広島レジーナ戦です。相手は新しいチームで試行錯誤している状況ですが、決して侮れません。サイドの攻防はポイントになるでしょう。その上でチームがいい入り方をできるように準備していきたいと思います。
勝てば5連勝になりますが、新たな1勝を取るつもりでチーム一丸となってがんばりますので、今節も応援をよろしくお願いします。
2021-22 Yogibo WEリーグ第5節ハイライト