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「立ち上がりの瞬間から試合を支配しなければならない」ペア マティアス ヘグモ監督(定例会見 6/28)

28日、ペア マティアス ヘグモ監督の記者会見がオンラインで行われ、6月30日(日)に埼玉スタジアムで行われる明治安田J1リーグ 第21節 ジュビロ磐田戦【MATCH PARTNER タニタ】に向けて意気込みを語った。

「みなさん、こんにちは。この前の試合(26日の名古屋グランパス戦)が終わって翌日に新幹線で帰ってきました。昨日、今日とトレーニングしている選手たちと試合からのリカバリーをしている選手たちがいましたので、2グループに分けて行っています。本日は試合後のフィードバックを選手たちに行いました。また、磐田の分析も紹介しました。我々が試合のフィードバックを行うときは、もちろんその試合を振り返る作業でもありますが、同時に次の試合に向けた準備でもあります。

この前の試合後の会見でも言いましたが、名古屋のスタジアムで自分たちのゲームがプレーできたことはよかったと思います。前後半を通じてゲームコントロールできていたと思います。相手にほぼチャンスをつくらせませんでした。こちらが流れをコントロールしている中で背後のスペースを突くことがよりいい形で出てくるようになりました。背後にスペースを突くだけではなく、後ろからつなぐこともできていました。どこのスペースを使うのかという読みの部分が良くなってきていると思います。たとえば得点の場面でもダイレクトで背後に抜けて、その後セカンドボールを回収してクロスからのゴールでした。クロスの場面では4人、5人、もしくは6人がペナルティーエリアに侵入している場面がありました。

チャンスをゴールにつなげるという決定率は上げていかなければいけないと思います。今までのところでも31得点ということで、得点数を見ればリーグで3位です。しかし、今までつくってきた決定機の数を考えれば、もっとゴールを取っていてもよかったと思います。チームとして一つ改善点があるとすれば、高い位置でボールを奪うところだと思います。それは今シーズンの後半戦で向上させていきたいところです。それは磐田戦でも重要なところですし、もう一つのキーポイントになるところだと思います。

選手の状態に関していえば、この前の先発メンバーは日曜日に向けて準備ができていると思います。ハムストリングに違和感を感じたタカ(関根貴大)と足首をひねった(前田)直輝がどうかというところは状態を見なければいけません。サミュエル(グスタフソン)はトレーニングで良くなってきていたなかで少し発熱などがありましたので、明日の状態を見なければいけません」

[質疑応答]
(磐田戦は前回から近いタイミングでの対戦になるが、磐田の注意点はどんなところか?)
「前回の対戦から比較すると何人か怪我人が出ていたりしますが、ジャーメイン(良)が戻ってきたりしています。最近の試合ではローディフェンスが得意なチームになってきていると思います。そこからのカウンターができています。また、ラストサードに入ればクロスを多用し、そこにストライカーたちが入ってアタックします。我々がボールを持つ試合になると予測しています。ゴールの前の動きが必要になってくると思います。サイドチェンジしながら1対1や2対1の場面をつくりたいと思います。そしてバランスよくプレーしたいと思いますが、ここ最近の試合では相手にあまりチャンスをつくらせていないと思います。それでもディテールを詰めるなど、改善できることは守備でもあると思います」

(酒井宏樹選手のチーム離脱や岩尾 憲選手の移籍があったが、監督はどう受け止めているか?)
「多くの若い選手がメンバーに入って、そこで発展しているという流れになっていると思います。宏樹は私が来た当初からAリーグでプレーする夢を持っているという話をしていました。いい形でここを去ってあちらに向かうということですね」

(次はホームゲームだが、選手たちにどんな戦いを見せてもらいたいと考えているか?)
「トレーニングの文化という意味でも選手たちの姿勢は非常に良くなってきています。この前の試合でも試合を支配することを全員が勇敢に行ったと思います。アウェイでもホームでも支配できていると思います。そして立ち上がりの瞬間から試合を支配しなければいけないと思います。ここ最近のホームーゲームでは支配するまでに少し時間が掛かってしまいました。そしてこの試合でも先に点を取りたいです。前回のホームゲームでは0-2から追いつくという非常に良いものを見たと思いますが、取られて追いかけるのではなく、先に点を取るとさらに有利な流れになりますので、そうしたいと思っています」

(酒井選手がチームを去るということで次のキャプテンは決まっているのか?アレクサンダー ショルツ選手の状況はどうなっているのか?)
「キャプテンに関してはしっかりとプランは練ってあります。それはまた正式にアナウンスしたいと思います。ショルツに関してはまだ決まっていません」

(名古屋戦はグスタフソン選手がいないからダブルボランチの方がいいという面もあったかもしれないが、彼が戻ってきても状況や相手によっては彼を組み込んだダブルボランチの方がJリーグでは戦いやすいという考えはあるのか?)
「サミュエルがいてもいなくても1アンカーとダブルボランチのオプションは状況によって切り替えていきたいと思います」

(その切り替えは自分たちが理由なのか?それとも相手とのかみ合わせが理由になってくるのか?)
「まずレッズにとってどの形がベストなチームなのかを考えます。しかし相手によって戦術のアプローチも変わってきたりします。たとえば水曜日の試合を思い出すと、1アンカーだったとしてもダブルボランチだったとしても(伊藤)敦樹はどちらも得意だと思います。チームとして戦術的な柔軟さを持つことはこれから発展させていきたいと思います。ミーティング、フィードバック、そして選手たちとの話し合いをたくさん行っていきたいとシーズン当初から言っていましたが、選手たちが当事者意識を持って発言することも大事だと思います。監督が言っていることを実行するのみでしたら、私の能力がチームの限界になってしまいますので、たとえば敦樹や(渡邊)凌磨や(安居)海渡が試合中も話し合って、その状況に合わせて柔軟に対応することができれば非常にいいと思います。現在のサッカーでは選手たちが状況に合わせながら柔軟に対応している姿がよく見られると思います」

(昨日、二田理央選手の加入が正式に発表されたが、彼についてどう感じているか?)
「ヨーロッパで経験を積んだ若い選手が日本に帰ってきてレッズに加入してくれたことをうれしく思います。コーチングスタッフも彼をトレーニングで見ることを非常に楽しみにしています。本日合流しましたが、軽いトレーニングのみにしました。浦和でプレーする若手がその中で成長し、魅力的な選手になっていけば、若い選手がレッズに行きたいと思う魅力のあるクラブになると思います」

(名古屋戦のフィードバックをしたとのことだが、通常の4-3-3ではなくダブルボランチで臨んだことの効果についてどういうフィードバックをしたのか?ダブルボランチにしたから良さが出たのか?あるいはそれとは関係なく良さが出たのか?たとえばヴィッセル神戸戦の前半は良くなかったが、どういう違いがあったのか?)
「まず私にとって、ジャーナリストのみなさんが試合や戦術についてすごく興味を持っていることを興味深く見ています。ヨーロッパの記者はそこまでディテールには触れません。たとえば4-2-3-1でビルドアップしていると、4枚の前に2枚いますが、4-3-3でビルドアップしてもたとえば敦樹が少し下りてきて4-2の形になることもありますし、ダブルボランチのうち1枚が最終ラインに下りることによって3枚回しもすることができます。スタートポジションがどの形であれ、柔軟にプレーすることによって、たとえば相手がマンツーマンで対応してきたとしても、それを動かすことができると思います。

相手陣内に押し込んだときに敦樹が高い位置を取って、基本的に海渡が残ってバランスを取っていましたが、海渡が同時に上がってしまうと相手のカウンターになってしまったりします。もちろんどの選手にも攻撃的にプレーしてもらいたいと思っていますが、関係性の中でバランスを取る選手もいなければいけません。たとえば4-2-3-1の形でプレーしていても、敦樹が少し前に上がって海渡が残って、トップ下にいた凌磨が左に動けば4-3-3と同じような形になります。そして相手がロングボールを多用するチームであるならば、2センターバックと2ボランチで4枚のブロックを作ることによってセカンドボールを拾いやすくすることができます。ダブルボランチにするアドバンテージはそういったところにあると思います。

あとは関係性だと思います。たとえば相手がライン間のハーフスペースを使おうとしているとき、ダブルボランチだと対応しやすくなると思いますが、4-3-3からでもインサイドハーフが早めに戻るときによって対応できると思います。あとは今後の守備の面での発展のために、プレスの形もいろいろ持っていたいと思います。4-4-2もできますし、4-3-3もありますし、4-2-3-1からもプレスに行けます」

(今シーズンは怪我人が出て選手の出入りがありながらもチームの完成度は上がっていると思うが、そういう状況で岩尾選手や酒井選手のような経験のある選手がいなくなる影響は?今のレッズはステップアップしながら若返りを図っている時期なのか?)
「チームが若返っているという変化はあります。選手と出会ったり、離れたりすることはサッカーのいいところの一つだと思います。宏樹がお別れのあいさつをしたときに私がいったことは、昔は大きな惑星に少ない人間が住んでいたと。でも今は小さな惑星にたくさんの人が住んでいます。そして世界が一つになっていますし、その中でも最も大きな産業の一つがサッカーになっています。選手や指導者が世界中のいろいろなところに行って、ピッチ内外でコミュニケーションを取れるようになっています。

憲は2年半、レッズで素晴らしい仕事をしてくれました。そして憲は古巣に戻るという判断をしましたが、向こうでたくさんプレーしたいと思ってのことだと思います。酒井も新たな国で新たな経験を積みたいと希望していました。短期的に見れば今まで出ていなかった選手がピッチやトレーニングで自分をより見せるという流れになると思います。その可能性があるなかで選手たちがステップアップすることを願っています」

(怪我人のことで気になるのは、試合中やトレーニング中の事故はあると思うが、戻ってきた選手がすぐ負傷してしまうことが続いていることが気になる。メディカルスタッフやフィジカルコーチとのコミュニケーションで何か問題があるのか?)
「質問の意図はよく分かります。スタッフ間で非常にいいコミュニケーションが取れていると思います。もちろん我々も自問しながら行動しています。指摘されたことは改善できることだと思います。今後、怪我の予防でより多くの投資ができればと思っています。そのためには筋力トレーニングもさらに増やしていかなければいけないと思います。そしてコーチングスタッフ、メディカルスタッフ、フィジカルコーチたちで選手たちの個別のプログラムをさらに詰めていくことができればと思います。すでにそれに関しては我々でも話し合っていますし、発展させたいと思っています。今シーズンの残りでそこを向上させることができればと思っています」

(今シーズンの選手たちを見ていて思うのは、シンプルに味方につけて受け手が苦しくなってしまうことがすごく減ったと思う。名古屋戦で伊藤選手が左サイドのタッチライン際でオラ ソルバッケン選手に出したパスや、他の試合のアシストなど。彼は簡単に味方につけてしまう傾向があったが、そういうところがすごく減って一人ひとりの持ち方が上手になっていると思う。そういう点に日頃どういうアプローチをしているのか?)
「攻撃でそれぞれの力を発揮し合えるような流れになっていると思います。たとえばソルバッケンで言えば、サイドチェンジをするところで彼を使うことができれば、相手がスライドしきれない状況で彼の1対1が生きるという流れをつくることができます。直輝のGKとの1対1の場面も、左サイドでつくってダイアゴナルで彼にボールが届いたところからでした。アウェイのアルビレックス新潟戦、アウェイの湘南ベルマーレ戦で彼は似たような形で得点しています。また、磐田戦でもGKとの1対1の場面がありました。ホームのサガン鳥栖戦では(佐藤)瑶大からのダイレクトなボールを松尾(佑介)が受けました。いいポジションでベストな姿を見せられるようなセットアップができればと思っています。選手たちがお互いのことをより知っていくことによって、お互いをより生かすことができると思います。練習の中でポゼッションなどを行っていますので、それぞれの選手がお互いの特長を把握しながらお互いのプレーを読めるようになってきていると思います」

(ボールのリリースが早すぎないというか、受け手のことを考えてパスを出せている選手が増えていると思うが、その点についてどう感じているか?)
「我々の攻撃の最も大きな原理は2対1をピッチ上のあらゆるところでつくるというものです。たとえば中央にいる選手がしっかりとボールを運べば相手を引きつけて、サイドに出したときに2対1をつくることができます。早すぎるタイミングでパスを出すと、相手に2対2で対応されてしまいますので、そのようなところは良くなってきていると思いますし、先ほどの質問に対する答えになっていると思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

「立ち上がりの瞬間から試合を支配しなければならない」ペア マティアス ヘグモ監督(定例会見 6/28)

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