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マチェイ監督「ピッチ内外でのハードワーク、そしてチームの雰囲気は非常に高いレベル」

31日、沖縄トレーニングキャンプ20日目のトレーニング終了後にマチェイ スコルジャ監督が囲み取材に応じ、メディアからの質問に答えた。

(トレーニングキャンプの率直な手応えと新戦力の融合についての満足はどうか?)
「かなり状態はいいです。いい雰囲気の中でできています。トレーニングキャンプに来て3週間ほど経ちましたが、強度や負荷の高いトレーニングをしてきました。ピッチ内外でのハードワーク、そしてチームの雰囲気は非常にレベルの高いものであると思います。2年前と比較してもよりいい状態にあると言えますけど、実際にそれが試されるのは公式戦が始まってからです。そして新加入選手たちの順応のプロセスも非常にスムーズにいっています。それは既存の選手たちの手助けもあるからだと思っています」

(2、3人の小さなユニットの関係性が深まった3週間だったと見ているが、開幕までの2週間は大原サッカー場でどんな時間を過ごしたいと考えているか?)
「今のところ選手たちにはベースやメインのルールなどを渡してトレーニングしてきました。トレーニングキャンプが終わってからはより細かいところに入っていきたいと思っています。そして開幕から難しいアウェイ3連戦という状況ですので、それに向けてもしっかりと準備していきたいと思っています」

(2年前にレッズの監督に就任した際にはAFCチャンピオンズリーグの決勝が控えていた。昨季はチーム状況が難しい中での途中就任だった。今季はフラットな状態でトレーニングキャンプを迎えられたと思うが、自身が伝えたいことはどれくらい伝えられたのか?)
「そうであると言える面もありますし、そうではない面もあります。2年前と似た状況とも言えます。新加入の選手が多い状況です。ですので、チームは大きく変わっています。松尾(佑介)や大久保トモ(智明)など、まだ怪我から復帰していない選手もいます。ほぼどのポジションでも競争が激しくなっていると思います。スキルもあり、選手たちそれぞれにエゴもある状況で、みんなで同じ方向を向いていくマネジメントが重要になってくると思います。ただし、それぞれがエゴを前面に出すのではなく、チームにとって何が必要なのかを考えて行動しなければいけません。今のところ、非常にいい方向に向かっていると思います。実際にリーグが始まってみなければ答えは出ませんが、今のところいい状況が続いていると思います。そして選手たちもこのチームがまだ仕上がっていないことは認識していますし、攻守にわたって修正しなければいけないところはまだまだあります」

(攻撃の練習に時間を割いていたように見えたが、昨年のパフォーマンスを踏まえて、選手たちにどのような改善を求めてトレーニングキャンプを進めてきたのか?)
「いろいろな形のビルドアップがありますが、それぞれの構造、形を維持しながらプレーすることを強調しています。また、今は新加入選手を観察しながらトレーニングを行っています。なぜなら、選手それぞれの能力に合わせる部分が出てくるからです。たとえば(金子)拓郎はどういう習慣を持つ選手なのか。特に新加入選手たちにとってよりいい環境をつくるためにそうしていきたいと思っています。新加入選手で(マテウス)サヴィオや(松本)泰志、あるいは拓郎のような先発メンバー候補の選手たちが、攻守にわたっての自分の役割をしっかりと理解してくれているといういい状況ができています。そしてトレーニングマッチにおいても、プレーするごとに前進している感覚があります」

(2年前も使っていた言葉かもしれないが、このトレーニングキャンプで「cooperation」、協力しようという言葉を使っていたと思うが、そこに込められた意味は?)
「まず『cooperation』ですが、これは共同や連係、連動、もしくは協力という意味ですが、これがなくてはサッカーはプレーできないと思います。たとえば攻撃ではそれぞれの能力に合わせた柔軟性が必要だと思いますが、守備はマンツーマンで守っているわけではないので、選手たちが協力し合ってしっかりと守らなければいけないと思いますし、攻撃でも自由をもたせながらも構造、形は保たなければいけないと思います。そのための協力が必要です」

(現状で昨年とは違った攻撃の上積み、得点力アップができる手応えはあるのか?)
「まず得点力アップは望んでいることです。昨季はあまりよくなかったところです。得点数は少なかったです。そこは改善点です。構造を保つことは必要ですが、構造を保ちながらも選手はポジションを入れ替えながらプレーします。そのプレーの仕方を選手たちに理解してもらう中で、昨シーズンから今シーズンにかけて大きな変化があると私は思っています。新加入選手にスキルがあるだけではなく、チーム全体の連係がより取れていると思います」

(昨年はマチェイ監督が就任していた際にリーダーの役割を担っていた選手たちが次々にチームを離れてしまった。それがシーズン後半を難しくした理由でもあると思うが、今季のチームの中心になっていくような選手は見つかったのか?)
「興味深い質問です。メンタル面は今シーズンもキーとなる部分だと思います。昨年のロッカールームではそこに問題があったと思います。しかし残留争いをしている難しい時期ではありましたが、その中でリーダーシップを見せた選手たちもいました。そういう選手たちには続けてもらいたいですし、新加入選手についてもリーダーになる能力があるかどうか見ているところです。そういうものを持った選手たちでキャプテングループを構成したいと思っています。新加入選手たちを見極めるための時間が必要ですので、キャプテンたちを決める判断は今のところできるだけ遅らせようとしています」

(2年前に来た際、「日本人選手は『15分前に来い』と言うと15分前の15分前、30分前に来る」という話をしていた。そういう日本人選手の特徴を理解した上であらためて工夫していることやヨーロッパで指導する際より気を付けなければいけないと考えていることはあるか?)
「日本人の性質と性格を考えて、私が決めるルールは日本では少ないです。(日本人は)非常にプロフェッショナルです。ピッチ外の規律の問題は全く起きていません」

(そういう特性があるからこそ気を付けなければいけないことは?よく言われるのはクリエイティビティーや自分で何かをしようとすることが不足していると一般的に言われるが、マチェイ監督なりに気付いたことはあるか?)
「そういったところにはもちろんアプローチしていますが、それは日本人だからというわけではありません。どのチームにいってもそれぞれに責任を持ってプレーしてもらいたいと思っています。私と選手の接し方は、指示というより会話です。プレーするアイデアや連動、協力といったところの一部であると感じてもらいたいです。その方が一体となりますし、選手たちも責任を持って行動してくれると思います。そうなると特に難しい時期に力を発揮してくれると思います。2年前、このやり方でうまくいきましたので、今年も新たなグループでそうなっていくと思っています」

(日本ではマンツーマンの要素が強い守備をすることが多く、もしかしたら日本人に向いている守り方かもしれないが、ゾーンディフェンスのメリットや採用している理由は?)
「私はマンツーマンをやったことがありません。ゾーンディフェンスを常に行っています。相手によってはミックスにすることもあります。マンツーマンで守ると1つのミスが致命的になることがあります。ゾーンディフェンスはより組織的な守備ができます。マンツーマンのいいところもあります。たとえば今日のトレーニングでは白チームがマンツーマンでしたが、赤チームにとってプレーしにくい状況でした。マンツーマンに対してもプレーを向上させていかなければいけないですが、私自身はゾーンディフェンスを好みます」

(ハイパフォーマンスコーディネーターに就任した池田誠剛さんとの仕事をどのように築いていきたいか?)
「非常に経験と知識が豊富な方です。トレーニングキャンプ中も誠剛さんから重要な意見をたくさんもらいました。彼がレッズに来てくれて非常にうれしく思っています。スタッフのことを考えると、私は非常に幸運だと思っています。非常にプロフェッショナルであり、みんなで一丸となって同じ方向に向かっていけていると感じています」

(シーズンを向かえるに当たっての目標、たとえばシーズンを3つに分けてこのターンまでには勝ち点をいくつ、得点をいくつなど設定したり選手に課したりしてモチベーションを高めたりするのか?)
「準備の初日から非常に高いモチベーションで行っていますので、あえてモチベーションを上げなくても大丈夫だと思います。2年前に来たときから言っていますが、Jリーグを獲りたいという夢があります。今回は私にとってセカンドチャンスですが、全員が同じ気持ちだと思います。長く、タフなシーズンだと思います。そして真ん中に非常に重要な大会も1つあります。私も目的、目標を細かく設定していきたいと思っていますし、今は最も強いグループを見つけようとしています。試合で勝つためには先発メンバーだけではなくサブの力も必要です。後半でのサブの選手のパフォーマンスは非常に重要だと思っています。場合によっては、理論上この選手が最も強いのではないかと思える選手がサブに入ることになると思います。後半のためにそういう選手をベンチに入れることもあります。それは新たなやり方ではありません。昨年もそうでした。今の私の目標は最も強いグループを見つけることです。そして、そのセットアップです。また何試合かプレーしたら、その試合のフィードバックからどの方向に進むべきか、何を改善すべきかが出てくると思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

マチェイ監督「ピッチ内外でのハードワーク、そしてチームの雰囲気は非常に高いレベル」

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