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「しっかり焦点を当てて試合に臨む」大槻 毅監督

30日、大槻 毅監督がWEB会議システムを使ったメディア取材対応を行った。

【質疑応答】
(前回練習を見させていただいたのは3月25日だったが、久々にメディアに囲まれてのトレーニングはどうだったか?)
「3月25日以来ですか。はじめに今日来ていただいた方もいらっしゃると思いますが、ありがとうございました。みなさんに見ていただいて、同じピッチで仕事ができる日が来たことを喜んでいますし、来ていただいたことに感謝しています。引き続きこれからもよろしくお願いいたします。選手もそうですが、我々は誰かに見られて、みなさんに見ていただいて、我々がやっていることを伝えたり、それに協調していただいたり、いろんなことを見て、感じていただくことが仕事の大きな部分だと思っています。まずは7月4日に試合がありますが、その前にみなさんに見ていただいたこと、まず一番は喜んでいます。ありがとうございました」

(チーム活動が再開してからここまでの間、グループ練習や全体練習に以降する中でやり方として難しい部分やトライ&エラーがいろいろあったと思うが、難しかった部分は?)
「トライはしたけどエラーをしたという思いはあまりないですね。グループ練習で大変だったことは、たとえば4グループに分けてやると1日に4回練習があるので、選手は1日1回ですが、スタッフは4回あったのでスタッフが大変だったなということはありました(笑)。グループであることのメリットがあったと思っていますし、まずはそういうところにクローズアップして取り組んだので良かったと思っています。全体練習以降で言うと、クラブ内でのプロトコルや関(芳衛)ドクターと協力して、しっかり基準を作ってクラブとして判断して、次に進もうという形で進めてきました。そういった面でポジティブだったのは、クラブとたくさんコミュニケーションを取れたこと、クラブが現場に対して本気でいろんなことを準備してくれることを感じられました。ありがたい時間だったと思っています」

(先週末にJ2、J3のリーグ戦が先だって行われたが、選手たちの動きにブランクを感じることはあったのか?)
「僕も先週末、DAZNで何試合か見させてもらいました。ブンデスリーガ(ドイツ)やラ・リーガ(スペイン)の再開初日と比べると、コンディションは良いのかなと捉えています。具体的に言いますと、海外はスタートに向けてはどれくらいの準備とトレーニングの質でやってきたのかはよくわからないですが、止まれなかったり、ケガをしてしまった、というシーンが初日には見られました。データははっきりしていませんが、僕が見た試合ではそういったことはあまりJリーグでは見られなかったので、みなさんしっかり準備して再開を迎えられたのだなという思いを持っています」

(横浜F・マリノス戦について、去年のチャンピオンチームでお互いに再開初戦ということでポイントになるところはどう考えているか?)
「再開でF・マリノスと当たれること、この巡り合わせになったことを非常に喜んでいます。チャンピオンに対して試合ができるということ、再開のところの区切りのゲームで大きなモチベーションを持って臨めるなという思いがあります。F・マリノスに関して、中断の前にFUJI XEROX SUPER CUPやAFCチャンピオンズリーグ、J1リーグのガンバ大阪戦、昨年のゲームも含めて、時間があったので見る機会はありましたが、中断期間でいろんなことをブラッシュアップしてきたり、ケガ人が戻ってきたり、いろんな要素があると思うので見えないところもあるのですが、まずは我々がどういうふうに持ってきたかということにしっかり焦点を当ててゲームに臨んでいきたいと思っています」

(自分たちがやりたいことと相手に対応することのバランスを今季はどうするか考えているか?)
「相手が、自分が、というよりは試合を大事にしたいです。相手も共存しての試合なので、その試合で目的を達するためにどうするかということだと思います。自分たちが、とか相手が、とかだけではないので、おっしゃったとおりそのバランスのさじ加減をどう持っていくかだと思います。ただ、少なくとも今年はクラブとして、チームとして主体的にやりたいということは言っていますので、主体的という言葉をどの場面で発揮するかということはしっかりと意識して臨みたいと思っています」

(再開初戦に限らず今シーズンについてだが、交代枠が5人に広がる影響をどう捉えているか?)
「たとえばブンデスリーガの交代の傾向などいろいろ見て、我々もどうなっているか調べてみようということでやっていましたけど、時間帯で何分から何分の間にこういう交代が多いよね、みたいな傾向はありますが、海外のことをいくら調べてもJリーグはまた独自の色があると思いますし、独自の色がついていくリーグだと思っていますので、臨機応変に対応していかなければいけないと思っています。ハーフタイムを除いて3回交代できるというレギュレーションをしっかりと頭に入れて臨んでいきたいです。今日の練習に来ていただいた方はわかると思いますが、ほとんどケガ人がいなくて戻ってきている状況です。トレーニングもグループとして、チームとして良いものができてきていると思っています。ですから、試合に出た選手はアグレッシブに戦ってくれるのではないかという期待を持っていますので、思い切って選手をピッチに出してあげたいなと思っています」

(久々にトレーニングを見て武田英寿選手が茶髪になっていることに驚いたが、すっかり馴染んでいるように見えた。思い切って初めから使ってほしいという気持ちがあるが、大槻監督が感じる武田選手の変化、成長はあるか?)
「ヒデ(武田)は今おっしゃられたように、まず髪の毛が赤くなりましたね。非常に明るい髪の色になりました(笑)。それだけじゃなくて、この中断期間に体重も増やして体が一回り大きくなってガッシリしました。そのことによって、もともと彼は良いキックを持っていますが、そのキックの精度が上がりました。踏み込んだり止まれたり、という能力が向上しています。そして守備の能力がこの中断期間に向上しました。非常に意欲的にやっていますし、身体の軸が強くなったことで攻撃の良い部分がさらに際立つようになってきたのではないでしょうか。本当にピッチの中で、トレーニングでもトレーニングマッチでも良い仕事をしています。本当にそういうプレー面での向上がこの数ヵ月で見られたことは僕も非常に喜んでいます」

(J2の第2節の試合ではかなりセットプレーでの得点や空中戦でうまく競れないような空間把握の感覚が戻っていないシーンが多く見られた。その点について監督として対策や思うところはあるか?)
「ブンデスリーガの再開初戦の時もGKがエアボールとか裏の距離感が悪かったという話はしていて、選手やコーチと共有したことがあります。その通りだと思います。ただ、グループからトレーニングが始まってもう1ヵ月経っていますのでそういったところも言い訳にはならないと思いますし、もちろん2ヵ月空いた時期もありましたが、それから1ヵ月以上トレーニングしているので、その部分に関しては。でも出てしまうのかもしれませんね。難しいところだとは思っています。我々のチームでは出なければいいと思っています」

(交代枠の話が出てきているが、西川周作選手は以前、ルール変更について「自分が監督なら若手を積極的に使うと思う」と言っていた。若手とベテランのバランスについてはどう考えているか?)
「いくつから若手なのかわかりませんが、僕は組み合わせだと思いますし、走らないとサッカーになりません。上手な人や賢い人や経験のある人はその武器を持っている。でもその人たちがどんなにサッカーが上手でも走れなくなったらサッカーはできなくなってしまうので、走ることが基本になってくると思います。ただし、一人ずつが走るのではなく11人でチームとして走るので、若い選手が経験のある選手をサポートすることは可能ですし、経験で若い部分をサポートすることも可能だと思います。なので、組み合わせだと思いますし、今年は4-4-2でスタートしていますが、その中での隣と前後とのコミュニケーションは常に取ろうねという話はしていますが、そういったところで良い組み合わせで戦えればいいんじゃないかと思っています」

(JリーグのPCR検査で全検体が陰性だった。大槻監督は選手たちによく「家族を守ること」「健康を守ること」とおっしゃっていたと思うが、検査結果についてはどう受け止めているか?)
「選手とスタッフが陰性であったことは本当に良かったと思っています。それは我々のクラブだけではなくてJリーグ全体がすごく良かったと思っています。それは僕が思うことだけではなくて、おそらく選手を支える家族の方たちもホッとしたのではないでしょうか。お子様がいる家族は学校が始まったりして、みんなが気は使っているけどどういうふうになっているか、どういうふうになったらいいかはわからないことが多々あると思います。ここにいるみなさんもそうだと思います。ですからたくさんの人に支えられている我々が、周りの人たちから心配していただいてこういった結果になっているということだと思います。家族のみなさんの努力や気の使い方に関しては本当に感謝したいと思いますし、それを支えてくれる、いろんな検査をしてくださる方々、Jリーグで準備されている方々にも本当に感謝の気持ちを持って結果を受け止めました」

(今年は降格がないことが起用法や戦術にどんな影響を与えると感じているか?)
「攻撃的な試合は多くなるのではないかと思っています。具体的に言うとオープンになるゲームが増えるのではないでしょうか。夏場のスタートということもありますし、過密日程ということで、強度を維持しようとしてもできなかったり、良い守備の組織をオーガナイズし続けることが普段でも90分は難しいと思いますが、オープンになる時間が早くなるのではないかと思っています。5人の交代枠もそれに影響を与えると思いますし、運動量の担保という側面もありますが、攻撃に出るためのカードの切り方が多くなるようなリーグになるのではないかと思っています」

(これまでトレーニングマッチを行っているが、再開を今週末に控えた現在の手応えはどうか?)
「良い部分を見ればこれまで継続してきたものが積み上がっているなという部分。そしてもう一つはリーグ再開の1週間前ということで、これからリーグに入ってそれがどういうふうに表現されるのかという楽しみな部分と半分半分でリーグ戦を迎えるような気持ちです」

(練習が再開してからの1ヵ月で特に重点的に行ってきたことやルールの変更などの影響で新しく取り組んだことはあるか?)
「なかなかクラブハウスが以前のようには使用できないので、新しいことを試すというよりは、これまでやってきたことでできなくなったことをどう補充しようかなという面が多かったです。栄養や回復に関してはクラブと相談して、これまではクラブハウスで朝食をとって練習が終わった後もクラブハウスで食事をとって、という良いサイクルを作っていましたが、それがなかなか難しくなったので、ランチボックスの形に変えた際に『食事のタイミングをもう少し良いタイミングでとろうよ』と言った選手へのアドバイスをクラブで準備してもらったり、細かなことはやりました。トレーニングで重点的にやったことと言うと、一つは長丁場になるのでケガ人が出ないようにベースの部分を積み上げることに時間を使いました。フィットネスをしっかり作るところ、筋力的なベースを戻るところ、最初にテストや選手の状況を確認して、以前との違いを把握した上で取り組みました。そこが重点的というか大事でしたね」

(テストはどういうものを行ったのか?)
「強いテストはできないので、今日もやりましたが毎週の頭に同じペースで同じスピードで同じ距離、同じ時間を走って、脈の変化を見るような形で、コントロールテストのような形を入れてやり直しました。キャンプではシャトルランのテストもやりましたが、負荷の掛け方が怖かったので、コントロールテストという形でした。なので1回のテストではなかなか見えてきませんが、継続していくと見えるような形をトライしています」

(4ヵ月間、試合がなくていきなり夏に入ってしまうが、レッズは後半途中からガクッと入れなくなる試合が見受けられた時期があった。体力的なトレーニングは重点的に行ったのか?)
「それだけに特化して行うことはなかなか難しいですよね。走らないとサッカーになりませんが、走ってばかりいてもサッカーになりません。全体のバランスを見てトレーニングを組みましたが、そのバランスが1週目、2週目、3週ぐらいをかけて変わっていたという流れだと思います。常にそこだけを強調しているわけではないです。あとは今年、キャンプからやり続けてきたことを思い出して、我々がやってきた攻撃と守備、その間を埋める作業のようなことをもう一度みんなで共有しましょうという流れでした。もちろん走りたいと思っていますし、走らせたいと思っています」

(今シーズンは過去に例を見ないような過密日程になるが、現時点でチームとしてのやりくり、選手起用についてはどう考えているのか?)
「まずはF・マリノス戦に100パーセントの準備をして臨みます。そしてさっきも言いましたが、武富(孝介)がもう少しでフルで戻ってきますが、フィールドプレーヤー、GKともに全員がフレッシュでケガのない状態でいますので、コンディションが良い状態の選手を使っていきたいと思っています。日々のトレーニングで充実しているところを選手たちに見せてもらって、トレーニングでグッと見せてくれる選手を何とか活躍させてあげるべく、ピッチに送り出したいと強く思っています。日頃の練習からやってくれている姿を継続して、埼玉スタジアムやアウェイのスタジアムで発揮してもらいたいと思います」

(無観客試合ではクラブとしてサポーターの横断幕を掲げたいということだったが、結果として叶わなくなってしまったことについて監督はどう受け止めているか?)
「まず横断幕のことに関しては、途中経過に関してはいろんなメディアや我々のホームページでコメントが出たりしているので、コメントは差し控えさせていただきます。ですが、僕が思っているのは、いつも埼玉スタジアムで我々は大きなサポートをしていただいています。それはファン・サポーターのみなさまもそうですし、パートナーのみなさまもそうです。そういったみなさまの思いは、形は違えどいつでも僕たちのもとに届いています。選手もその思いを感じて、責任を持ってゲームに臨まなければいけないと思っていますし、横断幕が出る、出ないに関わらずファン・サポーターの熱を我々は意識しています。今回もそういったゲームにすべく、土曜日に向かっていきたいと思っています」

「最初にも話させてもらいましたが、こうやってみなさまとお仕事できることを本当に喜んでいます。長い時間が経って、いつも来ていただいている方もいらっしゃいますし、今日きていただいている方もいらっしゃいますが、またサッカーを通じて社会を元気にしたり、子供たちに一生懸命やることを伝えられる機会をみなさまと一緒に仕事ができることを感謝しています。引き続きよろしくお願いします。4日の試合でまたがんばります。今日はありがとうございました」






【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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