PARTNER STORY
浦和レッズを様々な面からサポートいただいているパートナーのみなさま。
その背景にあるパートナーのみなさまとレッズの歴史、そして熱い想いに迫ります。
明治時代の1890年に埼玉県春日部市で「島村箪笥製造所」として産声を上げ、1960年(昭和35年)に設立した島忠。埼玉県さいたま市に本社を置き、関東全域や関西の一部に店舗を持つ「住まいと暮らしのことなら何でもそろう」総合センターとして多くの人に親しまれている。
そんな島忠が浦和レッズのトップパートナーになったのは2019年だった。その約1年前、島忠は岡野恭明氏が代表取締役社長に就任するなど、組織が大きく変化した。岡野社長は「社風やいろんなことを変えていこう。どんどんチャレンジしていくような姿勢を打ち出していきたい」と考えていた。
そのための良いきっかけや手法はないか――そう考えていた時、声を掛けてきたのがレッズだった。島忠はこれまでスポーツチームなどのパートナー、スポンサーには取り組んでこなかったため、岡野社長にとっても「考えられない」ことだった。だが、だからこそ岡野社長はレッズとのパートナーになることを決断した。考えられなかったからこそ、従業員は衝撃を受けるはず。会社が変わろうとしているからこそ、変わろうとしていることを伝えたいからこその決断だった。
迷いもなかったわけではなかった。島忠は埼玉県さいたま市を本社にしながらも、東京や神奈川、千葉、栃木といった関東全域、そして大阪、兵庫と関西の一部にも店舗を持つ。さいたまだけではなく、Jリーグのクラブがホームタウンとする街にも店舗がある。街をあげてJクラブを応援している地域もある。店舗があるからこそ、その熱を感じているし、声も聞いていた。『なんでレッズを応援している店にいかなければならないのか』。他のクラブのファン・サポーターは店に来てくれないかもしれないという恐れもあった。
だが、岡野社長は「それはあまり関係ない」と思えた。それよりも島忠を知ってもらうことの方が重要だった。「島忠ってレッズのパートナーもやるような企業なんだ」。そう世間に認知してもらえることの方がプラスだと考えた。
社内に向けてインパクトを出したかったことがパートナーになった理由の一つだったが、発表した際の反響は予想以上だった。驚きの声を聞いた。狙い通りだった。さらに、社内のレッズファン・サポーターからも感謝された。「こんなにも社内にレッズファンがいたのかと驚きました。社内にも熱狂的なファンがいるんですよね。それも新しい発見でした」と岡野社長は笑う。SNSでもレッズのファン・サポーターを中心に「島忠がんばれ」という言葉を受けた。狙いの一つが成功しただけでなく、パートナーになったことで社会からも社外からもレッズに関わる『熱』を感じることができた。
社内にも社外にもインパクトを出すことがレッズのパートナーになった大きな理由。だが、それだけで手を取り合えるわけではない。同じように大きな理由が企業理念だった。レッズの理念の一つに『レッズワンダーランド』がある。浦和レッズの選手たちが見せる一流のプレー、そして熱いサポートを表現してくれるファン・サポーターが作る非日常的な雰囲気のある空間を表した言葉だ。一方、島忠の企業理念にも「お客さまに『特別な日常』をお届けする」という言葉がある。理念は共通していた。
サッカーは今、様々な手段で観戦できるようになった。試合を見るということだけに関しては、スタジアムにいかなくても世界中のあらゆる試合を見ることができる。だが、臨場感はスタジアムで観戦しなければ感じることができない。それはホームセンターも同じこと。島忠はリアル店舗ならではの体験や体感に力を入れており、「ホームセンターは来て、見て、触って、体感して初めてわかることがたくさんある」と岡野社長は言う。だからこそ「非日常、特別な日常」という言葉を使っている。「今までと違う日常をお客様に、ファンに感じてもらいたいということは同じなのかなと思います。そこは大事な部分ですね」
岡野社長も実際に埼玉スタジアムで試合を観戦し、「スタジアムで試合を見るのはテレビなどで見るのとは違いますね。レッズのファン・サポーターはすごいなって思います。あれは行って初めてわかる」と感じた。だからこそ、レッズと、レッズのファン・サポーターとともに『パートナー』として歩んでいきたいという。
「レッズの一番すごいと思うところは、圧倒的な観客動員数と熱いファン・サポーターのみなさんです。そこがJリーグの中でズバ抜けています。われわれもそこは見習いたい。熱狂的な島忠ファンを増やしたいし、お客様が一緒になって島忠を盛り上げてくれるようなお店にしていきたいです。一緒にもっともっと熱狂的なレッズファン、島忠ファンを増やして一緒にやっていければいいなと思っています」
パートナーとなって2シーズン目。まだ年月は浅いが、日々の暮らしの中で島忠で売られている数々の商品が必要不可欠であるように、これから浦和レッズにとって島忠もますます不可欠な存在になっていくに違いない。