今シーズン、ユースからレッズレディースに昇格した塩越柚歩は、ここまで全試合に出場し、先発の機会も徐々に増えてきている。初めてのトップリーグの舞台で、持ち前のスピードとスタミナを生かしてプレーする彼女には、ファン・サポーターからも多くの声援が送られる。応援を力に変えて走る背番号19に、チームへの思い、アルビレックス新潟レディース戦への意気込みなどを聞いた。


【試合出場で積み重ねた自信】
■開幕から、公式戦全試合に出場しています。ここまでを振り返ってみていかがですか。
「自分の実力的に、今年は試合に出られるとは思っていなかったですし、スタメンというのも考えていませんでした。はじめは驚きもあったんですけど、毎試合出場させてもらえていることは自信にもなっていますし、次第に、もっと試合に出たいという意識を持てるようになってきました」

■自分の特長と課題については、どのように把握されていますか。
「吉田監督には、体力や運動量の部分を推してもらっていますし、右サイドバックとして、どんどん攻撃参加していくところを期待されていると思っています。元々は前の方のポジションでプレーしていたので、特長である積極的な仕掛けや、チャンスメイクをしていきたいです。

課題については、守備面ではまだまだ修正すべきところが多いです。また、ビルドアップでもサイドバックは起点になると思うので、パスの質など、一つ一つの精度を、さらに高めていきたいです」

■サイドバックをやる上で、参考にしている選手はいますか。
「身近なところで、チームの左サイドバック、北川ひかる選手です。同い年ですけど本当にうまいし強いし、何でもできる選手だと思っていて、尊敬しています。ひかるは守備でも光っていますし、攻撃でも起点になれていますから、右サイドでも同じくらいできるように、という意識はあります。身近にそういう存在がいるのはいいことだと思います」

【小さい頃から憧れたチームの勝利に貢献する】
■ジュニアユースからレッズに所属しています。最初の接点はどんなものだったのですか。
「あまりよく覚えていないんですけど、小さい頃から浦和レッズに入りたいと言っていたそうです。そしてサッカーを始め、小学校6年生のときに、当時の少年団のコーチにレッズレディースジュニアユースのセレクションを勧められて参加し、加入することになりました」

■今後、レッズレディースの選手として、どのように成長していきたいですか。
「やはり、チームとして勝ちたいですし、自分も試合に出続けるようになったことで、もっとチームに貢献できる選手でありたいと、強く思っています。今シーズン、チームはあまりよくない状況ですけど、そこでひとつ勝つことはすごく大事だと思っていますし、自分も得点などで勝利に貢献したいです」

■得点と言うと、前の試合ではジュニアユースから同期の遠藤 優選手が初出場でゴールを決めましたね。
「初出場で初ゴールということで、本当に『持っている』と思います。彼女の得点は嬉しかったですけど、私は試合に多く出ていて点が取れていないので、悔しさもあります。刺激を受けたので、もっとがんばって、次は自分が点を取りたいです」

【苦しいときの声援が、自分のプレーにつながる】
■ユースからトップチームに昇格し、改めて感じたことはありますか。
「素晴らしい環境でプレーできること、そして、レッズレディースは本当にいろいろな方から応援されていることを感じます。その中で、もっと結果を出さなくてはいけないと思います」

■スタジアムでは、特に応援されている方の存在を感じると思います。
「それまで外から聞いているだけだった歓声の中でプレーしていることに、不思議な感覚がありました。いいプレーをすればコールやチャントを歌ってくれますし、そうした力強い声援で、後押しされているというのはすごく感じています」

■新潟L戦に向けて、意気込みを聞かせてください。
「新潟L戦はホームゲームですし、今年2回対戦してどちらも負けているので、勝たなくちゃいけないという思いがあります。そして、ファン・サポーターのみなさんの声援は本当に力になりますし、苦しいときの後押し、声援が、自分のプレーにもつながります。今までと同じように、引き続き、熱い声援をお願いします」