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「ホーム埼スタには、ファン・サポーターと一体となる特別な感覚がある」マチェイ スコルジャ監督(定例会見 11/23)

23日、マチェイ スコルジャ監督の記者会見がオンラインで行われ、25日(土)に埼玉スタジアムで行われる明治安田生命J1リーグ 第33節 アビスパ福岡戦【MATCH PARTNER 三菱自動車】に向けて意気込みを語った。

「みなさん、こんにちは。まず、みなさんにお伝えしたいのは、今シーズンの初めから日本で過ごしていますが、非常に幸せな時間を送っているということです。素晴らしい国であり、素晴らしい文化があり、親切な人に囲まれています。そして、浦和レッズのような素晴らしいクラブで仕事をすることができ、非常にうれしく思います。ここでも素晴らしいスタッフや選手、そして、信じられないようなファン・サポーターのみなさんに囲まれて過ごしております。

そして、今シーズンはたくさんのチャレンジがある、非常に厳しいシーズンでした。まだまだチャレンジはこれからも残っています。まだまだ闘いが残っていますし、目指して闘う目標もあります。でも、今シーズンが終わってから私の中での優先順位を変えて、仕事ではなく、家族を優先して過ごしたいと判断しました。ですので、浦和レッズの契約が満了したところで母国のポーランドに戻りたいと思っています。

この日本という国、Jリーグというリーグ、そして、浦和レッズというクラブで本当にいい時間を過ごしていましたので、自分にとっても難しい決断でした。自分のキャリアの中でも重要な経験をここで私はしています。

非常に申し訳ない気持ちでいっぱいですが、今シーズンが終わったところで、数ヵ月は家族と共に過ごしたいと思っています。数ヵ月が5ヵ月なのか6ヵ月なのかはまだ分かりませんが、それが終わったところで、もう一度仕事をしたいと思っています。そして、将来的に浦和レッズとの縁がもう一度あれば、非常にうれしいことになると思います。

また、メディアのみなさんにも感謝をお伝えしたいと思います。このメディアのみなさんとのコンタクト、このような会見を思い出すと、みなさんの会見でのプロフェッショナリズムには素晴らしいものがあると思いますし、自分の人生の中で、このような方々に出会ったのは初めてです。それに感謝したいと思います。ありがとうございます。
本当に非常にレベルの高いものを見せていただいていますし、感謝しています。

お時間ありがとうございました。私からは以上になります。ここからはアビスパ福岡戦に向けて集中していきたいと思います」

(マチェイ監督が来シーズンいらっしゃらないことが非常に残念です。J1リーグの残り2試合だが、残念ながら前節のヴィッセル神戸戦で納得いかない負け方になってしまった。優勝することもできないし、2位になることもできないが、3位でも素晴らしい成績だと思う。このリーグでの順位についてどのように思っているのか?そして、最終的にどうしたいと考えているのか?)
「まずこれからもしっかりと集中して闘い、今の3位というポジションを死守したいと思っています。J1リーグをトップ3で終わらせるということは、我々にとって重要な目標です。ですので、アビスパ福岡戦は、我々にとって非常に大事な試合になってきます。最終的な結果に関しては、この試合を闘った上で出るものですので、今の時点では何とも言えません。例えば、3位で終わったとすれば今シーズンは悪くなかったと言えると思います。しかし、6位で終わったならば非常に失望する状況になると思います。現時点で今シーズンについて言えることは、今シーズン、チームを成長させたいと思っていた中で、前進できた部分があると思います。例えば、安定した守備。そして、結果の部分も悪くなかったと思います。昨シーズン、レッズは確か勝ち点が45だったと思いますが、我々は、9月に勝ち点45に達していたと思います。昨年を超えたということはいいことですが、最終的にどういう順位で終わるのかというところを見ないといけませんので、そこまで待たないといけません」

(来シーズン、浦和レッズのベンチにあなたがいないことが非常に残念だが?)
「非常に申し訳なく思っています」

(今シーズン、チームを成長させていくに当たって、ある程度点を取られないチームから始めようというプランはうまくいったと思うが、より得点を取って勝てるチームにするための時間が足りなかったのか、それともトライしてうまくいかなかったのか?)
「非常にいい質問です。私が今シーズンまだ満足がいっていないところは、ビルドアップからの攻撃の面です。もう少し時間があればという側面もあると思います。ビルドアップのやり方というのは、Jリーグとポーランドリーグで比較すると違ったものがあります。ですが、選手の特長によるところもあります。今シーズンの後半戦は、重要な選手の怪我など不運なこともありました。大久保(智明)や関根(貴大)が離脱したこともありましたし、安部裕葵や中島翔哉に関しては、もっと早い段階でプレーできるように準備したかったですが、それが少し遅くなってしまいました。攻撃のレベルを守備のレベルくらいまで押し上げることができれば、さらにいい結果が残せたでしょうし、タイトル争いができるチームだと思います」

(マチェイ監督はポーランドリーグで優勝したことがあるのであえて聞くが、浦和レッズはアジアで3度優勝しているが、国内では1度しかリーグ優勝したことがない。リーグに強いチームとカップ戦に強いチームの違いについてどう考えているのか?リーグで優勝するためにはどんなチームなっていく必要があるのか?)
「私にとってもリーグで優勝することが一番難しいことだと思っています。浦和レッズが優勝するために何が必要かといえば、安定して高いレベルを発揮し続けることだと思います。神戸戦後の会見でも言いましたが、ホームゲームをより生かさなければいけないと思います。私は浦和レッズにとってホームでプレーするということは大きなアドバンテージであるべきだと思っています。そして、しっかりとチームのプレースタイルを築く、闘うというところが必要ですけれど、上位のチームに対してだけいい結果を残すのではなく、安定してそれができないといけません。今シーズンは下位にいるチームに対する取りこぼしが多かったと思います」

(福岡戦は岩尾 憲選手が出場停止になり、伊藤敦樹選手も怪我でボランチを代えざるを得ない状況だが、そこについてどういうことを考えているのか?また、ダブルボランチにどんな役割やプレーを期待しているか?)
「福岡戦でのボランチの役割は非常に重要になってきます。特に切り替えのところが大事になってきます。(YBCルヴァンカップ)決勝とは少し戦い方を変えたいと思っています。それは福岡のカウンターをしっかり抑えたいというところからです」

(レッズにとってやっと一息入れられる2週間だったと思うが、この2週間、どのように選手たちをコントロールしながらトレーニング積んできたのか?)
「選手によって状態が違いますが、たくさんの試合に出続けていた人たちは回復のためにこの期間を利用しました。チーム全体として、練習ではかなりハードワークができるという印象でした。また、土曜日には大学との練習試合もプレーしました。怪我あがりの選手や、あまり試合に出ていなかった選手たちのプレーする機会を設けるために行いました。今週に入ってからは、通常の1週間を過ごしました。昨日から大畑(歩夢)も戻り、本日はブック(エカニット パンヤ)も戻り、そういった代表に招集されていた選手たちもそろいました」

(モチベーションを上げるのは難しかったのではないか?)
「優勝するという夢は敗れましたが、トップ3で終わるかどうかは大きな違いがあると思います。我々はプロフェッショナルであり、浦和レッズでは毎試合勝利が求められます。特に福岡という相手に対して、今季の運命を決定づける試合だと思っています。ルヴァンカップ決勝、浦項スティーラーズ戦、そしてヴィッセル神戸戦も負けてしまいましたけれど、我々はそこで最大限のパフォーマンスを見せることはできたと思います。神戸戦はアディショナルタイムで失点をして敗れるという試合でしたが、チームはしっかりと最後までハードワークをしていたと思います。ルヴァンカップ決勝で負けた後の試合もメンタル面で非常にいい状態で戦えたと思いますし、今度の福岡戦では決勝よりいい戦いをお見せすることができると思います」

(福岡に勝つためにポイントとなることは?)
「まずルヴァンカップ決勝より立ち上がりを良くしないといけないと思います。立ち上がり5分で失点してしまいましたが、それは福岡が望む通りの展開でした。また攻撃の強度を決勝のときより上げていかないといけないと思います。前線の3人は山岸(祐也)、金森(健志)、紺野(和也)になると予想していますが、我々が攻撃しているときにしっかりとリスクマネジメントしておかないとカウンターで危険な存在になります」

(レフ ポズナンでも似たところがあったと思うが、レッズというクラブの立場上、全ての大会で勝利が求められ、勝ち上がっていかないといけないという難しさがあったのではないか?)
「そういった意味ではレフ ポズナンと同じような状況です。毎試合勝たないといけないというプレッシャーはあります。レッズの場合は、自分にとって新しいことがたくさんありましたので、より難しい状況ではありました。また、開幕から2戦戦ったところでの我々の順位を考えたとき、最下位でスタートするという非常に難しい状況から始まりました。その後、私もマネジメントを改善しながらやってきました。ポーランドリーグで10年以上指揮を執りましたが、ポーランドリーグでの10年目と浦和での1年目を比較するのは非常に難しいですね」

(AFCチャンピオンズリーグもあり、カップ戦も多かった中でのやりくりは、おそらく今まででもないくらいの試合数だったと思うが、そこのマネジメントの難しさはどうだったか?)
「ここまで多い試合というのは、私にとっても新しい経験です。このサマーブレイクのない中で約60試合を闘っているこのJリーグの方々に大きなリスペクトを感じています。世界中どこを探してもここまでタイトなスケジュールは見つけにくいと思います。私にとって初めての経験でしたので、そのマネジメントの中でも、暑い夏のところでミスを犯してきたと思います。Jリーグで仕事をするのは楽ではありません」

(Jリーグは難しかったというコメントがあったが、ヨーロッパのサッカー全体と比べて、Jリーグから得られるものはあったのか?)
「Jリーグのチームや選手たちは、ヨーロッパより細かい指示を求める傾向があります。守備の練習ではあまり違いはありませんが、攻撃の練習では、より細かい指示を求められます。ポーランドリーグとJリーグの最も大きな違いでした。私は攻撃の基本的なルールをチームに与えます。その中で選手たちが想像力を使ってプレーするやり方をしてきました。私の印象ではJリーグの方がより細かい攻撃の仕方や形を求められます。私の哲学では、第一の目的は試合に勝つことです。でもJリーグで見られるのは、リスクのあるスタイルでプレーするチームがそのスタイルを貫いて負けたとしても、次の試合でも変えないということがあると思います。個人的にはスタイルを貫くというのは好きなのですが、ポーランドリーグでスタイルを貫いて、3連敗や4連敗したら、すぐに職を失ってしまいますので、それはあまりできません。そういう意味では日本での監督の方が、やりやすいと思います。

チームを発展させようと思ったら、Jリーグのやり方のほうがいいと思います。私は川崎(フロンターレ)とアルビレックス(新潟)の監督をすごくリスペクトしていますし、非常に良いスタイルをもった2チームだと思います。やり方を変えていれば、敗戦になった試合で勝てたかもしれませんが、そうではなく自分たちのスタイルを貫くというやり方は好きです。神戸は非常に良いサッカーであり、より実践的なものを行っていると思います。私はそこのバランスだと思っています。良いスタイルと良いパフォーマンスを見せながら、結果を残すというのはベストだと思います。少し話をし過ぎました(笑)」

(アビスパ福岡戦、ACLでノックアウトステージに進む可能性やFIFAクラブワールドカップに臨んでいく上で、浦和レッズをどう強化していきたいか?)
「我々の目標は3つ残っています。まずは目の前の福岡戦に向けて、集中していきたいと思っています。もちろんその先の試合のことも、念頭に置いておかなければいけません。国内で武漢(三鎮)と戦い、(北海道コンサドーレ)札幌戦があります。それが国内最後の試合となり、その後は海外での試合となります。準備については考えていますが、2週間前と比較して怪我人の状況は良くなってきています。怪我から戻ってプレーできる選手が増えてきて、私のオプションが増えています」

(アジア王者としてACLを戦っていること、アジアを代表して世界で戦っていく喜びなどについてどう感じているか?)
「このような大会に参加できることは光栄に思います。同時にプレッシャーや責任感を感じていますので、できるだけ良い準備をしていきたいです。例えばクラブワールドカップでは1週間前に現地入りをして、良い準備をして挑みたいと思います。」

(伊藤敦樹選手が日本代表選手になったが、これから先もレッズの選手たちが日本代表に選ばれるために大事なことは?)
「森保監督に聞くのが一番良い質問だと思います(笑)、私にとって、敦樹や明本(考浩)の成長は非常にうれしいです。近い将来日本のサッカーにとっても重要な存在になれる選手たちです」

(日本代表は強くなってきたが、Jリーグはステップリーグと言われている。マチェイ監督から見てJリーグのレベルはどうか?海外に行かないと選手は成長しないものなのか?)
「Jリーグとヨーロッパのリーグを比較すると、プレー強度とフィジカル面に違いがあり、Jリーグの戦術と技術は、高いところにあると思います」

(浦項戦でマチェイ監督が退席処分を受けたことで武漢戦はベンチに入れることができず、福岡戦が最後の埼玉スタジアムでの試合となると思うが?)
「この質問が出ないことをずっと祈ってました(笑)。ACLではベンチに入ることができませんので、福岡戦が埼玉スタジアムで指揮を執る最後の試合となります。言葉にすることは難しいですが、ファン・サポーターの方々と一体となる特別な感覚があります。ファン・サポーターの方々もいつチームを後押しするかを分かっていると思います。例えば、いつ相手にプレッシャーを感じさせるのかということも、このスタジアムは特別なものを持っています。埼玉スタジアムでチームをマネジメントするときに後押しになってくれます」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

「ホーム埼スタには、ファン・サポーターと一体となる特別な感覚がある」マチェイ スコルジャ監督(定例会見 11/23)

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