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「攻守にわたって我々がやりたいことを安定させる」ペア マティアス ヘグモ監督(定例会見 5/13)

13日、ペア マティアス ヘグモ監督の記者会見がオンラインで行われ、15日(水)に埼玉スタジアムで行われる明治安田J1リーグ 第14節 京都サンガF.C.戦【MATCH PARTNER アールディーシー】に向けて意気込みを語った。

(三菱重工浦和レッズレディースがWEリーグで連覇を果たした。マティアス監督も浦和駒場スタジアムでレッズレディースの試合を観戦したこともあると思うが、レッズレディースへのメッセージをお願いします)
「ちょうど会見の前にこちらで話していたことが、冒頭でレッズレディースについて話をしようかということでした。おめでとうございます、と言いたいです。クラブとしてもファン・サポーターとしても、男女がアジアを制し、そして女子がリーグを獲りましたし、非常に強いと思います。彼女たちのサッカーを私も楽しく感じています」

(ここ3試合はブライアン リンセン選手がベンチ入りしている。トレーニングを見ていると安部裕葵選手や岩尾 憲選手も戻ってきているが、マティアス監督の中でメンバーの選考基準は?)
「まずメンバー入りできる人数が18人しかいないことは残念です。メンバー入りに値するような状態の選手で入れてあげることができない人たちもいます。怪我人が多いなかで今季は10分、15分、20分しかプレーできないけれどベンチ入りする選手もいました。それは理想的な状況だとは言えません。基本的にメンバー入りの基準は、ベンチの選手で何が起こってもカバーできるというところです。怪我人が出たとき、もしくは90分できない選手がいたとき、しっかりとカバーできるようにしています。酒井宏樹も戻ってきて、フルでトレーニングしています。安部も魔法のようなプレーをトレーニングのセッションで毎回見せてくれています。オラ ソルバッケンも本日トレーニングに合流しましたので、ポジティブな出来事が続いています」

(世界中のチームにとってアウェイゲームよりもホームゲームの方がうまくプレーしたり良い成績を残したりすることは自然だと思うが、今年のレッズはアウェイを苦手にしている印象がある。前節のアルビレックス新潟戦も勝ちはしたが、危なっかしい試合だった。アウェイゲームをうまく乗り切っていくためにチームが乗り越えなければいけない課題をどう捉えているか?)
「(BK)ヘッケンで優勝したときはホームよりアウェイの方が強いくらいの状態でした。我々のサッカーを発展させ続け、ゲームのあらゆる状況で一貫性のある安定したパフォーマンスを見せ、スタイルにブレがないところまで持っていけば、アウェイゲームでもチャンスをつくることができると思います。アウェイの方がオープンな展開になることが多いと思います。そのためにはまず、攻守にわたって我々がやりたいことを安定して出せるようにしなければいけません。より安定させるというところです」

(今年のレッズが失点してしまう時間帯は、相手がボールを持つことが多くなる時間帯だと思う。新潟戦も前後半ともラスト15分くらいはうまくボールを持てない状態になったと思った。ボールを持たれても守れるようにすることと、なるべく相手にボールを持たせないようにするという2つのことが考えられると思うが、その点の改善策をどう考えているか?)
「まったくそのとおりだと思います。この前の試合では前半の立ち上がりから25分、後半の立ち上がりから30分間はしっかりとゲームをコントロールして相手にチャンスをつくらせないような流れができていました。ポゼッション率をさらに上げていくことも必要なことですが、失ったらハイプレスをしっかり掛けるということも必要ですし、相手がボールを持っている状況でミドルゾーンやローゾーンで守らなければいけないときもアグレッシブに守備ができればと思います。試合の中ではいろいろなペースがあると思いますが、それぞれでしっかりと対応できるようにしなければいけません。それには戦術的な要素やフィジカル的な要素、いろいろあると思います」

(男女とも強いチームを1つのクラブが持つことにどんな意味があるのか?ヨーロッパでもFCバルセロナは男女ともヨーロッパを制したりしているが、世界的にも男女とも強いクラブは多くないと思う。マティアス監督はノルウェーで女子代表の監督も務めていたが、どういう感想を持っているか?)
「男子も女子も強いクラブにいることを私は誇りに思っています。サッカーの将来がそこにあると思います。ヘッケンにいたとき、スカンジナビアでも男子がリーグを獲ったときに女子もチャンピオンズリーグに参加したりしていました。フランス、イングランド、スペインなどではビッグクラブが女子サッカーにかなり投資しています。そしてクラブの文化として、さらにはサッカーの環境の文化として、女子もプロとして高いレベルでプレーできることを見せるのは非常に大事なことだと思います。そして、その組織全体にとって非常にポジティブなことだと思います」

(新潟戦は良い部分と悪い部分が出たと思う。連戦で修正していくことは難しいと思うが、どのように感じているか?)
「新潟戦で4点を取って帰ってこられたことは非常によかったと思います。新潟は長年、ホームで4失点していませんでした。チアゴ(サンタナ)がゴール、(前田)直輝も得点を決めました。さらにはポゼッション率がリーグ1位の新潟に対して、前半は我々が55パーセント、ボールを保持していました。トモ(大久保智明)が前半のうちに負傷してしまい、攻撃のクオリティーが落ちてしまいました。そして90分間ハイプレスを掛けるのは難しいと思いますので、ミドルゾーンで構えたときをカウンターのチャンスだとポジティブに捉えてプレーするべきだと思います。そういった守備の時間ではチームの構造も大事ですが、メンタリティーも重要だと思います」

(京都の印象は?そして勝利へのポイントは?)
「また難しいゲームが待っています。京都は勝ち点をすべてアウェイゲームで取っているチームです。(ヴィッセル)神戸にもアウェイで1-0で勝利しています。競り合いの場面が多い、ダイレクトなプレーをするチームだと思います。セカンドボール、サードボールの競り合いの後、しっかりとボールを回収することがこのゲームでは非常に大事になってきます。ただそれだけはなく、自分たちの形でゴールまで行くことも大事だと思います。最近の試合ではボールホルダーの前の選手たちのランニングが増えていますので、非常に良くなってきていると思います。(横浜F・)マリノス戦でのゴールも素晴らしかったですし、新潟戦の2点目、3点目も本当に良い形から取れたと思います」

(渡邊凌磨選手はリーグ開幕から13試合すべてに先発出場しているが、連戦での疲労への耐性はどうなのか?守備面で成長していると思うが、印象は?)
「彼は驚くべき成長を遂げています。フィジカル面も含めてです。メンタル的な強さもそうです。さらに戦術的、技術的なアプローチもそうです。アシストやゴールを含めた攻撃のスキルも非常に高いと思います。この前の試合では(大畑)歩夢が入ったタイミングでインサイドハーフにポジションを変えましたが、まったく問題なくプレーしてくれました。それができることが彼の賢さを証明しています」

(渡邊選手は守備面に課題を感じると言っているが、マティアス監督は彼の守備面での成長はどう感じているか?)
「もちろんあらゆる面で彼はまだ成長できると思いますが、たとえば1対1の守備の場面でもっと寄せていいと思います。あとは戦術的、技術的な守備での読みも重要だと思います。攻撃面ではロングパスのクオリティーをさらに伸ばせると思っています。すでに右足、左足のどちらでも蹴ることができる選手ですが、左足の技術はさらに伸ばしていけると思います」

(マティアス監督の話を聞いていると記憶力がすごいと思うが、選手の数値や相手の情報などはパソコンで管理するのか?ノートに書くのか?どのように消化しているのか?)
「私も年配の方になってきましたが、若いころから試合の1分1分を分析しましたし、選手一人ひとりも分析しました。ボールのタッチ数まで数えていました。フルタイムの監督でしたが、ほぼすべての仕事を自分自身でこなさなければいけない状況でした。現代では多くのコーチングスタッフなどがいます。その中で監督はリーダーとしての役割を求められますが、それだけではなく、ゲームをマクロ的なところからミクロ的なところまで見ることは大事だと思います。科学的な観点からも選手たちの成長や強みの生かし方を常に考えています。そういったところに対する好奇心もありますし、選手たちが成長する姿を見ることがすごく好きです。向上心を持ってそうしてもらいたいと思います。レッズのたくさんの良い見本の中から、凌磨の名前を挙げることができると思います」

(ソルバッケン選手が全体トレーニングに合流したと話していたが、彼の動きはどうか?復帰は近そうか?)
「間違ったことを言えばドクターに怒られますのであまり言えませんが(笑)、もしかしたら短期間でメンバー入りできるかもしれません。フィジカル的なトレーニングは今までもしっかりと行ってきましたので、これからはボールを使ったサッカーのトレーニングを増やしていくところです。そして本人もこのチームの中で自分の姿を見せることに対して、非常に高いモチベーションを持っています」

(新潟戦は今後のレッズの戦い方を見ていく上でもヒントになることが多かったと思うが、2-0や3-0になってからどう試合を進めていくか。相手はそこから同点、逆転を狙うためにすべてをかけて攻撃してくる、あらゆる手段を使ってゴールを取りに来る。リードしている側は守らなければいけないが、チャンスがあるところではゴールを狙いに行く。そのバランスが難しいと思うが、その基準をどう考えているか?)
「我々のマインドセットでは、常にゴールを狙うということがあります。サッカーをプレーするためにはそういうものが必要だと思います。そして最も良い守備は、自分たちでボールを握ることだと思います。たとえば3-0でリードしている時間帯では、規律とクオリティーが必要だと思います。そして、3-1になったあの失点はまったくよくなかったと思います。4-0にした場合とはまったく違ったエネルギーで相手がプレーするような状況になります。レッズのアイデンティティー、DNAはこうだというものを見せ続けることだと思います。規律と注意力を持って、自分たちがやろうとしていることを実行することだと思います。そして、集中力を絶対に切らさないことが大事だと思います」

(そういった状況で必要なのは攻撃でも守備でも全員が同じ絵を描くことであり、全員がバラバラになってしまうと相手に隙を与えてしまうと思う。交代出場の選手も含めて全員が同じ矢印を向けるために大事なポイントは?)
「そこは安定性も関係してくるところであり、この前は2試合連続で同じ先発メンバーでプレーできた初めてのケースでした。そのメンバーでプレーするのは3回目でした。選手たちの役割の理解と、周りの選手との関係性が深まっていけばと思います。そして、たとえば怪我から復帰している選手たちは、体が健康な状態になったからそのままプレーできるというわけではありません。このシステムの中でプレーできなければいけません。そして、戦術的なトレーニングはたくさん行っています。本日はメンバー外の選手たちで周りとの関係性を深めるためのトレーニングもしていました」

(ここからベースができてくると、メンバーが代わっても同じ戦いができることに期待できるのか?)
「それが理想だと言えますが、それぞれの選手に違った特長があり、周りの選手たちとの関係性を深めることが大事だと思います。非常に興味深いところであり、楽しみなところでもありますが、たとえばウイングでは、左の(中島)翔哉のプレーは右の直輝のプレーとは違います。その特長の違いによってインサイドハーフやサイドバックの動きにも影響すると思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

「攻守にわたって我々がやりたいことを安定させる」ペア マティアス ヘグモ監督(定例会見 5/13)

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