★現在のレッズの到達点をどうお考えですか。
森 2年間、オフト体制でやってきて、ある程度の成果が上がったという認識は持っています。「オン・ザ・ピッチ」「オフ・ザ・ピッチ」両面でチームを基礎から積み上げていかなければならない、ということでオフトに来てもらったのですが、そういう要請をし、彼も承諾をしてくれてスタートをしました。
実際に基本的なことから鍛えてくれたと思います。当初は選手も「あ、こんなことまで注意されるのか」と思ったでしょう。私としてはもう少し勝ち点が欲しかったな、というところはありますが(注・48点)、1年目より2年目は右肩上がりになっていますし、昨年はナビスコのタイトルを取りました。
また選手たちが、そういうチーム作りを理解していって、「よし、これで俺たちはどんな相手とぶつかっても戦えるぞ、勝てるぞ」というチーム力と個人の自信がついてきた。そういう成果があったと思います。
技術的ことでは、ボールをきちんと止めて味方につなぐということから、どこへつなぐという判断が加わり、進歩が見えます。しかし課題としては、「今あそこへ!」という絶好のパスチャンスを見落としていたり、パスを出しても精度が悪かったり、ということがあります。ボールの支配率が相手より高くても、フィニッシュへの扉をこじ開けるというか、シュートチャンスをなかなか作れない。攻めのバリエーションも含めて、もう一つクオリティの高い段階へ進む必要があると思います。 |