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REDS START 2025 ~大決起集会~

2月11日(火・祝)、2025明治安田J1リーグ初戦を4日後に控え、「REDS START 2025~大決起集会~」と題するイベントを行った。

会場は浦和駅東口の浦和PARCO前「市民広場」。駅利用者や浦和PARCO来店者が行き交うオープンな場所で、レッズがこういうイベントを開催するのは珍しい。

この日は二部構成でのイベント。10時から、第一部としてファミリーで参加しやすいスポーツ系の遊び空間を作った。

巨大なダーツの的を狙ってボールを蹴る「サッカーダーツ」や、サークルの中に入り360度の壁でランダムに光る的を目掛けてボールを蹴る「ICONサッカー」、そしてホーム開幕戦で展示予定のモザイクアートの材料となる「記念写真撮影コーナー」が設けられ、多くの人で賑わった。







14時からは特設ステージにレッズOB、現役選手が登壇し、スタジアム場内アナウンサー朝井夏海さんの進行で、それぞれ1時間と45分間のトークショーが行われた。聴衆は、ステージ前にREX CLUB会員50人(応募により抽選)が座り、その周りに約2,000人が立ち見で並んだ。

OBは、昨季で現役を引退しクラブのスタッフとなった興梠慎三パートナー営業担当兼アカデミー ロールモデルコーチ、宇賀神友弥トップチーム強化担当、そしてこのほどレッズのブランドアンバサダーに就任した岡野雅行、FC岐阜クラブアンバサダーの柏木陽介さん、愛媛FCポジティブエナジャイザーの森脇良太さんの5氏が登場した。



まず興梠は現役を辞めてから体型が変わり、以前の寸法で作った「スーツが苦しくて座れない」と吐露して聴衆を笑わせた。

宇賀神も「堀之内SD(スポーツダイレクター)に『エクセルを覚えろ』と言われて本を買ってきた」と新しい業務に慣れるため、苦労していることを明かした。

2人とも沖縄キャンプでのチームの様子を見て、「期待していい」(興梠)、「実力者が揃った感じ。開幕3試合のアウェイを良い結果で終われればいける」(宇賀神)と今季の成績に希望が持てると語った。



また2人の前振りにより、今季の3rdユニフォームが紹介され、岡野が初公開となる黒いユニフォームを着用し颯爽と登場した。昨季までガイナーレ鳥取のゼネラルマネジャーを務めていた岡野は、昨季のYBCルヴァンカップ2回戦で、1,700人のレッズサポーターが鳥取を訪れたことで約1億円の経済効果があったと語り、「あらためてレッズの凄さを感じた。今日のみなさんもそう」とファン・サポーターの熱量をたたえた。





続いて昨年引退した森脇さんと一昨年引退した柏木さんが登場し、レディアとフレンディアから慰労の花束が贈られた。森脇さんは「また、ここに戻ってくることができてうれしい」とあいさつ。柏木さんは「ここで過ごした期間は最高に凄かった。ここでサッカーがしたいと何度思ったか」と語った。



朝井さんの軽妙な司会で5人の現役時代の思い出など、貴重な話が聴衆を惹きつけるうちに時間は過ぎ、最後に今季のレッズに対する期待とファン・サポーターへの言葉を全員が語り、OBトークショーを終えた。

「昨季は優勝争いから遠ざかる結果となったが、今季は優勝を争うチームになったと思う。キャンプでも良いトレーニングができていた。開幕アウェイ3試合に勝てば、優勝まで行ける。昨季よりさらに熱い応援を」(興梠)

「原口(元気)選手の強い気持ちやチームメートを巻き込む力に期待している。プレーでも結果を出してくれるはず。強化担当して頑張りたい。優勝してパレードを」(宇賀神)

「みなさんの存在無くしてレッズはありえない。苦しいときに皆さんの声援を」(森脇さん)



「自分は無名の存在からプロになったが皆さんの声援で今があると思っている。そのおかげでワールドカップにも出場できた。今季のFIFAクラブワールドカップで世界と闘えるのは選手にとって財産」(岡野)

「大勢のみなさんの前でプレーするのは選手にとってかけがえのない時間。良いときも悪いときもみなさんが応援し続けてくれることで、優勝しなければいけないチーム、になる」(柏木さん)



午後3時にスタートした現役選手が2人ずつ3組登場するトークショーの一番手は関根貴大と前田直輝。まず今季のキャプテンに任命された関根は「みなさんが『まとめられるのか?』と思っているのは重々承知だが、キャプテングループとしてサポートしてくれている選手もいるので、自分らしくチームを引っ張っていけたらいいと思っている」と抱負を語った。





興梠の30番を受け継いだ前田は「僕なんかが(つけていいのか)と悩んだ時期もあったが、偉大な先輩が『つけろ』と言ってくれた言葉は軽いものではなかったし、他の人がつけるのを見たくない気持ちもあった。責任と覚悟を持ってつけたいと思う」とあらためて決意を披露した。そして居合わせた興梠と、2003年から2008年まで30番をつけていた岡野が再登壇し、30番のスリーショット撮影が行われた。



その後、前田が過去最高ぐらいに体を絞り体脂肪が9%になっていることや、関根も「打倒前田」を目標に絞っていることなどが明かされ、最後に開幕戦など今季の抱負が語られた。

「このイベントの話があって、OBのメンバーを見たときには足が震えたが、今年の結果で自分たちもああいうレジェンドたちに近づけるように頑張っていきたいと思う。自分たちがこれまで積み重ねてきたものをしっかり見せられるように、そしてチームがどんな状況でも僕は先頭に立ってみんなを支えられるように今シーズン頑張っていきたい」(関根)

「今年から30番をつけさせていただくので、みなさんに認めてもらえるように、偉大な先輩たちに恥じぬよう頑張りたい」(前田)



次に登壇したのは髪を金髪から黒に変えた松本泰志と石原広教。

松本は「キャンプが長かったのでみんなと仲良くやれた。このイベントもそうだが、ファン・サポーターの多さに驚いている」と新加入選手らしいコメント。そして「チームを助ける運動量や、2列目から3列目から飛び出してゴールに関わるプレーを見てほしい」と自分のプレーをアピールした。



石原は今季の目標について「昨季Jリーグ初ゴールを挙げたので、今季は2点決めたい」と語り、移籍選手の1年先輩として松本に「やっぱり闘う姿勢を見せるのが大事」とアドバイスした。



最後に今季の抱負として、「2月26日のアウェイ湘南は自分の誕生日。去年は湘南に勝てなかったので絶対に勝ちたい。そしてチームの目標であるリーグ優勝を達成できるようにみなさんと一緒に全力で戦っていきたい」(石原)

「背番号が6なので、6ゴール6アシストが個人の目標。リーグ優勝のために自分が中心となって頑張りたい。できるだけ多くのタイトルを獲りたい」(松本)

とそれぞれ表明した。



最後に登壇したのは荻原拓也と長倉幹樹のレッズアカデミー同期コンビ。

質問に対する答えが短いことで知られてきた長倉に対し、司会の朝井さんが何とかして多くのコメントを引き出そうと腐心するが、何を聞かれても短い答えを繰り返す長倉。すると荻原が「(長倉は)難しそうなプレーを平気でする天才。小学生のころから知っているが年上だと思っていた。やる気がなさそうに見えて、走るし闘う選手」とフォローした後「仲間内では本当にふざけるんですよ、こいつ」と暴露。アカデミー時代、ミーティング中に長倉にイタズラされて笑ってしまい、指導者から叱られたことを明かした。



荻原は自身について「キャンプ中はリハビリが長かったが、今は合流して順調にやってきている」完調に近づいていると語り「リーグ優勝のために共に闘いましょう」と呼びかけた。

長倉は「(聴衆の多さに)浦和レッズを感じる。キャンプでは頑張ったし、チームに少しは馴染めた。今週から始まるので頑張る」と決意を語った。





最後に荻原の発声で、聴衆と共に「We are REDS!」と声を合わせて、イベントを終了した。



ステージの司会を務めた朝井さんは「こういうオープンになったイベントはしばらくなかったので、ファン・サポーターのみなさんの表情などを間近で見られることができて、また選手たちもすごい喜んでたので、やっぱりいいなって思いました」と語り、「たぶん通りがかった人も何かなって見てくれていたので、こういったことがきっかけで、また新しい人が来てくれたらうれしい」と新しい試みを歓迎した。

この日、午前中のイベントの参加者にはレッズファンの親子が多く3歳の男の子を連れた父親は「なぜ今までなかったのだろう。毎年やってほしい」、「子どもが参加できるのはハートフルサッカーぐらい。こういうイベントをもっとやってくれたら」と、参加型のスポーツ系イベントを歓迎していた。

また、「(PARCO8階の)図書館に来たら、何か(階下で)やっていて、子どもがボールを蹴りたいというので参加した。レッズは認知しているが試合に行ったことはない。まだ浦和に越してきて半年なので、こういう(開幕前の)イベントは毎年やっているのかと思った」と、レッズファン以外の参加もあり、レッズの存在をアピールし、身近に感じてもらうためには有効だったようだ。

浦和PARCOから出てきた人もイベントを見て「お、浦和レッズか」「何?浦和レッズ」と参加はしなくても、目を引かれていたようだ。

リーグ戦でスタジアムに5万人を集められるクラブは多くない。選手もサポーターもスタジアムではそのことに手応えを感じているだろう。

だが、それに満足してしまってはいけない。

さいたま市の人口は130万人を超える。ホームタウンの人たちに認識はされていても、レッズの勝利を少しでも喜びに感じてくれる人、レッズの勝敗や成績を少しでも気にしてくれる人はどれだけいるだろう。

以前から疑問に思っていたことに、新しい答えを出してくれそうなイベントだった。第2弾が、それも「リーグ優勝の報告会」を待つことなく、開催されることを望んでいる。

清尾 淳(浦和レッズ・オフィシャル・マッチデー・プログラム)

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