MENU

NEWS

【不定期連載】「土田SDが伝える浦和レッズの今」

3年計画の1年目である今季、8月15日のサンフレッチェ広島戦でJ1リーグが第10節を終えました。チームコンセプトに沿ってチームがどう進んでいるのか、土田尚史スポーツダイレクター(SD)からチームの現況をみなさまにお伝えします。今後も節目ごとにチームの現況をお伝えする予定です。

ファン・サポーターのみなさま、ステークホルダーのみなさま、昨日の明治安田生命J1リーグ 第10節 サンフレッチェ広島戦も熱いサポート、誠にありがとうございました。課題も残す試合でしたが、みなさまのサポートのおかげでリーグ3試合ぶりの勝利を収めることができました。

今シーズンは新型コロナウイルスの影響でJリーグ、JリーグYBCルヴァンカップを1試合ずつ消化した時点で中断期間に入りました。中断期間を良い時間にできたのか。その期間を利用して我々のコンセプトをどこまで落とし込めたのか。そういう意味で再開後の1試合目、明治安田生命J1リーグ 第2節 横浜F・マリノス戦はすごく重みのある試合だと思っていました。

横浜F・マリノス戦の結果は0-0ではありましたが、良いゲームをしてくれたと評価しています。チームコンセプトである『個の能力を最大限に発揮すること』、『前向き、積極的、情熱的なプレーをすること』。その点は本当に表に出ていたと思います。

『攻守に切れ目のない、相手を休ませないプレーをすること』においてもそうです。このタイミングでこの戦いができたのであれば、これらをベースとして常に個の力を発揮し、戦う姿勢を貫きながら試合をつなげていってくれればいいのではないか。そういう期待感を持たせてくれたゲームでした。

その後は個の力を発揮することや戦う姿勢において、十分でないと感じるゲームがあることも事実です。昨日の広島戦では、勝点は得たものの、コンセプトベースでは、決して十分とは言えませんでした。勝利して満足というだけではなく、中長期的にコンセプトを積み上げていく、その課題を見つけ、分析し修正して、成長する。その為に、チームコンセプトが必要なのです。右肩上がりでまっすぐに目標に向かっていくことが理想ですが、そうはいかないこともあります。まだ内容や結果に幅がある印象ですが、波がありながらも上に向かっていきたい、その振り幅を小さくしながら上がっていきたいと思っています。

チームコンセプトを浸透させる上で最も大切なキーコンセプトは『浦和の責任』です。その責任を感じているのであれば、失点したからといって下を向いていてはいけません。臆病で情けない様子を見せてはいけないのです。『浦和のために最後まで走り、戦い、貫く』。その思いを表現しなければいけません。

言うのは簡単ですが、本当に表現するのは大変です。ただ、浦和レッズというチームのもとで戦う選手は、それを表現しなければいけません。表現し続けなければいけません。もっと意識しなければいけませんし、意識しなくても表現できなければいけないのです。それは明治安田生命J1リーグ 第9節 名古屋グランパス戦の後にも改めて選手たちに伝えました。

スポーツダイレクター就任会見の際にもお伝えさせていただきましたが、「浦和レッズのサッカー」をつくっていく、表現していくことが大切です。攻守両面で常に数的優位をつくり出し、アグレッシブに主導権を握って試合を進めていく。ボールを失っても引くことなく、切り替えを速く、即時にボールを奪回する。ゴールを守るための守備ではなく点を取るための守備、高い位置でボールを奪ってみんなでイメージを共有して最短でフィニッシュに持ち込む。それが、我々が目指しているサッカーです。

ボールを奪った瞬間に選手みんなのスイッチが入り、スピード感をもってゴールまで攻めていく。その瞬間にファン・サポーターが一斉に立ち上がる。そういう雰囲気もつくり出せるような、観ている方も含めてみんなの思いが一つになるようなサッカーをやっていきたいと思います。まだまだ時間は掛かるでしょうし、まだまだ椅子からお尻が浮くようなシーンは少ないですが、ブレずにやり続けていくことが大切だと思っています。

今シーズンは新型コロナウイルスの影響で大変なシーズンになりました。私がスポーツダイレクターという立場になり、3年計画を立ち上げた最初のシーズンがこんなことになるとは思ってもいませんでした。ただ、だからこそ我々はブレてはいけないと思っています。

時間は掛かるかもしれません。それでも絶対に良いチームを作ろうと思っていますし、監督をはじめとするチームスタッフ、フロントスタッフのみんなも同じ思いで一緒に仕事をしてくれています。

我々が目指すサッカーを実現するには『姿勢』が重要だと思っています。前向き、積極的、情熱的なプレーをするためには、強いメンタリティーをもってピッチに立たなければいけません。点を取られて心が折れるような瞬間を一瞬でも見せたら浦和レッズのサッカーは実現できないと思っています。

もちろん、良い変化をみせてくれている選手もいます。試合を重ねるたびに自信をつけて、『浦和のために最後まで走り、闘い、貫く』ということを表現してくれている選手もいます。その変化に驚かされる選手がいることも確かです。

プレーしている選手たちもそうです。観ている方たちもそうです。心をつかんで動かすようなゲームをしたいと思っています。

「必死に戦っている浦和レッズの選手を観にいこうよ」

「浦和レッズは今、必死になってこういうサッカーをやっているんだ。一緒に観にいこうよ」

ファン・サポーターのみなさまにそう思っていただき、そして集まってくださったみなさまとチームが同じ瞬間にスイッチが入ってスタジアムが「ワッ」と沸くような、人の心をつかんで動かし感動させるサッカーをみせていきたいと思っています。

本当にまだまだです。でも、いきなり形になればこんな簡単な仕事はありません。やり続けます。ブレずにやり続けないとだめだと思っています。絶対にやり遂げます。

これからも熱いサポートのほど、よろしくお願いします。

【不定期連載】「土田SDが伝える浦和レッズの今」

PARTNERパートナー

  • ポラスグループ
  • Nike
  • 三菱重工
  • 三菱自動車
  • エネクル
  • DHL
  • ミンカブ・ジ・インフォノイド
  • チケットぴあ