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「ピッチ上で一人ひとりがこの状況を打破する姿を見せたい」マチェイ スコルジャ監督(定例会見 3/6)

6日、マチェイ スコルジャ監督の記者会見がオンラインで行われ、3月8日(土)に埼玉スタジアムで行われる明治安田J1リーグ 第5節 ファジアーノ岡山戦に向けて意気込みを語った。

(勝利がないことは誰にとってもうれしくないことだが、2年前もスタート自体はそんなにいい成績ではなかった。そこから立て直したきっかけは興梠慎三選手を前線で起用したり安居海渡選手をトップ下で起用したりしたことだったかもしれないが、今の状況を打破するために選手や配置など変化を加えようという考えはあるのか?)
「いい質問だと思います。まず今季の試合で勝てていない理由の一つは、ピッチの中央でゲームコントロールできていないからだと思います。開幕のときはそれがうまくいっていました。渡邊凌磨が離脱してから、そこでのいい形をまだ見つけられていません。中央をしっかり守れるように、最も良い形を見つけるのが今の私の仕事だと思っています。そして変化に関してですが、柏(レイソル)戦と全く同じ先発メンバーにはなりません。ただ、多くの新加入選手がいる中で、彼らがJリーグで慣れていくための時間も必要だと思っています。そのようなたくさんの要素がありますが、バランスを取っていきたいと思っています」

(岡山も後ろが3枚で運ぶチームだと思うが、そこが湘南ベルマーレ、柏との共通点になる。4-4-2から変化をつけて追っていくということでズレはどうしても出てしまう相手だと思う。レッズも同じ5枚並ぶところからスタートすることもできると思うが、仕組みを変えることや試合の中での変化をスムーズにさせることについてどう考えているか?)
「ハイプレスで重要なのは、まずプレスを掛けるタイミングだと思います。タイミングと高い強度、またディフェンスラインから前線までの距離感も重要だと思います。チームをコンパクトに保たなければいけません。どのシステムでいくにしてもそこは共通して必要なことだと思いますし、ボールホルダーには必ずプレスを掛けなければいけません。それがなければどんなシステムでプレーしたとしても破られてしまう可能性があります。

しかし湘南戦、柏戦と確かに我々のハイプレスが成功したとは言えない試合が続いていますので、そこをどうするかは考えなければいけません。やり方としては形を変えてプレスを掛ける、もう一つは4-4-2からのハイプレスを改善していくというやり方があります。今週は両方の練習をしてきましたので、明日最終的に決意したいと思います」

(なかなか勝利を挙げられない中で、ピッチの内外で立ち返る場所や習慣、マチェイ監督が大事にしたいことや選手たちにどのように振る舞ってほしいかなど、考えはあるか?)
「まず我々のやり方が正しいと信じることが重要だと思います。4試合戦って未勝利というのはクラブの誰にとっても快適な状況ではありません。今まで行ってきたハードワークを継続させ、落ち着いて続けることが重要だと思います。次もホームゲームですので、選手たちは高いモチベーションを保ちながら、ホームゲームを自分たちのアドバンテージにすることが重要だと思います。トレーニングキャンプ中からチームには、『シーズン中は難しい時期も必ず訪れるが、そこで何が重要か』という話をしてきました。ただ、いきなり最初の4試合でそれが訪れるとは思っていませんでした。次の試合ではピッチ上で一人ひとりの選手がこの状況を打破する姿を見せたいと思っています」

(埼玉スタジアムからどんな力を得られているか?)
「まず立ち上がりから非常にポジティブな応援をもらうことができます。そしてプレーが成功するごとに反応を見せてくれます。そのような反応をする観客の前で、相手はやりにくくなると思います。それを継続し続けてくれます。この前の試合でも2失点目の後もチームと一緒に最後まで闘ってくれたと思います。2年前も難しい試合でファン・サポーターの方々からパワーをもらって闘えたという記憶があります。今後は2年前と同じように、ここから勝っていきたいと思います。特に埼玉スタジアムでは勝ちたいと思います」

(攻撃面について、柏戦でもシュートチャンス、決定機はあったと思うが、その点についてどう考えているのか?)
「今週は攻撃も守備もしっかりトレーニングする時間がありましたので、攻撃ではビルドアップや前線での連係、ファイナルサードのところも行ってきました。前節でも相手より多くのチャンスをつくりながら決めることができませんでした。それは改善点だと思っています。まずはゾーン1のビルドアップからしっかりとスピードを上げていかなければいけないと思います。そしてライン間のハーフスペースの使い方も改善しなければいけません」

(岡山の印象や勝つためのキーポイントは?)
「フィジカル的に強く、素早い切り替えを持っているチームだと思います。前線の3枚は非常にいいと思います。真ん中に一美(和成)がいて、元レッズの江坂(任)と岩渕(弘人)がシャドーです。守から攻の切り替えのところでスピードを生かして危険なプレーができる選手たちです。彼らはすでにコーナーキックから3得点取っています。それも彼らの強みになっていますので、そこをいかに抑えるかということも勝利へのポイントだと思います。ホームゲームですので、自分たちでボールを長く保持しながらゲームをコントロールできればと思います。立ち上がりの10分間、15分間のプレーは向上させなければなりません。前節の柏戦はホームのアドバンテージをそこで生かすことができませんでした。柏にボールを持たせてしまい、我々のホームでの心理的なアドバンテージをつくることができませんでした」

(今季のレッズは2列目に実力がある選手がそろっていると思うが、ここまで交代メンバーを含めて入れ替えながら戦ってきた中で、この選手が先発メンバーにいるべき、この選手は途中から流れを変えるべきというように見えてきたことはあるか?)
「まずは先発メンバーのセットアップを見つけられなければチームは安定しません。2年前もあまりよくないシーズンのスタートから、メンバーを入れながらセットアップを見つけました。昨季は残留争いになりましたが、そこで戦うためのセットアップを見つけるまでに4節ほどを要しました。そして今季も似たような状況ですが、できるだけ早く強いセットアップを見つけていきたいと思っています。そしてゲームをプレーするごとに選手たちの情報もより多く入ってきますので、次の試合でそのセットアップに近づいているところを見たいと思います」

(4試合を見た印象だとマテウス サヴィオ選手が攻撃の中心になるべき選手だと思うが、彼がもっと力を発揮するためにどういう組織、どういうコンビネーションが必要だと感じているか?)
「サヴィオはこのチームの攻撃での最も大きな武器の一つです。今は彼の能力を生かすためにどのような形でサポートしていくのがよいのかということを探している時期でもあります。攻撃で彼が孤立しているときがあります。トレーニングを見ていてもそこは改善していますので、今後必ず向上していくと思います」

(柏戦後の記者会見で、この4試合を見てデータを見ながら選手の情報を取りたい、以前できていたことができているのかを確認したい、ということを言っていたと思うが、実際に出てきたデータや今後へのヒントはあったのか?)
「このような重要な試合の前に全てをさらけ出すことはしたくありませんが、スタッフ全体で分析してきました。まず一つのポイントとしてはハイプレスです。前線の選手が相手をコントロールするというところから始まらなければいけません。そしてボールを失った瞬間のリアクションとチームのコンパクトさも重要だと思います。開幕戦ではそこがかなり良かったですが、それ以降の試合で失ったときの切り替えのリアクションがあまりよくありませんでした。

言い訳にしたくはありませんが、7日間で3試合という状況の中で戦った試合でもありました。その中で違ったシステムの相手と戦いましたが、それに向けての準備のトレーニングにあまり時間を割けなかったという状況はありました」

(現代サッカーに必要な要素であるハイプレスを重要視されるのはわかるが、ハイプレスを掛けて裏返される状況が多い。後ろに引き込んでからカウンターを狙うという戦い方も選択肢としてはあると思うが、ハイプレスを続ける理由は?)
「2年前とは哲学的なところを少し変えて行っています。できるだけ相手ゴールの近くでボールを奪いたいと思っています。だから少しリスクを冒しながらも前からプレスを掛けるようにしています。もちろんハイプレスを掛けても相手に破られることはあります。そのときのリアクションが大事だと思います。たとえば柏戦の2失点目はハイプレスがうまくはまらずに破られて、サイドチェンジでボールを出されたときのリアクションがよくなかったと思います。そこも改善点です。決意を持ってアグレッシブに前線からプレスを掛けることはできると思っていますので、それは続けたいと思います」

(勝利できていないので感情的なところで悪いということが先に来るとは思うが、失点場面にフォーカスするとクロスボールからが多く、中央突破は許していない。そこに関してはマチェイ流が浸透しているのではないか?)
「そうですね。しかし満足はしていません。京都(サンガF.C.)戦、湘南戦でも大事なところでクロスから失点しています。ゾーン1の守備からの失点です。ペナルティーエリア内で相手を抑えることができませんでした。その前にクロスを上げさせないことも必要だと思います。湘南戦の場合はボールを下げてワンタッチでアーリークロスを上げられましたので、あまり(ボールへ寄せる)時間はありませんでした。しかし京都戦ではクロスまでのところでより決意を持って激しく寄せていればクロスを上げさせないこともできたかもしれません」

(シーズンは長いのでマチェイ監督が改善しないとは想像できないが、サッカーには幸運と不運があり、今はジャッジも含めて不運があるのではないか?)
「サッカーでは運は非常に大きなポイントだと思います。たとえば(ヴィッセル)神戸戦でコーナーキックのときに(松本)泰志が少し違う場所にいればVAR(ビデオ アシスタント レフェリー)の判定で取り消されることはなかったと思います。そのように運に左右されることはありますが、我々としてはそこに頼るのではなく、自分たちができることをしっかりと実行していきたいと思います」

(浦和レッズを長く見ていて、1995年を思い出すと、1勝1敗の後に4連敗して、当時は2ステージ制だったが、最終的にレッズは優勝争いができる順位で終盤まで戦い、最終的に3位で終えた。この選手層は最終的にリーグの戦いで効いてくると思うが、十分に戦える戦力を備えていると感じているのか?)
「まだ4試合ですが、改善できると思っています。まだ全ての可能性が残っていると思っています。現在はチームがピッチ上でゲームをコントロールできるようにするために私に何ができるのかというところです」

(当時20代、30代だったファン・サポーターも今は50代、60代になってまだ埼玉スタジアムに通っていると思うので、そういうオールドサポーターに対しても大きな希望を与えてもらいたい)
「プレシーズンから選手たちには、今シーズンがどれだけ大事かという話もしていますし、ファン・サポーターの方々に喜びを届けようということも言っていました。今、必要なのは、選手だけではなくスタッフも含め、全員がこの状況を変えようとそれぞれの分野で改善しようと能動的に動くことが必要だと思います。ここで受け身になってしまったらいけないと思います」

(柏戦後の記者会見で、選手に与えているタスクが適しているのかもう一度確認したいと言っていたが、その作業は行ったのか?それで気付いた点はあったのか?)
「そこで私がいくつかミスを犯していたという結論を出しました。たとえばポジションによってはその選手の特長を考えると適さないプレスの掛け方を求めていたとも思います。そのような結論は出しました」

(どの辺りのポジションでどの選手なのか、可能であれば教えてほしい)
「最終的には全員で行うところでもありますし、私の責任でもありますので、ここで名前は挙げたくありません。その試合の会見でも言いましたが、選手たちが実行できないプランを与えているのであれば、それは私のミスだと思います。本日の会見の序盤にも言いましたが、たとえばハイプレスのところは選手に合わせる形に変えるのか、選手を変えながら同じやり方を改善していくのかということをオプションとして持っていて、それを決めなければいけません。それは岡山の特長も考えながら決めたいと思います。ただ、革命的な変革が必要なわけではなく、賢い調整が必要だと思っています。プレシーズンから6、7週間ハードワークして準備をし、良い開幕を迎えることができたと思います。ただ、その後7日間で3試合プレーして問題が発生しました。ここで考えなければいけないのは、トレーニングキャンプを含めたプレシーズンからやってきたことの実りが今後待っていると信じて、続けることだと思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

「ピッチ上で一人ひとりがこの状況を打破する姿を見せたい」マチェイ スコルジャ監督(定例会見 3/6)

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