長嶋選手は今シーズンの初戦となる大宮アルディージャVENTUS（大宮V）戦で、センターバックとしてフル出場しました
「ここ数シーズンは右サイドバックや右サイドハーフなどで途中出場することが多く、センターバックはユースの頃に(南)萌華と一緒にやっていたこともありましたが、トップチームでは一度先発出場をしたことがある、というくらいでした。今シーズンは萌華が移籍したこともありますし、今は怪我人などの事情でセンターバックがいないので、私もチームのために改めてチャレンジしているところです」

久しぶりのセンターバックということですが、トップチームでの経験も積んできていますし、プレーの中で感じるところも変わってきているのではないでしょうか
「これまでとはやり方がかわってきているので、難しいところもあるなと思っています。試合の状況によっては相手の2トップと数的同数で対峙することもあり、そういうときには裏に抜け出されないことはもちろん、足元にボールが入ったときに前を向かせない守備など、意識するべきことがたくさんあります。そうしたことに一つひとつチャレンジしていければと思います」


一方で、面白さややりがいを感じる部分についてはいかがですか
「相手が裏に抜けようとしている場面でラインコントロールをしてオフサイドを取るのは守備のやり方の一つですし、それがうまく決まったときには面白さを感じます」

また、レッズレディースのセンターバックには攻撃面での仕事も求められると思います
「ボールをつなぐサッカーはチームとしてずっと目指してきていますし、その起点になるのがセンターバックです。私のところから、前線の選手が効果的にプレーできるようなパス、そして1本でゴールへとつながるようなパスを狙っていきたいと思っています。ゴールにつながるプレーについては、中盤のポジションをやっていたときはもちろん、どのポジションにいたとしても常に意識しています。自分のパスからゴールが生まれるようなシーンを、たくさん作っていければと思っています」

センターバックとしてプレーするにあたり、参考にしている選手などはいますか。
「今は昨シーズンの試合を見て、気になったところをチェックしています。萌華や高橋はなの2人が出ていた試合の映像を参考にしていますし、気になったところについてはそのシーンを萌華に送って、どうすればよかったのかなどを聞いたりしています。練習や試合のときには、タイミングが合えばチームメートとその場で話し合いますし、後から気になったところについても意見交換をするなどしているので、それを自分の成長につなげていければと思っています」

今シーズンのチームは、新しいフォーメーションでのサッカーに取り組んでいます。守備陣としてはどのようなところを意識していますか
「4-3-3のままで守備をしたりするので、どこから守備にいくかとかもそうですし、外を捨ててスライドしないといけないような場面も出てきます。判断をしっかりとしながら、スライドや中を固めることなど、状況に応じてプレーしていかなければいけないと思います」

センターバックとして、コーチングの部分も求められると思います
「大宮V戦では(上野)紗稀さんとセンターバックのコンビを組んだのですが、紗稀さんとしてはたぶんやったことがないポジションだったと思いますし、自分が声を出していかないといけないのは分かっています。行ける場面はみんな分かっていると思いますが、そうではないときに『今は行かないで！』とか、そういう状況をきちんと伝えられるような声をかけていくことは意識しています。また、今はGKのポジションで、試合出場経験があまりない選手が出場することもあります。最初のうちは緊張もあると思うので、彼女たちが思い切ってプレーできるよう、自分から声を出してリーダーシップを発揮して、チームをまとめていければと思っています」


大宮V戦の手応えや前節の勝利を経て、今のチームの仕上がり具合についてはどのように捉えていますか。
「大宮V戦では相手の2トップに対してセンターバック2人があまりつくことができていなくて、前向きでドリブルされてしまうシーンがたくさんありました。でも、この前のアルビレックス新潟レディース戦ではそこを修正して、FW2人に対してセンターバック2人がしっかりとつき、前を向かせないようにできていました。そこで行きすぎると入れ替わられてしまう部分がありますので、状況判断をしながらしっかりやっていければいいと思います。そして、第1節では引き分けでしたけど、第2節に4点を取ってしっかり勝ち切れたことは、チームの成長にもつながっていくと思います」

リーグカップで個人的にチャレンジ、アピールしていきたいところについてはいかがでしょうか
「センターバックとしては不慣れな部分もありますし、まだまだ経験を積んで身につけていかなければいけないところがたくさんあります。これから試合を重ねていくごとに自信がついてくると思いますので、少しでもいい経験をしていきたいです。また、開幕2試合で3失点してしまっているので、そこをできる限り減らしていって、いい形でリーグ戦に臨めるようにしていきたいです」

今シーズンは、チーム内でのポジション争いも激しくなってくると思います
「怪我をしている選手やU-20女子日本代表に行っていた選手が戻ってきたら、センターバックもそうですし、他のポジションでもチームとしても厳しい競争をしていくことになります。自分も試合に出られるように練習からしっかりと取り組んでいきますし、試合に出たときにはいいゲームをしていきたいです」

昨シーズンはリーグで13試合に出場しましたが、フル出場がありませんでした。まずは出場時間を延ばしていくことが目標になると思います
「第1節では久々に90分出場して、体の疲労度などはいつもと違うところがありました。WEリーグカップでそこに慣れつつ、リーグが開幕したときにはいいコンディションで90分しっかり闘えるよう、体のケアもしっかりしていきたいと思います。これまでは筋肉系の怪我が多かったので、今は筋肉トレーニングをしていくのとともに、体の使い方なども改善していっているところです」


改めて、今シーズンにむけての意気込みをお願いいたします
「昨年は皇后杯で優勝できましたが、リーグでは2位でしたし、優勝したINAC神戸レオネッサとはかなり勝ち点差を離されてしまいました。昨年は失点が多かったことは分かっていますし、今はチームとしても守備面の練習がとても増えてきています。球際の部分を強化していくなど、センターバックとして失点を減らすことに責任感を持って取り組むと共に、しっかりとチームをまとめ、今シーズンは優勝するだけでなく、リーグで一番失点が少ないチームになることを目指していきます」

最後に、週末のAC長野パルセイロ・レディース（AC長野）戦に向けて、ファン・サポーターへのメッセージをお願いします
「前節は非常にいい形で勝利できたので、AC長野戦では失点をゼロにして、ホームでいい形で連勝できるように頑張りたいと思います。浦和駒場スタジアムにはいつもたくさんのファン・サポーターの方々が足を運んで、熱い応援をしてくださっています。その期待に応えられるよう、全力で闘います」