[大野]
次の質問です。ことによると本題からはずれることじゃないかと思うんですが、みなさんも感じることだと思います。
「大学卒業の選手で今年3年になりレギュラーに入らない選手がいますが、こういう選手をどうするのでしょうか。獲得の失敗なのではないでしょうか。あるいは育成の失敗なのでは。たとえば盛田、小島」とありますが。
[水内]
ここまでの仕上がり具合はいかがですか。
[チッタ]
選手の特徴を知らなかったので、34人全員鹿児島へ連れていって、選手の特徴を見ました。ふだんは34人も連れていかないのですが、34人全員にチャンスを与えたかったのです。戻ってきてからトップとサテライトに分けて練習しました。人数が多いとしっかり練習ができないので2つに分けていますが、2つのチームだとは思っていません。チャンスあればつかめるし、いつでも出られるようにしておいてほしいですし、それがサッカーです。
[河野]
サッカーにはテクニックやスピード、フィジカルはあって当然だと思うのですが、それ以外にサッカーに必要なものは何だと思いますか。
[チッタ]
サッカーはグループのスポーツですから、ある人はスピードがあるし、ある人はテクニックがある。そういう選手をうまく組み合わせてやることでしょう。
[水内]
監督が目指すサッカーとはどういうものですか。
[チッタ]
まず、まとまりがあってバランスのよいチームを作りたいですね。
[水内]
やはり先日のプレシーズンマッチのように、4バックでやって、勝っているときはもう一人DFを入れる、というサッカーをするんでしょうか。
[チッタ]
去年は3・5・2でやっていました。私はブラジルの選手ですけども、ヨーロッパの経験もありますが、4・4・2が一番好きなシステムです。しかし、どんなシステムでも、しっかりまとまって守備をすればいいと思っています。去年はセットプレーからの失点が多いということで、守備に強いチームを作らなければいけないと思ってきて、守備を重点に練習してきましたた。DFだけが守備をすればいいということではなくて、しっかりまとまってグループとして守備をやることが重要です。
[河野]
ギャラクシー戦で、2−1とリードしていて残り5〜6分で室井を投入して5バックにしたのを見て、勝負に対するこだわりを感じたんですが。
[チッタ]
基本的には勝つことが大好きです。遊びでもどんなときでも勝ちたいです。この間の試合も、私が監督をやって初めての試合だったので、いい試合もしたかったし、勝ちたかったです。試合は1−0で先行したんですが、すぐに点を取られて難しい試合になりました。その後2−1になったときには、同じようになりたくなかったので、残り時間守備を固めていきました。ギャラクシーもヴェルディに負けていますから、もう負けたくないでしょう。ですから勝つためにああいう形にしました。やはりどんな試合でも勝ちたいですから。
[水内]
では目指している攻撃はどうですか。
[チッタ]
攻撃では多くのスピーディーな選手がいますから、心配はないと思います。基本的には攻撃的なサッカーが好きですし、きれいなサッカーをやって勝ちたいんですが、いつでもきれいなサッカーができるとは限りません。速くやるとき、ゆっくりやるとき、守備的にやるとき。いろいろやらなければなりませんが、監督から言われたときだけではなくて、選手たちもグラウンドで気づいて、やってほしいと思います。
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